機械工学実験実習I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学実験実習I
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 機械実習 中 切削加工[2]・研削加工・NC工作機械加工・手仕上げ(実教出版)
担当教員 堤 博貴,原口 大輔

到達目標

(1)機械加工の危険性を理解し、安全な作業を行うことができる。
(2)測定器具を活用することができる。
(3)手仕上げ、フライス加工、旋盤加工等、基礎的な機械加工による実用的な技術と技能を修得する。
(4)他者と協働することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械加工の危険性を正しく理解し、安全管理を積極的に実践できる。機械加工の危険性をよく理解し、安全管理を実践できる。機械加工の危険性と安全管理の必要性を理解できる。機械加工の危険性と安全管理の必要性を理解できない。
評価項目2機械製作法を十分に理解し、金属加工等が積極的に実践できる。機械製作法をよく理解し、金属加工等が指導を受けながら実践できる。機械製作法を最低限理解し、簡単な金属加工ができる。機械製作法を理解できず、簡単な金属加工等でもできない。
評価項目3深く考察され十分に整理されたレポートを書くことができる。よく考察され整理されたレポートを書くことができる。ある程度考察されたレポートを書くことができる。レポートを書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械系技術者には、設計・製図・製作・実験・解析をそれぞれ実践する能力が必要とされる。工学言語ともいわれる図面を読み書きする能力を機械工学演習Ⅰにて涵養するとともに、本実習では各種機械加工を通じて技能を体得しながら機械製作法を習得する。
授業の進め方・方法:
機械加工の危険性と安全管理を十分に理解した上で、金属加工を主とした機械製作法を実習工場の各種工作機械を用いて学修する。また、測定器具の利用方法を併せて理解する。学修内容をレポートとしてまとめ、提出する。
注意点:
機械製作の実習では、作業服上下、安全靴、帽子を着用し、時間厳守で集合すること。安全上の留意事項を厳守し、事故のないように注意すること。授業の予習と復習は自学自習により積極的に取り組むこと。なお、未提出レポートが1つでもある場合は、不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定器具の原理と使用法の理解および測定演習・安全管理 作業上の安全管理およびノギスやマイクロメータを用いて寸法を測定することができる。
2週 手仕上げ作業の概要・けがき実習 手仕上げ作業の基礎が理解できる。
3週 穴あけ・ねじ切り実習 穴あけ・ねじ切り作業を行うことができる。
4週 測定・けがき・ポンチ実習 寸法を正しく測定し、けがき・ポンチ作業を行うことができる。
5週 測定・穴あけ・ねじ切り実習 寸法を正しく測定し、穴あけ・ねじ切り作業を行うことができる。
6週 旋盤による穴あけ実習(応用) 旋盤を用いた穴あけ作業を行うことができる。
7週 やすりがけ・面取り実習 やすりがけ・面取り作業を行うことができる。
8週 フライス盤概要説明・六面体加工実習 フライス盤の基礎を理解し、六面体加工を行うことができる。
2ndQ
9週 溝加工実習 フライス盤を用いて工作物に溝加工を施すことができる。
10週 溝加工実習 フライス盤を用いて工作物に溝加工を施すことができる。
11週 溝加工実習 フライス盤を用いて工作物に溝加工を施すことができる。
12週 テーパ溝加工 フライス盤を用いて工作物にテーパ溝加工を施すことができる。
13週 テーパ溝加工 フライス盤を用いて工作物にテーパ溝加工を施すことができる。
14週 テーパ溝加工 フライス盤を用いて工作物にテーパ溝加工を施すことができる。
15週 まとめ 基礎的な機械加工の実用的な技術と技能を修得し、実際に加工を行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

レポート態度合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000