コンピュータ援用工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 コンピュータ援用工学
科目番号 0159 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 新版 明解C言語 入門編 (前期:堤)、随時資料を配布(後期:志村)
担当教員 志村 穣,堤 博貴

到達目標

制御やメカトロニクス技術との接点となるプログラミング技術を習得することを目標の一つとする。2年次の情報処理の技術をさらに発展させ、 多様なプログラミングを試みる。また、機械要素および機械構造物の設計に際し有効な解析手法である有限要素法について体得することを二つ目の目標とし、3年次の機械設計法A&B、基礎材料力学A&BをもとにしたCAE演習を通じて工学解析の基礎を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安良好な到達レベルの目安(良)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1用途に応じたC言語によるプログラミングを説明、作成することができる。用途に応じたC言語によるプログラミングを作成することができる。用途に応じたC言語によるプログラミングを説明することができる。用途に応じたC言語によるプログラミングを説明することができない。
評価項目2工学計算のためにC言語によるプログラミングを作成、応用し評価することができる。工学計算のためにC言語によるプログラミングを作成し応用できる。工学計算のためにC言語によるプログラミングを作成できる。工学計算のためにC言語によるプログラミングを作成できない。
評価項目3CAEによる工学解析を考案、実施し評価することができる。CAEによる工学解析を考案、実施することができる。CAEによる工学解析を考案することができる。CAEによる工学解析を考案することができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学分野で広く一般的に使われているC言語のプログラミング技術について学習する。情報処理で学んだことをさらに発展させる。ポインタ、関数、制御構造、構造体等について例題を交えつつ、実際にプログラミングできる技術の習得を目的とする。また、既に学んだ材料力学を二次元弾性学に発展させ、これを基本として設計に用いるために、プログラミング技術と関わりのある有限要素法について学習する。さらに、演習を行うことでより理解を深める.。
授業の進め方・方法:
講義は演習形式である。前期はC言語のプログラミング、後期はCAE演習を主な授業内容とする。
注意点:
履修中に使用する端末は共同利用設備である。担当教員の指示に従い、マナーを守って使用すること。
学修単位科目であるため、自己学習用として随時課題が与えられる。これにしっかり取り組むことが要求される。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
プログラミングのおさらい
本科目の概要を理解する。
2週 コンピュータ概論 コンピュータ概論を説明できる。
3週 C言語の基本1 C言語の基本1を理解する。
4週 C言語の基本2 C言語の基本2を説明できる。
5週 制御構造(do while文、switch case文、else if文) 制御構造を理解する。
6週 制御構造(do while文、switch case文、else if文) 制御構造を説明できる。
7週 1次元配列 1次元配列を理解する。
8週 1次元配列 1次元配列を説明できる。
2ndQ
9週 2分探索法 2分探索法を理解、説明できる。
10週 標準偏差 標準偏差を理解する。
11週 相関係数 相関係数をできる。
12週 ヒストグラム ヒストグラムを理解できる。
13週 統計処理 統計処理を説明できる。
14週 ユーザー定義関数1 ユーザー定義関数1を理解する。
15週 ユーザー定義関数2 ユーザー定義関数2を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 計算力学とは
非線形方程式の解法(二分法・ニュートン法)
二分法・ニュートン法を理解する。
2週 連立一次方程式の解法(ガウスの消去法) ガウスの消去法を理解する。
3週 微分方程式の解法(ルンゲ・クッタ法) ルンゲ・クッタ法を理解する。
4週 最小二乗法 最小二乗法を理解する。
5週 マトリックス構造解析(ばね系の剛性方程式) マトリックス構造解析を理解する。
6週 二次元弾性論 二次元弾性論を概説できる。
7週 CAE演習その1
【曲げを受ける片持ちはり】
曲げを受ける片持ちはりの工学解析を実施できる。
8週 CAE演習その2
【丸棒のねじり】
丸棒のねじりの工学解析を実施できる。
4thQ
9週 CAE演習その3
【丸棒の引張り】
丸棒の引張りの工学解析を実施できる。
10週 CAE演習その4
【内圧を受ける厚肉円筒】
内圧を受ける厚肉円筒の工学解析を実施できる。
11週 CAE演習その5
【円孔を有する平板の一軸引張り】
円孔を有する平板の一軸引張りの工学解析を実施できる。
12週 CAE演習その6
【段付軸のねじり】
段付軸のねじりの工学解析を実施できる。
13週 CAE演習その7
【楕円孔を有する平板の一軸引張り】
楕円孔を伴う平板の一軸引張りの工学解析を実施できる。
14週 CAE演習その8
【2個の円孔を有する平板の一軸引張り】
複数円孔を伴う平板の一軸引張りを工学解析できる。
15週 CAE演習その9
【自由課題】
自ら工学問題を設定、解析することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
線の種類と用途を説明できる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
標準規格を機械設計に適用できる。4
情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4
定数と変数を説明できる。4
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000
課題提出00000100100