機械工学基礎力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工学基礎力学Ⅰ
科目番号 10250 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Professional Engineer Library 工業力学 実教出版 /監修 PEL編集委員会 編著 本江哲行、久池井茂 執筆 池田耕、伊藤昌彦、國峰寛司、小島隆史、小松崎俊彦、田中嘉津彦、森本喜隆、吉野正信、 
担当教員 堤 博貴

到達目標

機械工学の初歩となる工業力学について座学演習を通じて理解し、実践することができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工業力学入門、工学基礎と数学を理解し、説明することができる。工業力学入門、工学基礎と数学をある程度説明することができる。工業力学入門、工学基礎と数学概要をなんとか説明できる。工業力学入門、工学基礎と数学を説明できない。
評価項目2力の原理原則、一点に働く力を理解し、説明することができる。力の原理原則、一点に働く力をある程度説明できる。力の原理原則、一点に働く力をなんとか説明できる。力の原理原則、一点に働く力を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工業力学は、社会の実践的な力学に関する問題に取り組むため、さまざまな物体の運動について力学の考え方及び原理を知る学問である。機械系の専門科目である財力力学、機械力学、流体力学、熱力学へのつながるので、これらの考え方および原理を理解し、実践的な考え方を養っていく必要がある。したがって、これから、本格的な専門科目を学ぼうとする2年生が知識と知恵の土台作りのために学ぶべき初年度教育である。
授業の進め方・方法:
座学と演習で授業を行う。タブレットなどでノートを取るのは歓迎するが、時々ノートチェックを行うのでデジタルでも提出できるようにすること。
注意点:
ノート、教科書、関数電卓を持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1章 工業力学入門
1節 機械工学における力学の役割
力学、工業力学を学ぶことの必要性、機械の発展と力学、工学者「ヘドン」と5つの単一機械、現代の機械要素のとその仕組を理解する。
2週 1章 工業力学入門
2節 力学的問題の事例
身近な機械、産業機械、ロボット、宇宙工学、スポーツ、医療工学に関する力学を理解する。
3週 2章 工学基礎と数学
1節 三角関数、ベクトル
三角関数の定義と公式を理解する。ベクトルとスカラー、ベクトルの演算を理解する。
4週 3章 力とは
1節 力の基本原理
力のベクトル表示、運動の法則を理解する。
5週 3章 力とは
2節 単位と数値、力の種類
単位変換、角度、接頭語、誤差、有効数字、測定精度を理解する。重力、反力と抗力、摩擦力、張力、弾性力を理解する。
6週 4章 一点に働く力
1節 着力点が同一の力
着力点が同一の2力の合成と分解、3力以上の合力を理解する。
7週 演習問題 1章ー4章の演習を行う
8週 中間試験(前半のおさらい) 1章ー4章の試験を行う。
2ndQ
9週 4章 一点に働く力
2節 力のつり合い、3節接触点での力のつり合い
曲面での接触、摩擦のある接触を理解する。
10週 5章 複数の点に働く力
1節 剛体に働く力
2節 値からのモーメントの大きさ
剛体に働く力、値からのモーメントの大きさを理解する。
11週 5章 複数の点に働く力
3節 平行な2力の合成とつり合い
4節 剛体に働く力のつり合い
平行な2力の合成とつり合い、剛体に働く力のつり合いを理解する。
12週 6章 重心と分布力
1節 重心
2節 分布力
重心と分布力について理解する。
13週 6章 重心と分布力
3節 物体の安定
物体の安定性について理解する。
14週 演習問題 4章ー6章の試験を行う。
15週 期末試験 4章ー6章の試験を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前1,前2,前4,前5,前7,前8
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3前1,前2,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前11
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3前6,前7,前8,前9,前11
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前7,前8,前9,前10,前14,前15
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3前7,前8,前9,前10,前14,前15
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3前7,前8,前9,前11,前14,前15
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3前12,前13,前14,前15
振動の種類および調和振動を説明できる。1
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2

評価割合

試験課題出席・授業態度合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000