文章表現法Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 文章表現法Ⅰ
科目番号 00240 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント、『文章検公式テキスト2級』(日本漢字能力検定協会)、『日本語チェック2000辞典』(京都書房)
担当教員 青野 順也

到達目標

1. 文章表現で用いる文体・表記・用語などを適切に選択できる。
2. レポート作成の基本的な知識(構成・引用のしかた等)を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1その場に応じ、適した用語を選択し正しい表記でよりよく文章を書くことができる。その場に応じ、適した用語を選択し正しい表記で文章を書くことができる。その場に応じ、用語を選択しおよそ正しい表記で文章を書くことができる。その場に応じ、適した用語を選択し正しい表記で文章を書くことができない。
評価項目2レポート作成にあたって、レポートの構成を考慮し、参考文献一覧や先行研究からの引用など、必要な情報を明示できる。レポート作成にあたって、参考文献一覧や先行研究からの引用など、レポートの形式面を満たすことができる。レポート作成にあたって、レポートの構成を考慮することができる。レポート作成にあたって、レポートの構成を考慮できず、参考文献一覧などの形式面も満たすことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 現代社会は、インターネット環境の整備・普及以来、誰もが日常的に自分の意見を自在に書き、発表することが可能となった。しかし、改まった場でどう振る舞えばよいのかを誰もが一度は当惑するように、改まった文書を書く必要に迫られたとき、どのようなことばを使えばよいのか、一度は悩んだことがあると思われる。この授業では、正しい表現を用いながら、基本的なレポートを作成できる力を身につけることを目指したい。
授業の進め方・方法:
授業の前半は、教養事項として日本語の歴史と関連する日本の文化について講じていく。後半は、配布プリント・テキストを中心に、現代日本語の語彙・文章作成技術の向上を目的として演習等を行う。受講生諸君の積極的な参加を希望する。
注意点:
1.この授業では、事前に提示される課題への取り組みが重要となってくる。課題への取り組みを中心とした自学自習の習慣を身につけること。
2.小テストは欠席すると0点となるので注意すること。事情があって追試験を希望する場合は、その旨を試験実施日から一週間以内に申し出ること。
3.後期中間試験において評価点が60に満たなかった者には、毎週のノートチェック等を通して学習状況把握し、助言をおこなう(必要に応じて課題に取り組んでもらう)。
4.後期中間は試験を実施し、学年末はレポート提出をもって試験とする。
5.学年末レポートについて、①提出期限を超過した場合は原則として受理しない。また、②不合格となった場合は、再提出等、再試験に相当する措置は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 [1]漢字伝来
①ガイダンス
授業の進め方と成績評価の方法を理解する。
2週 [2]日本語の起源
②クッションことば・メールの文章
横書き文書の定型を理解し、メール等を適切に表現することができる。
3週 [3]鉄剣、古事記、万葉仮名
③待遇表現1
敬語の三つの用法を使い分けることができる。
4週 [4]言霊
④待遇表現2
場に合わせて、的確に敬語を用いて表現することができる。
5週 [5]片仮名の発生
⑤待遇表現3
文書の中で、敬語を適切に用いて表現することができる。
横書き文書の定型を理解し、案内文を適切に表現することができる。
6週 [6]五十音図、いろはうた
⑥口語と文語、和語と漢語1
語彙の意味を正しく理解し、書き方のルールを理解することができる。
7週 [7]平仮名の発生と平安の和歌
⑦口語と文語、和語と漢語2
日本語の特徴を理解し、誤解のない表現の仕方を理解することができる。
8週 ⑧後期中間試験 ここまでの学習をふまえ、設問に対して的確に回答する。
4thQ
9週 ⑨後期中間試験 返却・解説
試験返却を承けて自身の理解度を確認し、学年末に向けての備えを確立できる。
10週 ⑩要約1 要約作成のポイント 要約の基本のしかたを理解することができる。
11週 ⑪要約2 要約作成 文章中の主張と例とを峻別し、制限字数内で要約を作成できる。
12週 ⑫レポート作成1 レポートの作成に必要な基本的な構成や表現のしかたを理解できる。
13週 ⑬レポート作成2 レポートの事例を下に、何を書けば良いのか考えることができる。
14週 ⑭レポート作成3
一通り書いたレポートをチェックポイントにしたがって見直し、直すことができる。
15週 ⑮レポート作成4 レポートの描き方を理解し、自分で見直しながら仕上げで提出することができる。
16週 ⑯レポート返却・一年間のまとめ 一年間の学習を振り返り,2年生以降の学習に備える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3後10,後11
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3後8,後10
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3後8
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3後2,後3,後4,後5,後8,後9
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後12,後13,後14,後15,後16
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3後1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3後12,後13,後14,後15,後16
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後6,後7,後8,後9,後12,後13,後14,後15,後16
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後3,後4,後5,後8,後9,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000