電磁気学Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電磁気学Ⅲ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:電磁波工学入門 著者:高橋応明 発行所:数理工学社
担当教員 伊藤 彰

到達目標

【目的】
 電気電子工学を履修するために必要な基礎学力を身につけるために,電磁気学に関する現象・法則を理解し,基本的な計算ができるようになる.電磁気学Ⅰでは静電界,電磁気学Ⅱでは静磁界について学ぶが,本講義では電磁波に関する基本と応用について学ぶ.
【到達目標】
1.電磁気学Ⅰ,Ⅱを復習し,静電界と静磁界の法則が説明でき,基本的な計算ができることを確認する.
2.マクスウェルの方程式について説明でき,波動方程式を導くことができる.
3.平面電磁波の数式表現を理解し,伝搬や反射について説明できる.
4.電磁波の放射,アンテナ,応用例について理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マクスウェルの方程式,波動方程式,平面波,ポインチングベクトルについて応用問題を解くことができる.マクスウェルの方程式,波動方程式,平面波,ポインチングベクトルについて基本問題を解くことができる.マクスウェルの方程式,波動方程式,平面波,ポインチングベクトルについて基本問題を解くことができない.
評価項目2各種アンテナ,電波伝搬の分類について高度な理解と説明ができる.各種アンテナ,電波伝搬の分類について基本的な理解と説明ができる.各種アンテナ,電波伝搬の分類について基本的な理解と説明ができない.
評価項目3電磁波の応用例について,高度な理解と説明ができる.電磁波の応用例について,基本的な理解と説明ができる.電磁波の応用例について,基本的な理解と説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本科目は電気工学科で学ぶ電磁気学のうちの1科目であり,電磁波の基礎電磁方程式として電磁法則とマクスウエルの方程式(積分形及びベクトル演算子を用いた微分形)を理解し,次に電界と磁界の波動である電磁波の基本的性質,平面電磁波の反射と屈折,電磁波放射の基礎,電磁波の応用例について学習する.板書による説明の後,指示された専門用語やキーワードを自ら調査記述して理解を進める自学を主とした授業である.
授業の進め方・方法:
 授業は,教員による教科書と板書を中心にした説明をはじめの30分程度聞き,残り時間をアクティブラーニングによる自学時間に当てる.自学は,指示された専門用語やキーワードを自ら調査してノートに記述し,章末問題を解きながら理解を進める.
注意点:
 ベクトル、微分積分学、物理、電気回路,電磁気学の基礎事項(静電界,静磁界,定常電流界及び電磁誘導など)を理解していること.授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること.
 欠課時数が1/3を超えると不合格になる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科目の概要説明,電磁気学Ⅰ(静電界)の復習
電磁気学Ⅰ(静電界)の復習をして,静電界のことがらや法則について理解し説明できる.
2週 電磁気学Ⅱ(静磁界)の復習 電磁気学Ⅱ(静磁界)の復習をして,静磁界のことがらや法則について理解し説明できる.
3週 電磁波と無線通信の始まり 電磁波と無線通信の始まりについて理解し説明できる
4週 マクスウェルの方程式 マクスウェルの方程式について理解し説明できる.
5週 波動方程式,平面波 波動方程式,平面波について理解し説明できる.
6週 ポインチングベクトル,偏波,平面波の反射 ポインチングベクトル,偏波,平面波の反射について理解し説明できる.
7週 波源からの放射,微少電流素子からの放射 波源からの放射,微少電流素子からの放射について理解し説明できる.
8週 指向性,放射抵抗と入力インピーダンス 指向性,放射抵抗と入力インピーダンスについて理解し説明できる.
2ndQ
9週 線状アンテナ,板状アンテナ 線状アンテナ,板状アンテナについて理解し説明できる.
10週 開口面アンテナ,アレイアンテナ 開口面アンテナ,アレイアンテナについて理解し説明できる.
11週 電波伝搬の分類,地上波伝搬 電波伝搬の分類,地上波伝搬について理解し説明できる.
12週 対流圏伝搬,電離圏伝搬,フェージング 対流圏伝搬,電離圏伝搬,フェージングについて理解し説明できる.
13週 無線通信回線,放送,移動体通信 無線通信回線,放送,移動体通信について理解し説明できる.
14週 測位システム,ITS,RFID 測位システム,ITS,RFIDについて理解し説明できる.
15週 医療応用,電磁波加熱 医療応用,電磁波加熱について理解し説明できる.
16週 期末試験 100点. ただし,60点以上で合格.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040