到達目標
地球温暖化,環境悪化などへの対応が必須の時代になってひさしい.日本では2000年に循環型社会形成推進基本法が成立し,それまでの社会のしくみそのものが根本的に見直されるなど,「ものづくり」も今や地球環境問題抜きには考えられない.すなわち,資源保護だけではなく,あらゆる製品について,設計・製造・使用・廃棄のすべての段階で環境に負荷をかけないことが必須となっている.この講義では,そうした環境問題を考慮したものづくりの現状と未来を一緒に考えていく.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
| 地球環境の現状について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。 | 地球環境の現状について理解しており,人に説明できる。 | 地球環境の現状について理解しているが,人に説明できない。 | 地球環境の現状について理解していない。 |
| 地球環境の維持方策について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。 | 地球環境の維持方策について理解しており,人に説明できる。 | 地球環境の維持方策について理解しているが,人に説明できない。 | 地球環境の維持方策について理解していない。 |
| 省エネルギー技術について理解しており,人に説明でき,対策が考察できる。 | 省エネルギー技術について理解しており,人に説明できる。 | 省エネルギー技術について理解しているが,人に説明できない。 | 省エネルギー技術について理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
例えばエンジンの高効率化は省エネルギ性向上や廃棄物の減少となり,資源有効利用や環境保護につながる.さらには,例えばライフサイクルエンジニアリングは,設計段階から製品のリデュース・リユース・リサイクルの3Rを考慮したものづくりのあり方を体系化するものである.現在の「ものづくり」に必須の基礎を知り,理解して,その応用をはかるための機会とする.
授業の進め方・方法:
講義を基本とするが,理解を深めるために,適宜調査報告,課題レポートなどを課す.
注意点:
理解度を振り返り確認をするために,授業の冒頭に前回の復習小テストを実施する.また,本科目の成績は,定期試験等の成績のみならず,予習や復習等の実施状況も考慮して判断するため,自学自習の習慣を身につけることが必要である.そして,日常生活においても,環境や省エネルギーについて,考え,自ら学修することが求められる.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
地球と自然環境 |
地球の歴史,大気・海と川・土と森林の役割を説明できる。
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2週 |
地球環境問題 (1)地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨 |
地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨について説明できる。
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3週 |
地球環境問題 (2)野生生物種の減少,森林破壊,砂漠化 |
野生生物種の減少,森林破壊,砂漠化について説明できる。
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4週 |
地球環境問題の対策に関する世界の動き |
環境と開発に関する国際会議,京都議定書について説明できる。
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5週 |
日本の公害問題と対策1 (1)公害問題の実情 |
公害問題の実情について説明できる。
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6週 |
日本の公害問題と対策2 |
ソフト・ハード対策,循環型社会について説明できる。
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7週 |
日本のエネルギー1 エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発 |
エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発について説明できる。
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8週 |
日本のエネルギー2 |
エネルギー事情と対策,新エネルギーの開発について説明できる。
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4thQ |
9週 |
省エネルギー (1)省エネルギー技術 (2)ESCO事業 |
(1)省エネルギー技術について説明できる。
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10週 |
環境と経営 |
環境マネジメントシステム,企業の社会的責任について説明できる。
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11週 |
環境と商品 |
グリーン購入,ライフサイクルアセスメント,環境配慮設計について説明できる。
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12週 |
環境と暮らし |
食生活,住生活
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13週 |
コミュニティビジネス |
地域循環システムつくり
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14週 |
環境との共生 |
自然と将来への責任
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15週 |
学期末試験 |
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16週 |
まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 説明責任、内部告発、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、環境問題について配慮することができる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、社会と地域について配慮することができる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。 | 3 | |
技術者を目指す者として持続可能な開発を通じて全ての人々が安心して暮らせる未来を実現するために配慮することができる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、さまざまな課題に力を合わせて取り組んでいくことができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系 | 力学 | エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 6 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 6 | |
熱流体 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 6 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 6 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | report | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |