社会と文化からみる歴史II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 社会と文化からみる歴史II
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 詳説日本史B(山川出版)
担当教員 鈴木 慎也

到達目標

①歴史学とは様々な歴史資料をもとに、科学的・論理的にそれらを組み立てることで、歴史的事実に迫り、その過程や歴史的意義を考える学問であるということを実感させる。                                                 ②近世〜現代までの歴史についての知識を身につけ、それを基に現代社会の諸問題について考察を深められる。
③自ら課題を設定して調査し、自分の考えをまとめて発表する能力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの最低限の目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1各時代の基本的事項に関する事象を適切に理解してい る.各時代の基本的事項に関する事象を7割程度、理解できている.各時代の基本的事項に関する事象を6割程度、理解できている.各時代の基本的事項に関する事象の理解が6割に満た ない.
評価項目2その時代を特徴づける経済政策や政権の役割についてほぼ理解している。その時代を特徴づける経済政策や政権の役割について7割程度、理解できている。その時代を特徴づける経済政策や政権の役割について6割程度、理解できている。その時代を特徴づける経済政策や政権の役割の理解が6割に満たない。
評価項目3自ら課題を設定して調査することができ、それをまとめて発表することが十分にできる。 自ら課題を設定して調査することができ、それをまとめて発表することができる。 様々な歴史資料をもとに、自らの考えを論理的にまとめることができる。自ら課題を設定して調査すること、および、それをまとめて発表することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・東アジア史、および、日本史の基本的な知識を身につけ、自ら課題を設定して、資料を取捨選択しながら客観的に考察して分析し、自らの意見を発表する積極的な姿勢が求められる。このような授業を通して、国際社会に主体的に生きる日本人技術者としての資質を養う科目と位置づけられる。                           ・日本とそれ以外の東アジアや東南アジア諸地域との関係性について、各地の地理的な特徴が産業に与えた影響や実際に交易品としてやり取りされた文物などから理解を深める。このような授業内容を通して、世界の多様性のある生活や文化がどのように形成されたのかを理解し、諸外国で活躍することができる教養を身につけた日本人技術者としての資質を養う科目と位置付けられる。
授業の進め方・方法:
上記の目的を果たすために、前期は通常の歴史の授業を行い、夏休みにレポートを課し、後期の本授業では通常の授業に交えて一人一人がレポートを発表する演習形式をとる。
注意点:
①必要に応じてプリントを配布するので、なくさないようにして下さい。                    ②授業は、ノート形式・空欄補充式のプリントのいずれかを採用します。ただし、黒板を丸写しするだけ、空欄補充だけではノート・プリントは完成したとはいえません。ですので、時代的背景や歴史的関連などしっかりメモをとりましょう。ノート・プリントにどんどん書き込むようにすると、不思議と歴史の流れがわかってきます。また、予習、復習で自分が調べてみたこともプリントへ書き込んで下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 明治時代の日本1 明治政府が行った殖産興業政策と近代的な貨幣制度の整備について理解し、その後の松方財政について考察する。
2週 明治時代の日本2 日清・日露戦争勃発の背景とそれらがその後の日本に与えた影響について理解する。
3週 明治時代の日本3 日清・日露戦争勃発の背景とそれらがその後の日本に与えた影響について理解する。
4週 大正時代の日本 第1次世界大戦が日本に及ぼした経済的な影響についてグラフ等の資料を用いて理解する。
5週 昭和時代の日本1 世界恐慌から第二次世界大戦勃発までの過程を世界史的な視点から概観し、日中戦争の過程を理解する。
6週 昭和時代の日本2 世界恐慌から第二次世界大戦勃発までの過程を世界史的な視点から概観し、日中戦争の過程を理解する。
7週 昭和時代の日本3 太平洋戦争の展開を、国内政治、外交政策、経済政策など多面的な視点から捉え、その歴史的意味を捉える。
8週 後期中間試験 明治時代から第2次大戦までの歴史的な基礎知識の定着度合いを確認する。
4thQ
9週 戦後の東アジア1 戦後のGHQ占領下で行われた諸改革がその後の日本にどのような影響を与えたかを考察する。
10週 中間報告 夏の課題をグループごとにまとめクラス全体に報告。
11週 戦後の東アジア2 高度経済成長期の背景を理解するとともに、その後のドル危機や石油危機が日本経済に与えた影響を考察する。
12週 現代社会 経済大国となった日本の産業構造や社会の変化、国際社会に与えた影響を多角的に捉え、理解する。
13週 最終報告会 中間報告内容をブラシュアップし、グループごとにまとめ、クラス全体に報告。
14週 最終報告会 中間報告内容をブラシュアップし、グループごとにまとめ、クラス全体に報告。
15週 後期期末試験 戦後から現代までの歴史的な基礎知識の定着度合いを確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3後6
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3後5
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後15
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後9,後11,後12,後15
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3後1,後8
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後10,後13,後14

評価割合

試験発表とレポート提出物等合計
総合評価割合70255100
基礎的能力70255100
専門的能力0000
分野横断的能力0000