(1)産業界で活躍できる技術者となるため、幅広い分野(機械工学、電気工学、電子工学、情報工学、物質工学)に渡る基礎実験を体験学習し、ものづくりマインドを養う。
(2)実験体験を通じ、物理現象や技術に対する関心を一層深め、2年次以降の専門科目とのつながりを理解する。
(3)実験を通して、技術者として必要な実験に取組む姿勢、安全への対応、その他のマナーを身につける。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、安全教育、レポート指導、 |
安全に実験実習を体験し、報告書を期限内に提出する心構えを構築する。
|
2週 |
M1: 旋盤で円筒の端面切削、外周削り、突っ切り加工。 |
旋盤で円筒の端面切削、外周削り、突っ切り加工ができる。
|
3週 |
M2: CADで作図や文字列を入力し、そのデータをCAMで加工する。 |
CADデータ作成とCAMデータへの変換、加工ができる。
|
4週 |
M3: ボール盤による穴あけ加工、タップによるめねじ加工、ダイスによるおねじ加工。
|
ボール盤による穴あけ、タップによるめねじ加工、ダイスによるおねじ加工ができる。
|
5週 |
M4: 考案した図形の型を作10り、砂による鋳型にし、溶融アルミを鋳込んで鋳造品を作成する。 |
考案した図形で型を作成して、砂の鋳型を作り、湯を鋳込んで、鋳造品を作成できる。
|
6週 |
M5: 最終的に作成した部品を組み立てて、四輪車模型を作成し、コンテストを実施して班別討議し、発表しあう。 |
コンテストに参加し、班別討議、発表ができる。
|
7週 |
E1:ハンダ付けによる電子工作(1)・・・テスタキットの製作と動作チェック(完成させたテスタによる電圧,電流,抵抗測定) |
テキストにしたがい,テスタを完成し,その動作チェックができる.
|
8週 |
E2:ハンダ付けによる電子工作(2)・・・LED点灯回路のブレッドボード上への配線とその測定,およびPICマイコン基板の製作 |
テキストにしたがい,LED点灯回路の測定ができる.また,PICマイコン基板のハンダ付けができる.
|
2ndQ |
9週 |
E3:PICマイコンを用いた電子工作(1)・・・ブレッドボードを用いたPICマイコン回路の配線とプログラミング |
PICマイコンの回路を与えられた回路図どおりブレッドボードに配線することができる.また,LED点灯用サンプルプログラムに類似の機能を追加することができる.
|
10週 |
E4:PICマイコンを用いた電子工作(2)・・・PICマイコン回路のプログラミング |
スイッチにより動作が変更できるLED点灯用サンプルプログラムを理解し,類似の機能を追加することができる.
|
11週 |
E5:太陽電池の特性測定 |
テキストにしたがい,太陽電池の特性測定を行うことができる.
|
12週 |
D1:直流回路の性質 |
計測機器を使用し抵抗、電圧などの測定ができる。オームの法則を用いて値を求めることができる。
|
13週 |
D2:光エレクトロニクス |
光エレクトロニクスの基礎を学び、オシロスコープを使った波形観測ができる。
|
14週 |
D3:電磁力 |
電磁気における法則を学び、その応用であるモータの原理を説明できる。
|
15週 |
D4:電波と通信のしくみ |
電波の性質やラジオ受信の仕組みを学び、オシロスコープで波形観測ができる。
|
16週 |
D5:増幅のしくみ |
オペアンプを使った電子回路を製作し、増幅について簡単に説明できる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
J1:プログラミングの基本 |
処理の順序を考えてプログラムを作成することができる.
|
2週 |
J2:動きのあるグラフィックス |
変数および分岐を利用したプログラムを作成することができる.
|
3週 |
J3:表示装置とスイッチの利用 |
表示装置の制御およびスイッチの状態に応じた動きをマイクロコンピュータによって行わせるプログラムを作成できる.
|
4週 |
J4:センサの利用とモータの制御 |
外界の状況の読み取り,モータの制御およびこれらを組み合わせた動きをマイクロコンピュータによって行わせるプログラムを作成できる.
|
5週 |
J5:音の波形と分析 |
波形とスペクトルから音の周期と周波数を求めることができる.また,これらの量と音の性質を結びつけることができる.
|
6週 |
C1物質の分離と精製 基礎的な実験器具の使い⽅を学ぶ。ろ過、蒸留、再結晶、抽出などの実験を⾏う。 |
基礎的な実験器具の使い⽅を学ぶ。ろ過、蒸留、再結晶、抽出などの操作ができる.
|
7週 |
C2物質の変化と反応 液体窒素を使って物質の状態変化を体験する。また⾦属が関係する炎色反応などの化学変化を観察する |
液体窒素を使った物質の状態変化や⾦属が関係する化学反応を理解する.
|
8週 |
C3コンピュータ化学/COD測定/⽣物の観察 コンピュータを使って分⼦モデリングや⾷物連鎖のシミュレーションを⾏う。またCOD測定により、⽔質調査 の⽅法を学習する |
コンピュータを使って分⼦モデリングや⾷物連鎖のシミュレーションを⾏えるようにする。またCOD測定により、⽔質調査の⽅法ををマスターする。更に、光学顕微鏡を使って⽣物の観察⽅法を習得する。
|
4thQ |
9週 |
C4酸塩基と中和反応 pHに関する簡単な実験を⾏う。中和滴定により酸の濃度を求めたり、滴定曲線を作成する。 |
pHを様々な方法で測定できる。中和滴定により酸の濃度を求めたり、滴定曲線を作成できる。
|
10週 |
C5酸化還元反応 銀鏡反応、燃料電池などの酸化還元反応を体験する。また滴定により溶液中のビタミンCの定量を⾏う。 |
銀鏡反応、燃料電池などの酸化還元反応を理解する。また滴定により溶液中のビタミンCの定量を習得する。
|
11週 |
|
|
12週 |
|
|
13週 |
|
|
14週 |
|
|
15週 |
|
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬の調製ができる。 | 3 | |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 1 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 1 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 1 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 1 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 1 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 1 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 1 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 1 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 1 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 1 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 1 | |
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 1 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 1 | |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 1 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 1 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 1 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 3 | |
工作 | 鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。 | 3 | |
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。 | 1 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 3 | |
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。 | 3 | |
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。 | 2 | |
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。 | 3 | |
切削工具材料の条件と種類を説明できる。 | 3 | |
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。 | 1 | |
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | |
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。 | 3 | |
やすりを用いて平面仕上げができる。 | 3 | |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 3 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 1 | |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 1 | |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 1 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 1 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 1 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 1 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 1 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 1 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 1 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 1 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 1 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 1 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 1 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 1 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 1 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 1 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 1 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 1 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 1 | |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 1 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 1 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 1 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 1 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 1 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 1 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 1 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 1 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 1 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 1 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 1 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 1 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 1 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 1 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 1 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 1 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 1 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 1 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 1 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 1 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 1 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 1 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 1 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 1 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 1 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 1 | |