機械工学演習Ⅳ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学演習Ⅳ
科目番号 0106 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜資料を配布する。
担当教員 堤 博貴,原口 大輔

到達目標

機械工学分野の学生が修得しておくべきマイコン組み込みの方法を理解する。また、EVのような、大きなトルクが生じる機器(パワーメカトロニクス)を扱うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計、製図、機械製作、電気工学などの技術を駆使しチームをリードできる。設計、製図、機械製作、電気工学などの技術を自主的に使用できる。設計、製図、機械製作、電気工学などの技術を使用できる。設計、製図、機械製作、電気工学などの技術を使用できない。
評価項目2チームのまとめ役としてものづくりに取り組み、計画的に指定された期間内に問題を解決できる。自主的にものづくりに取り組み、計画的に指定された期間内に問題を解決できる。指導を受けてものづくりに取り組み、計画的に指定された期間内に問題を解決できる。ものづくりに取り組まない。
評価項目3ロボット組み込みを先導できる。ロボット組み込みが自主的にできる。ロボット組み込みが指導を受けてできる。ロボット組み込みができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人が搭乗可能で室内で使用できる電動三輪車を製作した後、マイコン組み込みの実習を行う。
授業の進め方・方法:
1~3年生までに習得した設計、製図、機械製作、電気工学などの技術を駆使して、チーム単位でものづくりに取り組み、計画的に指定された期間内に問題を解決していくものとする。作業としては、まず人が搭乗可能で室内で使用でき る電動三輪車を製作した後、マイコン組み込みの実習を行う。
注意点:
工作機械を用いることから安全には細心の注意を払うこと。班毎に作業をするため、作業分担などを決めて段取りよく行うこと。整理整頓、作業日誌の作成、挨拶は徹底すること。1年次に購入した電工工具セットを持参すること。授業においては作業服を着用すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・前年度製作品の分解 ガイダンスを受け、前年度の製作品を分解し、機構が理解できる。
2週 製作準備 完成品を構想し製作の準備ができる。
3週 電気自動三輪車の製作 部品を加工しギヤボックスの製作ができる。
4週 電気自動三輪車の製作 三輪車にギヤボックスの取り付けができる。
5週 電気自動三輪車の製作 モーターやスイッチなど電気回路の取り付けができる。
6週 走行試験および評価 電気自動三輪車の走行試験および評価ができる。
7週 プレゼンテーション 電気自動三輪車のプレゼンテーションができる。
8週 PLC実習(基本) PLC実習の基本が理解できる。
4thQ
9週 PLC実習(応用) PLC実習の応用が理解できる。
10週 移動ロボット組み込み ハード・ソフトの演習ができる。
11週 移動ロボット組み込み ロボット組み立て・試運転・走行制御の基礎が理解できる。
12週 移動ロボット組み込み 触覚・光トランジスタを介した移動ロボットの制移動ロボット組み込み 触覚・光トランジスタを介した移動ロボットの制御ができる
13週 移動ロボット組み込み IRセンサ・測距に基づく移動ロボ ットが制御できる。
14週 総合・ライントレース 今までの知識と技術を総合し、ライントレースができる。
15週 移動ロボット組み込み コンテスト・プレゼンテーション コンテストおよびプレゼンテーションができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。3
製図用具を正しく使うことができる。3
線の種類と用途を説明できる。3
物体の投影図を正確にかくことができる。3
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3
部品のスケッチ図を書くことができる。3
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3
機械設計ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。4
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験成果物発表態度その他合計
総合評価割合05040100100
基礎的能力025205050
専門的能力025205050
分野横断的能力000000