概要:
私たちは,普段特別に意識することなく日本語を話したり書いたりしているが,現代日本人の言語生活を支える現代日本語は,古代(主として奈良・平安時代)から,どのように変化して成立したのだろうか。また,古代の日本では,どのような文章が,どのような文字で綴られていたのだろうか。
この授業では,古代日本語を主たる考察対象とし,表記・語彙など,日本語の特徴を考えていきたい。
授業の進め方・方法:
・教員による講義が一通り終わった後は,各自の問題意識に基づいて調査・発表・討論を行い,レポートを作成する。
・この授業は学修単位科目のため,事前・事後学修として予習・復習を確実に行うこと。
注意点:
・この授業では,たとえばプレゼンテーション時などに、予習・復習といった自学自習の成果が求められることになる。したがって,自学自習の習慣を身につけることが必要である。
・この授業では古典語の考察を行うが、分かりやすく説明するので心配には及ばない。また、疑問点や気づいたことがあれば、積極的に発言してほしい。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス ・「言葉の乱れ」と言語変化
|
・授業の進め方と成績評価の方法とを把握する。 ・現代日本語の事象を通して,「言葉の乱れ」と言語変化について説明できる。
|
2週 |
・古代日本における漢字の受容 ・日本における漢字使用の始まり
|
・稲荷山古墳出土鉄剣の語学的意義について説明できる。
|
3週 |
・『万葉集』の表記 |
・様々な万葉仮名表記の原理を説明できる。
|
4週 |
・古代の母音 |
・奈良時代とそれ以前の母音の数について説明できる。
|
5週 |
・「あめつちの詞」,「たゐにのうた」
|
・「あめつちの詞」「たゐにのうた」の違いを説明できる。
|
6週 |
・「いろはうた」と「五十音図」
|
・現代では失われた古代の音声について説明できる。 ・「いろはうた」の特徴と,「五十音図」が使用された場について説明できる。
|
7週 |
・平仮名,片仮名の発生 ・紀貫之『土左日記』の文章
|
・平仮名,片仮名の発生と用途について説明できる。
|
8週 |
・『古今和歌集』の様々な和歌 ・平安時代の文章
|
・平仮名による複線表現について理解できる。 ・「係り結び」とは何かについて説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
・受講生によるプレゼンテーション1 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
10週 |
・受講生によるプレゼンテーション2 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
11週 |
・受講生によるプレゼンテーション3 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
12週 |
・受講生によるプレゼンテーション4 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
13週 |
・受講生によるプレゼンテーション5 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
14週 |
・受講生によるプレゼンテーション6 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
15週 |
・受講生によるプレゼンテーション7 |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
16週 |
・受講生によるプレゼンテーション8 ・まとめ |
・自身の考えを,分かりやすく説得的に発表することができる。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。 | 4 | |
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。 | 4 | |
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。 | 4 | |
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。 | 4 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。 | 4 | |
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。 | 4 | |
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。 | 4 | |
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。 | 4 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |