応用物理

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0150 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 やさしい基礎物理第2版(森北出版)
担当教員 大野 秀樹

到達目標

この授業を通じて物理的な見方・考え方を身につけ、自然現象を系統的、論理的に考えていく力を養っていく。物理学は工学を学ぶための極めて重要な基礎であり、多くの分野において欠かせない知識である。応用物理Cでは、次のような到達目標を設定する。
【1】運動の法則を理解するとともに、運動方程式が微分方程式の形であることを理解する。等加速度直線運動、円運動、単振動など基本的な運動方程式を解くことができる。
【2】運動エネルギーや位置エネルギー、エネルギー保存則、運動量、運動量保存則を運動方程式を変形して導き出すことができる。
【3】力のモーメント、角運動量、角運動量保存則、慣性モーメントを理解し、剛体の回転運動について回転の運動方程式を示すことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1運動の法則を理解するとともに、運動方程式が微分方程式の形であることを説明できる。等加速度直線運動、円運動、単振動など基本的な運動方程式を立て、解くことができる。運動の法則を理解するとともに、運動方程式が微分方程式の形であることを説明できる。等加速度直線運動、円運動、単振動など基本的な運動方程式を立てることができる。それに関する基本的な計算ができる。運動の法則を理解するとともに、運動方程式が微分方程式の形であることを説明できる。等加速度直線運動、円運動、単振動など基本的な運動方程式を立てることができる。運動の法則を説明できない。運動方程式が微分方程式の形であることを説明できない。等加速度直線運動、円運動、単振動など基本的な運動方程式を立てることができない。
評価項目2運動エネルギーや位置エネルギー、エネルギー保存則、運動量、運動量保存則を運動方程式と微分・積分をもちいて導き出すことができる。さらに法則を用いて具体的な計算ができる。運動エネルギーや位置エネルギー、エネルギー保存則、運動量、運動量保存則を運動方程式から導き出すことができる。それらに関する基本的な計算ができる。運動エネルギーや位置エネルギー、エネルギー保存則、運動量、運動量保存則を運動方程式から導き出すことができる。運動エネルギーや位置エネルギー、エネルギー保存則、運動量、運動量保存則を運動方程式から導き出せない。
評価項目3力のモーメント、角運動量、角運動量保存則、慣性モーメントを説明できる。剛体の回転運動について回転の運動方程式を示し、基本的な問題を解くことができる。力のモーメント、角運動量、角運動量保存則、慣性モーメントを説明できる。剛体の回転運動について回転の運動方程式を示すことができる。それらに関する基本的な計算ができる。力のモーメント、角運動量、角運動量保存則、慣性モーメントを説明できる。剛体の回転運動について回転の運動方程式を示すことができる。力のモーメント、角運動量、角運動量保存則、慣性モーメントを説明できない。剛体の回転運動について回転の運動方程式を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分・積分を用いた力学を学ぶ。「変位・速度・加速度の関係」、「運動の法則」、「力学的エネルギー、運動量、角運動量」、「剛体の回転運動、慣性モーメント」について理解し、これらの項目に関する基礎的な計算ができるようになることが目標である。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を行う。
なお、この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として、予習・復習を行うこと。
注意点:
評価割合の項目別では、それぞれ次の評価が行われる。「試験」は期末試験の成績である。中間試験は行わない。「レポート」は演習等のレポートの成績である。
※コロナウイルス感染症による社会情勢によっては学校の状況も変わることがある。その場合は、授業内容・方法等を一部変更することがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
変位、速度、加速度、運動の法則
変位、速度、加速度が時間に対して微分・積分の関係にあることが理解できる。
2週 変位、速度、加速度、運動の法則(1週の続き) 変位、速度、加速度が時間に対して微分・積分の関係にあることが理解でき、基本的な計算ができる。また、運動の法則を説明できる。
3週 運動方程式と微分方程式 運動方程式は数学的には微分方程式であることを理解し、基本的な微分方程式が解ける。
4週 等加速度直線運動、円運動 等加速度直線運動、円運動について運動方程式を立てて解くことができる。
5週 単振動 単振動について運動方程式を立てて解くことができる。
6週 単振り子 単振り子について運動方程式を立てて解くことができる。
7週 運動エネルギーと位置エネルギー、力学的エネルギー保存則 運動方程式を変形してエネルギー保存則を導き出せる。
8週 運動量、運動量保存則 運動方程式を変形して運動量保存則を導き出せる。演習問題を行う
2ndQ
9週 剛体の運動 剛体について理解し、その重心やつり合いについて基本的な計算ができる。
10週 力のモーメントと角運動量、角運動量保存則 力のモーメントと角運動量について理解し、基本的な事例に対して計算ができる。また、角運動量保存則について説明できる。
11週 剛体の回転運動 剛体の回転運動方程式を理解できる。
12週 慣性モーメント 慣性モーメントを理解し、簡単な形状の剛体について計算できる。
13週 剛体の回転運動(11週の続き) 剛体の回転運動方程式を理解し、基本的な問題を解くことができる。
14週 まとめ 演習問題を行う
15週 本科目のまとめ 試験の解説と復習、本授業のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前2
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前2
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前3,前4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前6
力のモーメントを求めることができる。3前9,前10,前11
角運動量を求めることができる。3前9,前10,前11
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前10,前11
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前9
重心に関する計算ができる。3前10
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3前12
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3前11,前13

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合75000250100
基礎的能力75000250100
0000000