機械工学演習Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械工学演習Ⅲ
科目番号 0122 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械製図 林 洋次 ほか10名 実教出版株式会社 / 新編 JIS機械製図 森北出版 堀幸夫他著
担当教員 林 丈晴,小山 幸平

到達目標

建物内の移動などで活用するための充電池で室内走行ができる超小型電気自動車を製作することを想定し,これに使用するギアボックスの設計・製図を行う。従来の設計・製図の授業の目標である「機械要素における最適な選択方法とその図面化」などを学ぶことに加え,本授業では,設計・製図・製作・評価の流れの中で設計・製図を学習することにより,創造性を高める。また,設計内容などの討論を通して,ディベート力・コミュニュケーション力も高める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計法を十分に理解し、設計製図を実践できる。設計法を十分に理解し、設計製図を指導を受けながら実践できる。設計法を十分に最低限理解し、設計製図を実践できる。設計法を十分に理解し、設計製図を実践できない。
評価項目2深く考察され十分に整理されたレポートを書くことができる。よく考察され整理されたレポートを書くことができる。ある程度考察されたレポートを書くことができる。レポートを書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建物内の移動などで活用するための乾電池で室内走行ができる超小型電気自動車を製作することを想定し,これに使用するギアボックスの設計・製図・製作・評価をする。
授業の進め方・方法:
従来の設計・製図の授業の目標である「機械要素における最適な選択方法とその図面化」などを学ぶことに加え,本授業では,設計・製図・製作・評価の流れの中で設計・製図を学習することにより,創造性を高める。また,設計内容などの討論を通して,ディベート力・コミュニュケーション力も高める。
注意点:
注意 プロセスが重要な教科である。積極的に課題に取り組むこと。
設計中に不明な個所が出てきたら、自学自習により知識を補うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得
仕様を決定する。
2週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 動力伝達を理解し、段付歯車装置の減速比を決定する。
3週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 歯車および軸の強度計算を行う。
4週 仕様策定および課題に取り組むにあたり必要な知識の習得 モータ特性を理解する。
5週 設計 手順に沿って作業を進める。
6週 設計 手順に沿って作業を進める。
7週 設計 手順に沿って作業を進める。
8週 設計書のとりまとめ 設計結果をまとめ、仕様を満たしているか確認する。
2ndQ
9週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
10週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
11週 組立図の製図 設計書に基づき組立図を作成する。
12週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
13週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
14週 部品図の製図 各歯車およびその他の部品を製図する。
15週 設計内容の評価・議論・発表 設計内容をまとめ、そのプレゼンテーションをする。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。3
製図用具を正しく使うことができる。3
線の種類と用途を説明できる。3
物体の投影図を正確にかくことができる。3
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3
部品のスケッチ図を書くことができる。3
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。3
機械設計標準規格の意義を説明できる。3
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
標準規格を機械設計に適用できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000005050
専門的能力000005050