化学II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学II
科目番号 0055 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 東京書籍「化学基礎」/ 例題でわかる基礎化学/ ダイナミックワイド図説化学/ ニューステップアップ化学基礎
担当教員 高橋 三男

到達目標

1.化学が物質を対象とする科学であることや,化学が人間生活に果たしている役割を理解できる。
2.化学反応の量的関係が理解できる。
3.酸と塩基について学び、それらの性質や中和反応について理解できる。
4.酸化還元反応の定義を説明することができ、それを化学反応式で記述できる。
5.この目標を達成するために探求活動を行い,学習内容を深めるとともに,化学的に探求する能力を高める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学反応式を記述し,化学量論の計算ができる。化学反応式を記述し,簡単な化学量論の計算ができる。化学反応式を記述できない。
評価項目2酸と塩基の定義や性質を説明でき,それらの分類ができる。酸と塩基の定義を説明でき,それらの性質を理解している。酸と塩基の定義を説明できない。
評価項目3中和反応と塩,中和滴定について詳しく説明ができ,中和反応の計算ができる。中和反応と塩について説明ができ,中和反応の簡単な計算ができる。中和反応やその量的関係を説明できない。
評価項目4酸化還元の定義を説明でき,酸化数の増減から酸化還元反応かどうかを区別できる。酸化還元の定義を説明できる。酸化数を求めることができる。酸化還元の定義を全く説明できない。
評価項目5イオン化傾向から金属反応性を理解できる。イオン化傾向を説明できる。イオン化傾向について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
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学習・教育目標 C4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.化学反応式の記述とそれを用いた量的関係を学ぶ。
2.酸と塩基の定義、それらの性質や中和反応について学ぶ。
3.酸化還元反応の定義およびそれを化学反応式で記述することを学ぶ。
授業の進め方・方法:
高校教科書を用いて化学に必要な基本的な考え方や定義、化学反応式を用いたモル計算について説明をしていく。教科書の問題や副教材を活用して、知識の定着を図っていく。
注意点:
予習・復習を怠らず、授業に集中すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・化学反応式と量的関係(1) 化学反応式を記述できること。
2週 ・化学反応式と量的関係(2) 化学反応式と量的関係を理解すること。
3週 2章 酸と塩基
・酸と塩基
酸と塩基(定義・価数・強弱)を理解すること。
4週 ・水素イオン濃度とpH ・水のイオン積
・中和反応と塩の生成
水素イオン濃度とpH,水のイオン積を理解すること。対数を用いたpH計算ができること。
5週 ・中和反応と塩の生成 ・塩の分類 ・複雑な塩 ・塩の性質 ・塩の加水分解
中和反応と塩の生成を理解すること。塩の分類や塩の性質を理解すること。
6週 ・中和滴定 ・酸・塩基の強弱と中和の量的関係
中和滴定を理解すること。酸・塩基の強弱と中和の量的関係を理解すること。
7週 後期中間試験
後期前半の学習内容の理解度を確認するテストで合格点をとること。
8週 ・中和滴定に使用する器具 ・酸性塩の水溶液の性質 ・酸・塩基の標準溶液の調製法 中和滴定に使用する器具や滴定曲線を理解すること。酸性塩の水溶液の性質,酸・塩基の標準溶液の調製法を理解すること。
4thQ
9週 3章  酸化還元反応
・酸化と還元 ・原子の酸化数の範囲
酸化と還元の定義,および,原子の酸化数の範囲を理解すること。
10週 ・酸化剤と還元剤 ・酸化還元反応のイオン反応式 酸化剤と還元剤について理解すること。。酸化剤・還元剤のイオン反応式を理解すること。
11週 ・硫酸で酸性にした水溶液中での酸化還元反応 酸化還元反応の反応式のつくり方を理解すること。
12週 ・ハロゲンの酸化作用 ・酸化剤と還元剤の量的関係 ハロゲンの酸化作用を理解すること。酸化還元滴定の計算ができること。
13週 ・金属の酸化還元反応 イオン化傾向および金属の酸化還元反応を理解すること。
14週 ・まとめ 酸と塩基、および、酸化還元反応の学習内容を整理することができる。
15週 学年末試験 後期後半の学習内容の理解度を確認するテストで合格点をとること。
16週 後期学習内容のふりかえり 後期の学習範囲で理解度が低いところをがあれば、復習すべき単元を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1
物質が原子からできていることを説明できる。3前1
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2,前5
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前4
純物質と混合物の区別が説明できる。3前4
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前5
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3前6
水の状態変化が説明できる。3前6
物質の三態とその状態変化を説明できる。3前6
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前8
同位体について説明できる。3前8
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前8
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前7
価電子の働きについて説明できる。3前7
原子のイオン化について説明できる。3前9
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前9
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前7
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前8
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前9
イオン結合について説明できる。3前9
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前9
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前9
共有結合について説明できる。3前10
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前1,前10
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前1
金属の性質を説明できる。3前12
原子の相対質量が説明できる。3前13
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前13
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前14
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前14
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前14
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前16
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前16
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前16
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4020000060
専門的能力40 0000040
分野横断的能力0000000