機械工学演習Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学演習Ⅲ
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書を適宜指示する。
担当教員 小山 幸平,冨沢 哲雄

到達目標

建物内の移動などで活用するための充電池で室内走行ができる小型電気自動車を製作することを想定し、これに使用するギアボックスを設計し、製図により必要な図面を作成することを目標とする。従来の設計・製図の授業の目標である「機械要素における最適な選択方法とその図面化」などを学ぶことに加え、本授業では、設計・製図・製作・評価の流れの中で設計・製図を学習することにより、創造性を高めることを目標とする。また、設計内容などの討論を通して、ディベート力・コミュニュケーション力を高めることを目指す。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計法を十分に理解し、設計製図を実践できる。設計法を十分に理解し、設計製図を指導を受けながら実践できる。設計法を十分に最低限理解し、設計製図を実践できる。設計法を十分に理解し、設計製図を実践できない。
評価項目2深く考察され十分に整理されたレポートを書くことができる。よく考察され整理されたレポートを書くことができる。ある程度考察されたレポートを書くことができる。レポートを書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建物内の移動などで活用するための乾電池で室内走行ができる小型電気自動車を製作することを想定し,これに使用するギアボックスの設計・製図・評価を行う。
授業の進め方・方法:
学生ごとに設計条件が与えられ、それに適した設計・製図を行う。最終的に設計書および図面を成果物として提出する。
注意点:
設計中に不明な個所が出てきたら、自学自習により知識を補うこと。提出物の期限を守ること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得
仕様を決定する。
2週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 動力伝達を理解し、段付歯車装置の減速比を決定する。
3週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 歯車および軸の強度計算を行う。
4週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 モータ特性を理解する。
5週 設計 手順に沿って作業を進める。
6週 設計 手順に沿って作業を進める。
7週 設計 手順に沿って作業を進める。
8週 設計書のとりまとめ 設計結果をまとめ、仕様を満たしているか確認する。
2ndQ
9週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
10週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
11週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
12週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
13週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
14週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
15週 図面のまとめ 作成した図面をまとめ、仕様を満たしているか確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4
物体の投影図を正確にかくことができる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。2
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
標準規格を機械設計に適用できる。4
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

小テスト提出物その他合計
総合評価割合01000100
基礎的能力050050
専門的能力050050