環境・省エネルギ技術

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 環境・省エネルギ技術
科目番号 0159 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 2018年度は教科書を指定する.詳細は講義の際に指示する.(場合により,適宜,プリントを配布する.)
担当教員 中楯 浩康,堤 博貴

到達目標

地球温暖化,環境悪化などへの対応が必須の時代になってひさしい.日本では2000年に循環型社会形成推進基本法が成立し,それまでの社会のしくみそのものが根本的に見直されるなど,「ものづくり」も今や地球環境問題抜きには考えられない.すなわち,資源保護だけではなく,あらゆる製品について,設計・製造・使用・廃棄のすべての段階で環境に負荷をかけないことが必須となっている.この講義では,そうした環境問題を考慮したものづくりの現状と未来を一緒に考えていく.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
地球環境の現状について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。地球環境の現状について理解しており,人に説明できる。地球環境の現状について理解しているが,人に説明できない。地球環境の現状について理解していない。
地球環境の維持方策について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。地球環境の維持方策について理解しており,人に説明できる。地球環境の維持方策について理解しているが,人に説明できない。地球環境の維持方策について理解していない。
省エネルギー技術について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。省エネルギー技術について理解しており,人に説明できる。省エネルギー技術について理解しているが,人に説明できない。省エネルギー技術について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:

 例えばエンジンの高効率化は省エネルギ性向上や廃棄物の減少となり,資源有効利用や環境保護につながる.さらには,例えばライフサイクルエンジニアリングは,設計段階から製品のリデュース・リユース・リサイクルの3Rを考慮したものづくりのあり方を体系化するものである.現在の「ものづくり」に必須の基礎を知り,理解して,その応用をはかるための機会とする.
授業の進め方・方法:
 講義を基本とするが,理解を深めるために,適宜調査報告,課題レポートなどを課す.
注意点:
 理解度を振り返り確認をするために,授業の冒頭に前回の復習小テストを実施する.また,本科目の成績は,定期試験等の成績のみならず,予習や復習等の実施状況も考慮して判断するため,自学自習の習慣を身につけることが必要である.そして,日常生活においても,環境や省エネルギーについて,考え,自ら学修することが求められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 地球と自然環境 地球の歴史,大気・海と川・土と森林の役割を説明できる。
2週 地球環境問題                            (1)地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨 地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨について説明できる。
3週 地球環境問題 (2)野生生物種の減少,森林破壊,砂漠化 野生生物種の減少,森林破壊,砂漠化について説明できる。
4週 地球環境問題の対策に関する世界の動き  環境と開発に関する国際会議,京都議定書について説明できる。
5週 日本の公害問題と対策1                         
(1)公害問題の実情
公害問題の実情について説明できる。
6週 日本の公害問題と対策2 ソフト・ハード対策,循環型社会について説明できる。
7週 日本のエネルギー1
エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発
エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発について説明できる。
8週 日本のエネルギー2 エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発について説明できる。
4thQ
9週 省エネルギー                            
(1)省エネルギー技術
(2)ESCO事業
                       (1)省エネルギー技術について説明できる。
10週 環境と経営 環境マネジメントシステム,企業の社会的責任について説明できる。
11週 環境と商品 グリーン購入,ライフサイクルアセスメント,環境配慮設計について説明できる。
12週 環境と暮らし 食生活,住生活
13週 コミュニティビジネス 地域循環システムつくり
14週 環境との共生 自然と将来への責任
15週 学期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。6
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。6
熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。6
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。6
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオreport合計
総合評価割合602000020100
基礎的能力0000000
専門的能力602000020100
分野横断的能力0000000