計測・制御工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 計測・制御工学
科目番号 0068 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 [計測]永井健一・丸山真一,システム計測工学,森北出版株式会社 [制御]田中正吾,山口静馬,和田憲造,清水光,制御工学の基礎,森北出版株式会社
担当教員 清水 昭博,多羅尾 進

到達目標

計測工学:各種の基本的な物理量,工業量に対する機械計測の原理や手順を理解することを目標とする.
制御工学:古典制御の基本を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測と制御、計測の目的,量と単位,次元、不確かさ(誤差)の定義,不確かさ(誤差)の種類,不確かについて 、正確に説明できる。 さ(誤差)と精度,有効数字,最小二乗法,不確かさ(誤差)の伝播,標準とトレーサビリティ,確率分布 関数,測定値の不確かさの概念とその評価 について正確に説明できる。 計測と制御、計測の目的,量と単位,次元、不確かさ(誤差)の定義,不確かさ(誤差)の種類,不確か についてほぼ説明できる。 さ(誤差)と精度,有効数字,最小二乗法,不確かさ(誤差)の伝播,標準とトレーサビリティ,確率分布 関数,測定値の不確かさの概念とその評価 について説明できる。計測と制御、計測の目的,量と単位,次元、不確かさ(誤差)の定義,不確かさ(誤差)の種類,不確か について説明できない。 さ(誤差)と精度,有効数字,最小二乗法,不確かさ(誤差)の伝播,標準とトレーサビリティ,確率分布 関数,測定値の不確かさの概念とその評価 について説明できない。
評価項目2長さの標準,標準尺,光波干渉法,バーニヤ,マイクロメータ,光てこ、差動変圧器,空気マイクロメー タ,ダイヤルゲージ,アッベの原理,長さの誤差の要因,サインバー について正確に説明できる。長さの標準,標準尺,光波干渉法,バーニヤ,マイクロメータ,光てこ、差動変圧器,空気マイクロメー タ,ダイヤルゲージ,アッベの原理,長さの誤差の要因,サインバー について説明できる。長さの標準,標準尺,光波干渉法,バーニヤ,マイクロメータ,光てこ、差動変圧器,空気マイクロメー タ,ダイヤルゲージ,アッベの原理,長さの誤差の要因,サインバー について説明できない。
評価項目3キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計について正確に説明できる。キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計について説明できる。キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計について説明できない。
評価項目4時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計について正確に説明できる。時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計について説明できる。時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計について説明できない。
評価項目5温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対,サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計について正確に説明できる。温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対,サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計について説明できる。温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対,サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計について説明できない。
評価項目6ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ ラー流速計 について正確に説明できる。 ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ ラー流速計 について説明できる。ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ ラー流速計 について説明できない。
評価項目7オペアンプ、ホイーストンブリッジ、フィルター、サンプリング周期とエイリアシングについて正確に説明できる。   オペアンプ、ホイーストンブリッジ、フィルター、サンプリング周期とエイリアシングについて説明できる。オペアンプ、ホイーストンブリッジ、フィルター、サンプリング周期とエイリアシングについて説明できない。
評価項目8代表的な要素の伝達関数を求められる.基本的な要素の伝達関数を求められる.伝達関数を求められない.
評価項目9ブロック線図の等価変数ができる.基本的なブロック線図の等価変数ができる.基本的なブロック線図の等価変数ができない.
評価項目10代表的な要素の過渡応答を説明できる.基本的な要素の過渡応答を説明できる.基本的な要素の過渡応答を説明できない.
評価項目11代表的な要素の周波数応答を説明できる.基本的な要素の周波数応答を説明できる.基本的な要素の周波数応答を説明できない.
評価項目12代表的な系の安定判別ができる.基本的な系の安定判別ができる.基本的な系の安定判別ができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる
学習・教育目標 C6 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計測工学:基礎とし て,単位,次元,標準,トレ−サビリティ,有効数字,近似式,不確かさの概念,及び各種物理量等を扱い,機械工 学の各分野における物理量計測の考え方を理解する.
制御工学:制御系の入出力特性を表すために必要となるラプラス変換,伝達関数,フィードバック制御系の安定判別,さらに加えてフィードバック制御系の設計に関する基本事項等について理解する.
授業の進め方・方法:
講義、レポート(自己学習)
注意点:
[計測]数学,物理学,化学,材料学,機構学等はよく復習しておく.電卓を持参する.
[制御]応用数学Ⅰ,応用数学Ⅱを復習しておくこと.
学修単位科目として,自己学習用に課題が与えられる.これにしっかり取り組むことが要求される.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測と制御、計測の目的、物理量と工業量、直接測定と間接測定、零位法と偏位法 計測と制御、計測の目的、物理量と工業量、直接測定と間接測定、零位法と偏位法について説明できる。
2週 量と単位,SI単位系、次元 量と単位,SI単位系、次元について説明できる。
3週 有効数字、和差演算と乗除演算での有効数字 有効数字、和差演算と乗除演算での有効数字について説明できる。
4週 不確かさ(誤差)の定義,不確かさ(誤差)の種類,不確かさ(誤差)と精度 、不確かさ(誤差)の定義,不確かさ(誤差)の種類、不確かさ(誤差)と精度について説明できる。
5週 測定値の不確かさの概念とその評価 測定値の不確かさの概念とその評価について説明できる。  
6週 不確かさ(誤差)の伝播,確率密度関数、近似計算 不確かさ(誤差)の伝播,確率密度関数、近似計算ついて説明できる。  
7週 中間試験とその解説 ここまでを概観し、試験問題と模範解答を理解する.
8週 最小二乗法、標準とトレーサビリティ、長さの標準,標準尺,バーニヤ,マイクロメータ,光波干渉法 最小二乗法、標準とトレーサビリティ、長さの標準,標準尺,バーニヤ,マイクロメータ,光波干渉法について説明できる。
2ndQ
9週 光てこ、ダイヤルゲージ,アッベの原理,
,熱膨張による誤差、空気マイクロメータ
光てこ、ダイヤルゲージ,アッベの原理,
,熱膨張による誤差、空気マイクロメータについて説明できる。
10週 差動変圧器,デジタルスケール、サインバー 、角度定規キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計 差動変圧器,デジタルスケール、サインバー 、角度定規キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計について説明できる。
11週 時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計 時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計について説明できる。
12週 温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対、サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計 温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対、サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計 について説明できる。
13週 ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ
ラー流速計
ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ ラー流速計 について説明できる。
14週 オペアンプ、ホイーストンブリッジ、フィルター、サンプリング周期とエイリアシング オペアンプ、ホイーストンブリッジ、フィルター、サンプリング周期とエイリアシングについて説明できる。
15週 期末試験とその解説 ここまでを概観し、試験問題と模範解答を理解する
16週
後期
3rdQ
1週 機械制御 フィートバック制御とは何かを理解する
2週 ラプラス変換 基本的なラプラス変換が計算できるようにする
3週 伝達関数 比例要素,微分要素,積分要素について理解する
4週 伝達関数 1次遅れ要素,2次要素,むだ時間要素について理解する
5週 ブロック線図 ブロック線図の等価変換の要領を理解する
6週 過渡応答 基本的な要素の過渡応答特性を理解する
7週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める
8週 中間試験の解説と授業の振り返り ここまでを概観し,試験問題と模範解答を理解する
4thQ
9週 周波数応答 基本的な要素の周波数応答特性を理解する
10週 ボード線図 比例要素,微分要素,積分要素について理解する
11週 ボード線図 1次遅れ要素,2次要素,むだ時間要素について理解する
12週 特性方程式 安定性を理解する
13週 ラウスの安定判別 ラウスの安定判別の手順を理解する
14週 ラウスの安定判別 ラウスの安定判別を使えるようにする
15週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める
16週 期末試験の解説と授業の振り返り 授業内容・到達目標に沿って学んだことを再確認する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。3前1,前5,前9
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。3前3,前4,前5
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。3前1,前14
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。3前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
自動制御の定義と種類を説明できる。3
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。3
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。3
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。3
伝達関数を説明できる。3
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。3
制御系の過渡特性について説明できる。3
制御系の定常特性について説明できる。3
制御系の周波数特性について説明できる。3
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000