機械設計製図B

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械設計製図B
科目番号 0154 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 手巻ウインチ(長町拓夫著 コロナ社)、SI版 渦巻きポンプの設計(柏原俊規他著 パワー社)
担当教員 清水 昭博

到達目標

与えられた仕様に基づいて設計計算を行うことができ,設計計算値や今までに学習した知識から図面を作成できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安良好な到達レベルの目安(良)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1課題の機械の構造と仕組みを十分に理解し、わかりやすく説明できる。 課題の機械についてその構造と仕組みを説明できる。課題の機械の構造と仕組みを理解できる。課題の機械の構造と仕組みを理解できない。
評価項目2課題の機械に必要な強度を理解し、強度計算を十分に検討できる。課題の機械の強度計算ができる。課題の機械の強度を理解できる。課題の機械の強度を理解できない。
評価項目3課題に必要な機械図面を十分に理解し、完璧に作成することができる。課題に必要な機械図面を理解し、作成できる。課題に必要な機械図面を作成できる。課題に必要な機械図面を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
機械を設計製図するということは,要求された仕様を満たすように構造を決定(設計)し,それを制作するのに必要な指示を,機械製図法による図面によって正確に伝える(製図)ことである.機械の設計製作には,これまでに習得した専門的知識が不可欠であり,これらの知識を基に,設計製図の方法を習得することを目標とする.
授業の進め方・方法:
前期の課題は,「手巻ウインチ」とする.仕様として揚程と荷重とを与え,その揚程と荷重によって各自設計し,それを基に製図する.図書館等を利用して設計を行い,教員の確認を受けた後に製図を行う.尚,図面は,組立図(全体図)は手書きとし,部品図については手書きでもCADでも可とする.
注意点:
提出期限に遅れないこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 手巻ウィンチの設計仕様と材料の検討
設計仕様を理解し、部品の材料と許容応力を設定することができる。
2週 ワイヤロープの設計計算 ワイヤロープの機能と役割を理解し、設計計算を実施することができる。
3週 巻胴及びワイヤロープ止め金具の設計計算 巻胴及びワイヤロープ止め金具の機能、役割を理解し、設計計算を遂行できる。
4週 歯車の設計計算 歯車の基本項目を理解し、強度計算を行うことができる。
5週 ブレーキ装置の設計計算 ブレーキドラム及びバンドの機能と役割を理解し、設計計算を検討できる。
6週 つめ車とつめの設計計算 つめ車とつめの役割を理解し、それらの設計計算を実施できる。
7週 軸径の設計計算 ハンドル軸、中間軸、巻胴軸の役割を理解し、それらの設計計算を遂行できる。
8週 軸と軸周辺部品の設計計算 各軸とそれら周辺部品との関連を理解し、設計計算を実施できる。
2ndQ
9週 歯車詳細寸法の設計計算 小歯車、中間軸大歯車、巻胴軸大歯車の機能を把握し、それらの詳細寸法の設計計算を遂行できる。
10週 ブレーキ周辺部品の設計計算 ブレーキ周辺の構成部品とその役割を理解し、それらの設計計算を行うことができる。
11週 フレームとフレーム周辺部品の設計計算 フレーム、つなぎボルトの機能を把握し、それらの寸法の設計計算を実施できる。
12週 設計計算書の作成 これまでに実施した設計計算を精査し、問題がなければ設計計算書として整理する。
13週 図面の作成① 設計計算書をもとに部品図を作成できる。
14週 図面の作成② 設計計算書をもとに組立図を作成できる。
15週 検図の実施 作成した図面について、設計計算値との確認作業を行い、検図することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 課題説明、与えられた仕様によって設計を行う. 与えられた仕様を理解でき、その値から設計計算を始めることが出来る。
2週 与えられた仕様によって設計を行う. 与えられた仕様を理解でき、その値から設計計算を始めることが出来る。
3週 与えられた仕様によって設計を行う. 与えられた仕様を理解でき、その値から設計計算を始めることが出来る。
4週 与えられた仕様によって設計を行い,設計計算書にまとめる. 与えられた仕様を理解でき、その値から設計計算を始めることが出来る。
5週 構想検討図を作図する。 構想検討図を作図できる。
6週 設計計算書を作成する。 設計計算書を作成できる。
7週 設計計算書を作成する。 設計計算書を作成できる。
8週 設計計算書に基づいて組立図を作図する。 組立図を作図できる。
4thQ
9週 設計計算書に基づいて組立図を作図する。 組立図を作図できる。
10週 設計計算書に基づいて組立図を作図する。 組立図を作図できる。
11週 設計計算書と組立図に基づいて部品図を作図する。 部品図を作図できる。
12週 設計計算書と組立図に基づいて部品図を作図する。 部品図を作図できる。
13週 設計計算書と組立図に基づいて部品図を作図する。 部品図を作図できる。
14週 設計計算書、組立図、部品図を最終確認し、修正する。 設計計算書、組立図、部品図を最終確認し、修正できる。
15週 設計計算書、組立図、部品図を最終確認し、修正する。 設計計算書、組立図、部品図を最終確認し、修正できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前1
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4前16
物体の投影図を正確にかくことができる。4前1
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4前3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前16
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
標準規格を機械設計に適用できる。4
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4
力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3

評価割合

設計計算書と図面図面態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力700000070
専門的能力300000030
分野横断的能力0000000