①歴史学とは様々な歴史資料をもとに、科学的・論理的にそれらを組み立てることで、歴史的事実に迫り、その過程や歴史的意義を考える学問であるということを実感させる。
②ある特定のモノが、当時の社会に与えた影響を理解することで、新技術が社会に及ぼす影響について自分なりに考察することができる洞察力を養う。
③自ら課題を設定して調査し、自分の考えをまとめて発表する能力を養う。
概要:
「経済」を通じて歴史を学ぶ意義は、各時代、各地域の人々の具体的な生活の様子を理解することができるという点です。教科書等で学ぶ歴史は、どうしても政治史が中心となってしまいがちです。本講座では、為政者だけではなく、当時を生きた多くの民衆の経済活動に注目することで、各地の文化や生活様式がどのようにして形成されたかを学んでいきます。
授業の進め方・方法:
前半部分では講義形式を中心に授業を進めていく。適宜、授業で扱ったテーマに関して、学生らにも考えをまとめ発表してもらう機会を設ける。後半部分では、前半の講義を参考にしながら、学生自身が興味をもった経済の歴史を調べるとともに、それらが社会に与えた影響について、自分の考えを交えながら報告を行ってもらう。
注意点:
①必要に応じてプリントを配布するので、なくさないようにして下さい。
②課題発表をきちんと済ませなかった場合は、学年末評価が単位不可となります。
③配布プリントはワークシート型式のものがメインとなります。ですので、授業内容については各自が重要だと思うところを適宜メモを取るようにして下さい。ワークシートの取り組み方、メモ取り方なども評価対象となります。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
歴史学と関連諸学について、それぞれの特徴を理解し、それらがどのように関連しているのか理解する。
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2週 |
お金の歴史(1)お金とは? |
お金の機能とその歴史について概観しながら、貨幣の起源説である商品貨幣起源説と信用貨幣起源説を理解する。
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3週 |
お金の歴史(2)紙幣とは? |
紙幣の起源とその歴史について理解することで、金本位制と管理通貨制の違いについて考察する。
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4週 |
お金の歴史(3)仮想通貨とは? |
仮想通貨や電子マネーなど近年登場した新たな「お金」のそれぞれの特徴を理解することで、今後の「お金」について考察する。
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5週 |
お金の歴史(4)金利・利子とは? |
金利・利子について理解するとともに、銀行の歴史を概観することで、様々な金融商品について基礎的な知識を獲得する。
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6週 |
お金の歴史(5)株式とは? |
株式会社の歴史とその仕組みについて理解する。
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7週 |
お金の歴史(6)国債とは? |
国債の起源とその歴史について概観しながら、現代社会における各国の国債の状況について理解する。
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8週 |
世界経済史概説(1) |
16世紀~17世紀の世界経済の歴史について概観し、現代社会が直面している様々な課題について考察する。
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4thQ |
9週 |
世界経済史概説(2) |
18世紀~19世紀の世界経済の歴史について概観し、現代社会が直面している様々な課題について考察する。
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10週 |
世界経済史概説(3) |
20世紀前半~戦中の世界経済の歴史について概観し、現代社会が直面している様々な課題について考察する。
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11週 |
世界経済史概説(4) |
戦後~現代の世界経済の歴史について概観し、現代社会が直面している様々な課題について考察する。
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12週 |
経済から見た歴史① |
これまでの授業を踏まえて、各自がテーマを設定し、それについて調査した内容をプレゼンする。
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13週 |
経済から見た歴史② |
これまでの授業を踏まえて、各自がテーマを設定し、それについて調査した内容をプレゼンする。
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14週 |
経済から見た歴史③ |
これまでの授業を踏まえて、各自がテーマを設定し、それについて調査した内容をプレゼンする。
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15週 |
経済から見た歴史④ |
これまでの授業を踏まえて、各自がテーマを設定し、それについて調査した内容をプレゼンする。
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16週 |
経済から見た歴史⑤ |
これまでの授業を踏まえて、各自がテーマを設定し、それについて調査した内容をプレゼンする。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 3 | 後4,後5,後8 |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 3 | 後1,後2,後5,後8 |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 3 | 後2,後5,後8,後9 |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 3 | 後1,後3,後5,後9 |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 3 | 後3,後5,後15 |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 3 | 後3,後5,後6 |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 3 | 後10,後11,後14 |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 3 | 後6,後10,後11 |
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。 | 3 | 後7,後13,後14 |
地理歴史的分野 | 世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。 | 3 | |
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。 | 3 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |