到達目標
ディジタル信号処理(DSP)は,高級ヘッドフォンにおけるノイズカット処理、音声符号化・音声合成を使用た携帯電話・Skypeなどの双方向通信等,とても身近なものになってきており今後も様々な分野で応用されていくものと予想される.この講義ではディジタル信号処理を学ぶ初学者を対象として,離散化された信号(離散時間信号,離散周波数信号)を理解し,信号の特徴を解析できるよになることを目標とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ディジタル信号について説明でき,正規化表現,信号処理の方法等の計算,畳み込みの計算ができる. | ディジタル信号について説明でき,正規化表現,信号処理の方法等の計算ができる. | ディジタル信号について説明できる. | ディジタル信号について説明できない. |
評価項目2 | z変換を理解しシステムの伝達関数から周波数特性を求め,議論することができる. | z変換を理解しシステムの伝達関数から周波数特性を求め,その意味を理解することができる. | z変換を理解しシステムの伝達関数から周波数特性を求めることができる. | z変換を理解しシステムの伝達関数から周波数特性を求めることができない. |
評価項目3 | 再帰システムを理解し,システムの伝達関数の極,ゼロ点から安定性を評価するなどができる. | 再帰システムの伝達関数の極,ゼロ点を計算し,安定判別ができる. | 再帰システムの伝達関数の極,ゼロ点を計算できる. | 再帰システムの伝達関数の極,ゼロ点を計算できない. |
評価項目4 | 離散フーリエ解析について理解し説明できる.また,的確な計算・解析・議論ができる. | 離散フーリエ解析について理解し説明できる.また,的確な計算ができる. | 離散フーリエ解析について理解し説明できる. | 離散フーリエ解析について理解し説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この講義ではディジタル信号処理を学ぶ初学者を対象として,離散化された信号(離散時間信号,離散周波数信号)を理解し,信号の特徴を解析できるよになることを目標とする.例えば,信号の特徴解析では,周波数領域の解析方法としてフーリエ解析を行うが,連続信号を離散化したとき,信号を周期化したときなど,それぞれでフーリエ解析手法が異なることを理解し,得られたデータからその意味を説明できるようにする.
授業の進め方・方法:
授業は,教員による教科書と板書を中心にした説明,例題,演習問題等を解く時間で構成される.演習問題は,教科書の演習問題を中心に,配布資料を使った課題もある.授業の理解度を深めるために,課題を多く出す.
注意点:
離散時間信号を理解し,信号処理(フィルタ等)について理解・実現できるようにするための科目である.信号の畳み込み,システムの伝達関数表現,周波数特性を求めることができ,その応用としてフーリエ解析ができるようになることが目的であるが,応用数学I,II,制御工学I,II等の知識が必要となる.卒業研究では,離散時間信号を扱うテーマも多く,周波数解析等で得られたデータからその意味を読み解けるようにするためにも,重要な科目である.
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
概要, A/D・D/A 変換 |
A/D・D/A 変換について基本的な説明ができる.
|
2週 |
線形時不変システム |
線形時不変システムについて基本的な説明,計算ができる.
|
3週 |
Z 変換と伝達関数 |
Z 変換と伝達関数について基本的な説明,計算ができる.
|
4週 |
システムの周波数特性(1) |
システムの周波数特性について基本的な説明,計算ができる.
|
5週 |
システムの周波数特性(2) |
システムの周波数特性について基本的な説明,計算ができる.
|
6週 |
再帰型システム(1) |
再帰型システムについて基本的な説明,計算ができる.
|
7週 |
再帰型システム(2) |
再帰型システムについて基本的な説明,計算ができる.
|
8週 |
中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
再帰型システム(3) |
再帰型システムについて基本的な説明,計算ができる.
|
10週 |
離散時間信号のフーリエ解析(1) |
離散時間信号のフーリエ解析について基本的な説明,計算ができる.
|
11週 |
離散時間信号のフーリエ解析(2) |
離散時間信号のフーリエ解析について基本的な説明,計算ができる.
|
12週 |
離散時間信号のフーリエ解析(3) |
離散時間信号のフーリエ解析について基本的な説明,計算ができる.
|
13週 |
サンプリング定理とDFT(1) |
サンプリング定理とDFTについて基本的な説明,計算ができる.
|
14週 |
サンプリング定理とDFT(2) |
サンプリング定理とDFTについて基本的な説明,計算ができる.
|
15週 |
サンプリング定理とDFT(3) |
サンプリング定理とDFTについて基本的な説明,計算ができる.
|
16週 |
期末試験 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | | | | | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 45 |
専門的能力 | 50 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 55 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |