到達目標
我が国の新産業として期待されるロボットシステム・インテグレーター(ロボットSIer)ビジネスの概要を知り、システムデザイン&インテグレーションのプロセスに沿ったロボットシステム開発の実践を通じて、ロボットSIer人材の素養を習得する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ロボットSIerの業態と産業課題について国内外の動向や具体的事例を交えて説明できる | ロボットSIerの業態と産業課題について概要を説明できる | ロボットSIer事業について概要を説明できない |
評価項目2 | ロボットシステムインテグレーションのプロセスモデルに沿って実際のものづくり工程を分割し計画することができる | ロボットシステムインテグレーションのプロセスモデルの概要を説明できる | ロボットシステムインテグレーションのプロセスモデルについて説明できない |
評価項目3 | 要件定義、基本設計、検証計画など上位の小規模な技術文書を適切に作成することができる | 上位の技術文書の概要を説明でき、設計図面やテスト報告書などの下位の技術文書を作成することができる | 一連の技術文書の概要を説明できない |
評価項目4 | システムを機能ごとに分割設計し、品質やユーザビリティを考慮して適切に実装できる | システムの主要機能や動作を実装できる | 決められた設計仕様に沿ってシステムを実装できない |
評価項目5 | グループワークを積極的に主導し、成果を魅力的に発表することができる | グループワークに貢献し、成果を発表することができる | グループワークに参加せず、成果を発表できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
我が国の新産業として期待されるロボットシステム・インテグレーター(ロボットSIer)ビジネスの概要を知り、システムインテグレーションのプロセス標準に沿って顧客の課題や要望に応えるロボットシステムの設計開発プロセスを、少人数のグループ活動を通じて演習し模擬体験する。Project-Based Learning形式の授業である。
授業の進め方・方法:
毎回の授業において前半はロボットシステム・インテグレーションの各プロセスの概要と進め方についてPPTスライドを使った短い講義を行い、後半では各グループで計画したロボットシステムの設計開発に取り組む形式で進める。開発における実際のものづくりは、STEMキット教材および3Dプリンタを用いて行う。各フェーズでの成果についてレビュー会を開催し、グループメンバーで分担して資料作成と発表を行う。
注意点:
履修科目でありグループで作業を行うことから、積極的な参加が単位取得の必須要件となる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ロボットSIerの役割と魅力 課題テーマ(ユーザー要望)提示 |
ロボットSIerの概要について説明できる。グループにて課題解決のためのロボットシステムについてディスカッションを行う。
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2週 |
ロボットシステム・インテグレーションのプロセスモデルとシステムエンジニアリング |
ロボットシステム・インテグレーションのプロセスモデルの概要ならびにシステムエンジニアリング手法との関係性を説明できる。
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3週 |
企画構想フェーズの概要と見積仕様書の内容 |
企画構想フェーズのアウトプットとして見積仕様書の作成要領を説明できる。
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4週 |
ロボットシステムの構想検討、先行技術検証、見積仕様書の作成 |
開発するロボットシステムの構想および見積仕様書の分担作成を実施する。
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5週 |
企画構想レビュー |
グループメンバーが分担して、作成した見積仕様書の内容を発表する。
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6週 |
設計/製造フェーズの概要と設計仕様書/テスト仕様書の内容 |
設計/製造フェーズのアウトプットとしての各種設計仕様書およびテスト仕様書の作成要領を説明できる。
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7週 |
リスクアセスメント ロボットシステムの基本設計 |
ロボットシステム設計におけるリスクアセスメントの手法を説明できる。ロボットシステムの基本設計を完了する。
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8週 |
ロボットシステムの詳細設計、各仕様書の作成 |
ロボットシステムの詳細設計および各仕様書の分担作成を実施する。
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2ndQ |
9週 |
仕様定義レビュー |
グループメンバーが分担して、作成した設計仕様書およびテスト仕様書の内容を発表する。
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10週 |
テストフェーズの概要とテスト報告書の内容 |
テストフェーズのアウトプットとしてのテスト報告書の作成要領を説明できる。
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11週 |
品質マネジメント ロボットシステムの内部テスト実施 |
品質マネジメントシステムの概要を説明できる。ロボットシステムの内部テスト(単機能テスト)を完了する。
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12週 |
ロボットシステムの統合テスト実施 テスト報告書の作成 |
ロボットシステムの各種テストの結果を報告書として作成する。
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13週 |
テストレビュー |
グループメンバーが分担して、作成したテスト報告書の内容および動作試験の様子を動画等を含めて発表する。
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14週 |
アフターサービス ユーザーテスト(妥当性確認)ならびにロボットシステムの最終調整 |
アフターサービスの概要を説明できる。ロボットシステムのユーザーテストおよび最終調整を完了する。
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15週 |
納品報告会(デモ発表会) |
各グループが開発したロボットシステムの実機デモを交えた最終成果報告を行う。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 資料作成と発表 | チーム成果 | 貢献度相互評価 | | | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 50 | 30 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 30 | 20 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 0 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |