機械工学実験実習II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械工学実験実習II
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 6
教科書/教材 別途指定する
担当教員 角田 陽

到達目標

(1)JISに基づく機械製図法を習得し、正確で明瞭な図面を描くことができる。
(2)旋盤による基本的な機械加工技術と、3D-CAD、3Dプリンターなどの技術と技能を修得し、加工を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安基本的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1JISによる製図法を正しく習得し、正確な製作図が描ける。JISによる製図法をよく理解し、製作図が描ける。JISによる製図法を理解し、簡単な製作図が描ける。JISによる製図法を理解できず、製作図が描けない。
評価項目2機械製作法を十分に理解し、金属加工等が積極的に実践できる。機械製作法をよく理解し、金属加工等が指導を受けながら実践できる。機械製作法を最低限理解し、簡単な金属加工ができる。機械製作法を理解できず、簡単な金属加工等でもできない。
評価項目3各種工作機械や3D-CADを応用して創造的な設計を行うことができる。3D-CADを操作法を理解し設計を行うことができる。3D-CADの基本的な操作法を理解している。3D-CADの基本的な操作法を理解していない。
評価項目4深く考察され十分に整理された丁寧なレポートを書くことができる。よく考察され整理されたレポートを書くことができる。ある程度考察されたレポートを書くことができる。レポートを書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械系技術者は、設計・製図・製作・実験・解析をそれぞれ行う必要がある。工学言語ともいわれる図面作成能力を養成するとともに、機械製作法を実習によって体験しながら習得する。さらに、計測技術や統計的処理の基礎を身に着け、工学現象を考察する能力を習得する。
授業の進め方・方法:
製図法講義と製図実習、計測工学の基礎、各種機械計測の原理の学習を教室や製図室で実施する。また、金属加工を中心にした機械製作法を実習を実際の機械や工具類を用いて行う。実習内容についてレポートを作成し、提出する。
注意点:
製図演習では、製図用具一式を用意し、方眼紙やケント紙を使用するので、指定の用紙を各自事前に準備して持参すること。授業時間内に作成が完了するように集中して取り組むこと。図面の提出期限は厳守すること。機械製作の実習では、作業服上下、安全靴、帽子を着用し、時間厳守で集合すること。安全上の留意事項を厳守し、事故のないように注意すること。授業の予習と復習は自学自習により積極的に取り組むこと。なお、未提出レポートおよび未提出図面が1つでもある場合は、不合格点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 (1)機械製図演習:Vブロック
(2)旋盤加工概要説明、外丸加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)旋盤の概要が理解できる。
2週 (1)機械製図演習:パッキン押さえ
(2)段つき丸棒加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)段つき丸棒の加工ができる。
3週 (1)機械製図演習:パッキン押さえ
(2)公差内加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)寸法公差を考慮した加工を行うことができる。
4週 (1)機械製図演習:チャックハンドル
(2)テーパ加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)テーパ加工を行うことができる。
5週 (1)機械製図演習:チャックハンドル
(2)中ぐり加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)中ぐり加工を行うことができる。
6週 (1)機械製図演習:豆ジャッキ
(2)中ぐりテーパ加工実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)中ぐりテーパ加工を行うことができる。
7週 (1)機械製図演習:豆ジャッキ
(2)3D-CAD概要説明
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3D-CADの概要が理解できる。
8週 (1)機械製図演習:平歯車
(2)3D-CADの基本操作実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3D-CADの基本的な操作ができる。
4thQ
9週 (1)機械製図演習:平歯車
(2)3D-CADの基本操作実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3D-CADの基本的な操作ができる。
10週 (1)機械製図演習:フランジ形固定軸接手
(2)3D-CADを用いた設計実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3D-CADを用いた設計ができる。
11週 (1)機械製図演習:フランジ形固定軸接手
(2)3D-CADを用いた設計実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3D-CADを用いた設計ができる。
12週 (1)機械製図演習:フランジ形固定軸接手
(2)3Dプリンター概要説明
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3Dプリンターの概要が理解できる。
13週 (1)機械製図演習:ブランマブロック
(2)3Dプリンターの基本操作実習
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3Dプリンターの基本的な操作ができる。
14週 (1)機械製図演習:ブランマブロック
(2)3Dプリンターを用いた部品製作
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3Dプリンターを用いて部品製作ができる。
15週 (1)機械製図演習:ブランマブロック
(2)3Dプリンターによる製品のテスト
(1)JISに基づいた機械製図を行うことができる。
(2)3Dプリンターで作成した製品のテストができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。2
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。2
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。1
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。1
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。1
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。1
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。1

評価割合

試験発表相互評価実習成果物ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00050050100
基礎的能力0004004080
専門的能力0001001020