創造電気実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 創造電気実験Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 実験指導書(プリント)を配付。
担当教員 舩戸 美智子,鈴木 雄史

到達目標

【目的】
 ものづくり基礎工学の体験にもとづいて、電気工学を学ぶための基礎事項を、体験的に学習する。大きな目標として、つぎの4つがある。

【到達目標】
1.電気回路の基本的法則や現象を種々の実験により理解する。
2.電磁気学の基本的法則や現象を種々の実験により理解する。
3.基本的な測定器の使用方法を習得する。
4.測定結果をレポートに整理する方法(図、表の作成、考察の書き方等)を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気回路の基本的法則や現象について理解し、それらについて説明することができる。電気回路の基本的法則や現象について理解している。電気回路の基本的法則や現象について理解していない。
評価項目2電磁気学の基本的法則や現象について理解し、それらについて説明することができる。電磁気学の基本的法則や現象について理解している。電磁気学の基本的法則や現象について理解していない。
評価項目3基本的な測定器ついて、有効数字に配慮して使用することができる。基本的な測定器を使用することができる。基本的な測定器を使用することができない。
評価項目4読みやすさに配慮して、測定結果をレポートに整理することができる。測定結果をレポートに整理することができる。測定結果をレポートに整理することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では、電気回路、電磁気学の理解に不可欠と思われる電気工学の基礎事項を体験的に学習する。また、電気の仕事に不可欠な測定器(テスタ、オシロスコープ)の使用方法とレポートの作成方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
班に分かれて、それぞれ実験指導書を読んで実習に取り組む。毎回の授業で、実験、データの整理、レポート作成を行い、授業時間内にレポートを提出する。提出されたレポートを教員がその場でチェックし、不備がある場合、再提出になる。
注意点:
・以下の用具を毎回持ってくること。
  毎回準備する用具:実験ノート、グラフ用紙 (A4版) 、レポート用紙 (A4版)、直線定規、曲線定規、電卓、テスタ、コンパス、分度器
・授業前に必ず実験指導書を読み、内容を理解の上、事前の表の作成など実施しておく。
・原則として、特別な理由がない限り欠席は認めない。ただし、病気などの事情で欠席してしまった場合は、保護者の一筆を提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス
確認テスト
授業の概要と授業への取り組み方を理解できる。
2週 直流起電力、電圧、抵抗、電流 単純な直流回路における電圧、抵抗を測定し、オームの法則により電流を計算する力をつける。
3週 直流起電力、電圧、抵抗、電流 単純な直流回路における電圧、抵抗を測定し、オームの法則により電流を計算する力をつける。
4週 網目状回路の電圧と電流 網目状の直流回路における電圧、抵抗を測定・計算し、電圧と電流がキルヒホッフの法則にしたがっていること確認できる。
5週 網目状回路の電圧と電流 網目状の直流回路における電圧、抵抗を測定・計算し、電圧と電流がキルヒホッフの法則にしたがっていること確認できる。
6週 分圧 分圧の考え方と分圧器の働きを理解する。
7週 予備日 特別な理由により欠席した学生の予備実験を行う。
8週 分流 分流の考え方と分流器の働きを理解する。
2ndQ
9週 電圧電流特性と抵抗の測定:金属線 各種電気部品における電圧電流特性について理解する。
10週 電圧電流特性と抵抗の測定:電球 各種電気部品における電圧電流特性について理解する。
11週 電圧電流特性と抵抗の測定:ダイオード 各種電気部品における電圧電流特性について理解する。
12週 電気回路及び電磁気学に関する事項:
直流ブリッジ回路
ブリッジ回路の構成を知り、ブリッジ回路の平衡という考え方を理解する。
13週 電気回路及び電磁気学に関する事項:
コンデンサの性質
コンデンサの性質について理解する。
14週 電気回路及び電磁気学に関する事項:
コイルの性質
コイルの性質について理解する。
15週 前期末実験総まとめ
予備日
前期末の実験全体を振り返る。
特別な理由により欠席した学生の予備実験を行う。
16週
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス 授業の概要と授業への取り組み方を理解できる。
2週 正弦波交流、電圧波形、電流波形、抵抗、オシロスコープ 交流電圧・電流の周波数、最大値、実効値について理解する。オシロスコープを使用して交流が測定できる。
3週 正弦波交流、電圧波形、電流波形、抵抗、オシロスコープ 交流電圧・電流の周波数、最大値、実効値について理解する。オシロスコープを使用して交流が測定できる。
4週 交流回路におけるコンデンサの電圧と電流 交流回路におけるコンデンサの電圧と電流の関係を理解する。
5週 交流回路におけるコンデンサの電圧と電流 交流回路におけるコンデンサの電圧と電流の関係を理解する。
6週 交流回路におけるコイルの電圧と電流 交流回路におけるコイルの電圧と電流の関係を理解する。
7週 正弦波交流波形の表現 正弦波交流の三角関数、記号法、ベクトル図での表現方法を理解する。
8週 電気回路の共振:電圧と電流の実効値から見た共振の特徴 交流回路の共振について理解する。
4thQ
9週 電気回路の共振:電圧波形と電流波形から見た共振の特徴 交流回路の共振について理解する。
10週 予備日 特別な理由により欠席した学生の予備実験を行う。
11週 電気回路と電力:交流回路の電力の測定 交流回路における電力の測定法について理解する。
12週 電気回路と電力:交流回路の電力に関する計算課題 交流回路の電力について計算できる。
13週 燃料電池 太陽電池の発電の仕組みを理解する。
14週 燃料電池 燃料電池の発電の仕組みを理解する。
15週 確認テスト
学年末総まとめ
予備日
実験全体を振り返る。
特別な理由により欠席した学生の予備実験を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後13,後14
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後13,後14
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後13,後14
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後12,後13,後14
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12
過渡現象について実験を通して理解する。3前13

評価割合

試験発表相互評価態度レポート成果としての知見合計
総合評価割合00007030100
基礎的能力00007030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000