機械力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械力学Ⅰ
科目番号 1116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 工業力学(改訂版)(吉村他著 コロナ社)
担当教員

到達目標

物体の挙動を扱う工学全般にわたる基礎学問である.構造物の様々な部分に,どのような力がどのように働くのか,あるいは,その力とその部分の運動との関係がどのようになっているのか等を知り,釣合い,モーメント,摩擦等について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
基本的な静力学を解析できる.静力学の基本問題を解ける。静力学の基本を理解できる。静力学の基本を理解できない。
剛体に働く力・モーメント,重心について説明できる。剛体に働く力・モーメント,重心の基本問題を解ける。剛体に働く力・モーメント,重心の基本問題を理解できる。剛体に働く力・モーメント,重心の基本問題を理解できない。
おもな機械要素における摩擦について説明できる。おもな機械要素における摩擦について、基本問題が解ける。おもな機械要素における摩擦について、基本を理解する。おもな機械要素における摩擦について、基本を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
物体の挙動を扱う工学全般にわたる基礎学問である.構造物の様々な部分に,どのような力がどのように働くのか,あるいは,その力とその部分の運動との関係がどのようになっているのか等を知ることは,機械や構造物を設計・製作する上で重要である.本講義では,釣合い,モーメント,摩擦等についても言及する.また,各章の終了時に演習を実施する.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式を主とする.要所要所で演習を実施し,理解を深める.
注意点:
・ノートをしっかりとること.
・教科書,ノートを忘れないこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 静力学の基礎、力とベクトル
力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解できる。
2週 力の合成と分解
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。
3週 力の釣合いの条件
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
4週 力のモーメント演習
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。
5週 剛体に働く力
着力点の異なる力の合成
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。
6週 偶力 偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。
7週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める。
8週 中間試験の解説と授業の振り返り
ここまでを概観し,試験問題と模範解答を理解する。
2ndQ
9週 トラス トラスの意味を理解し、トラスの計算ができる。
10週 重心 重心の意味を理解する。
11週 回転体の表面積と体積 平板および立体の重心位置を計算できる。
12週 静摩擦 静摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
13週 動摩擦、転がり摩擦 すべり摩擦(動摩擦)の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
14週 機械要素における摩擦 機械要素のいくつかを例に挙げ、摩擦を理解する。
15週 ここまでの演習 演習問題により理解を深める.
16週 期末試験の解説とまとめ 授業内容や到達目標について再確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。4
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。1
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3
金属と合金の結晶構造を説明できる。3
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。3
合金の状態図の見方を説明できる。3
塑性変形の起り方を説明できる。3
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3
鉄鋼の製法を説明できる。3
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。3
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。3
焼きなましの目的と操作を説明できる。3
焼きならしの目的と操作を説明できる。3
焼入れの目的と操作を説明できる。3
焼戻しの目的と操作を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000