ロボット機構

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 ロボット機構
科目番号 0063 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ロボット工学の基礎:川崎晴久著,森北出版㈱
担当教員 多羅尾 進

到達目標

ロボットのハードウェア部分を設計する際に必要となるロボット工学の基本事項について学ぶ.主にシリアルリンク機構で構成されたアーム型ロボットを対象とし,これに対する運動学,静力学等の解析が行えるよう基礎力を身につけることを目標とする.動力学解析,代表的な制御手法についても取り扱う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1位置と姿勢について,ベクトルおよび行列を用いて表現できる.位置と姿勢について,ベクトルおよび行列を用いた表現を説明できる.位置と姿勢について,ベクトルおよび行列を用いた表現を説明できない.
評価項目2代表的なアーム型ロボットの運動学を解析できる.代表的なアーム型ロボットの運動学解析の要領を説明できる.代表的なアーム型ロボットの運動学解析の要領を説明できない.
評価項目3代表的なアーム型ロボットの静力学を解析できる.代表的なアーム型ロボットの静力学解析の要領を説明できる.代表的なアーム型ロボットの静力学解析の要領を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる
学習・教育目標 C6 説明 閉じる

教育方法等

概要:
アーム型ロボットのハードウェア・ソフトウェアを構築する際に必要となるロボット工学の基本事項について学ぶ.
授業の進め方・方法:
メカトロニクス,計測制御工学,応用メカトロニクス,ロボティクス等に関連した内容を取り扱う科目である.これまで学習してきたメカトロニクスの知識をさらに発展させる位置づけであり,主にアーム型ロボットに注目して,メカトロニクスシステムの構築手法の基本を習得する.
注意点:
物理(力学),線形代数,機構学等の知識が必要となる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 計算を行う上で必要となる基本事項(主にベクトル・行列の計算)を整理する. ベクトル・行列の演算が行える.
2週 位置ベクトルと回転行列 位置と姿勢について,ベクトルと回転行列を用いて表現できる.
3週 ロボットア-ムの運動学
ー座標変換の応用,同次変換行列への拡張(1)ー
同次変換行列の構成と計算手法を理解する.
4週 ロボットア-ムの運動学
ー座標変換の応用,同次変換行列への拡張(2)ー
同次変換行列を応用する.
5週 ロボットア-ムの運動学
ーロボットの順運動学(1)ー
順運動学の解析手法を理解する.
6週 ロボットア-ムの運動学
ーロボットの順運動学(2)ー
具体的なアーム型ロボットに順運動学の解析手法を応用する.
7週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める.
8週 中間試験の解説と授業の振り返り ここまでを概観し,試験問題と模範解答を理解する.
4thQ
9週 ロボットア-ムの運動学
ーロボットの逆運動学ー
解析解,数値解の導出手法の基本を理解する.
10週 ロボットア-ムの速度・加速度の解析(1) 位置姿勢ベクトルの時間微分について理解する.
11週 ロボットア-ムの速度・加速度の解析(2) 二種のヤコビ行列を理解する.
12週 ロボットア-ムの静力学(1) 仮想仕事の原理に基づく解析手法を理解する.
13週 ロボットア-ムの静力学(2) 基本的な機構の静力学を解析できるようにする.
14週 ロボットア-ムの動力学・制御 動力学解析の概要,代表的な制御手法の概要について理解する.
15週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める.
16週 期末試験の解説と授業の振り返り 授業内容・到達目標に沿って学んだことを再確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000