機械工学実験実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 機械工学実験実習Ⅰ
科目番号 10080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械実習1 測定の基礎・手仕上げ・鋳造・溶接・塑性加工・切削加工[1](実教出版)
機械実習2 切削加工[2]・研削加工・NC工作機械加工・CADとその応用(実教出版)
担当教員 堤 博貴,白土 清,喜多 和

到達目標

(1)機械加工の危険性を理解し、安全な作業を行うことができる。
(2)測定器具を活用することができる。
(3)手仕上げ、フライス加工、旋盤加工等、基礎的な機械加工による実用的な技術と技能を修得する。
(4)他者と協働することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安基礎的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械加工の危険性を正しく理解し、安全管理を積極的に実践できる。機械加工の危険性をよく理解し、安全管理を実践できる。機械加工の危険性と安全管理の必要性を理解できる。機械加工の危険性と安全管理の必要性を理解できない。
評価項目2機械製作法を十分に理解し、金属加工等が積極的に実践できる。機械製作法をよく理解し、金属加工等が指導を受けながら実践できる。機械製作法を最低限理解し、簡単な金属加工ができる。機械製作法を理解できず、簡単な金属加工等もできない。
評価項目3深く考察され十分に整理されたレポートを書くことができる。よく考察され整理されたレポートを書くことができる。ある程度考察されたレポートを書くことができる。レポートを書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械系技術者は、設計・製図・製作・実験・解析をそれぞれ行う必要がある。工学言語ともいわれる図面作成能力を養成するとともに、機械製作法を実習によって体験しながら習得する。さらに、計測技術や統計的処理の基礎を身に着け、工学現象を考察する能力を習得する。
授業の進め方・方法:
ものづくり教育センターにおいて、実習形式にて授業を行う。機械工学の現場において必要となる機械加工技術を中心として、技術・技能を体得する。各加工技術に関連する理論も学習する。機械加工の危険性と安全管理を十分に理解した上で、金属加工を主とした機械製作法を実習工場の各種工作機械を用いて学修する。また、測定器具の利用方法を併せて理解する。ショップごとに学習内容をレポートとしてまとめ、提出する。
注意点:
作業服上下、安全靴、帽子を着用し時間厳守で集合する。作業中および清掃時には安全めがねを着用する。実習内容をあらかじめ理解し、機械の操作や取り扱い上の注意を守る。安全上の留意事項を厳守し、事故のないように注意する。遅刻、忘れ物、欠席の対応は別途指示する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育
測定器具の原理と使用法の理解
作業上の安全を理解することができる。
ノギスやマイクロメーターの原理および使用方法を理解し測定することができる。
2週 普通旋盤作業 旋盤を用いた端面削りおよび外丸削りができる。
3週 普通旋盤作業 旋盤を用いた端面削りおよび外丸削りができる。
4週 普通旋盤作業 旋盤を用いた溝加工および段付き加工ができる。
5週 普通旋盤作業 旋盤を用いた溝加工および段付き加工ができる。
6週 普通旋盤作業 旋盤を用いた中ぐり加工ができる。
7週 普通旋盤作業 旋盤を用いた中ぐり加工ができる。
8週 手仕上げ作業 寸法を正しく測定し、けがき・ポンチ作業ができる。
2ndQ
9週 手仕上げ作業 ボール盤による穴加工ができる。
10週 手仕上げ作業 ボール盤による穴加工ができる。
11週 手仕上げ作業 タップ・ダイスによるねじ切り加工ができる。
12週 手仕上げ作業 タップ・ダイスによるねじ切り加工ができる。
13週 手仕上げ作業 やすりがけ・きさげ作業ができる。
14週 3D-CAD 3D-CADの概要が理解できる。
15週 3D-CAD 3D-CADを用いた部品製作ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3前7,前13
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3前7,前13
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3前14
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具の種類、切削条件を説明できる。また、旋盤、フライス盤、ボール盤の種類と構造を説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
材料機械材料の種類と性質について説明できる。3
材料の機械的性質について理解し、機械的性質を調べる各試験方法について説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)各種計測機器の使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
各種工具を用いた手仕上げ加工ができる。4前8,前9,前10,前11,前12,前13
旋盤、フライス盤、ボール盤の基本操作を習得し、切削作業ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
分野横断的能力汎用的技能チームワークとリーダーシップチームワークとリーダーシップチーム活動において意見の相違や対立を踏まえて合意形成に向けて行動できる。3前14,前15
チームの協働関係の形成、維持、向上を促すための行動ができる。3前14,前15
チーム活動の目標共有を図り、目標達成に向けた行動を実践し、また、チームの協働を促進するための行動ができる。3前14,前15

評価割合

レポート態度合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000