文章表現法I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 文章表現法I
科目番号 0070 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布する/樺島忠夫ほか『日本語チェック2000辞典』(京都書房)
担当教員 舩戸 美智子

到達目標

1.文章表現で用いる文体・表記・用語などを適切に選択できる。
2.現代日本語及び日本語文法の特徴について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1書きことばと話しことばの違いを,文体・語彙などの観点から説明できる。書きことばと話しことばの違いを説明できる。書きことばと話しことばの違いが分からない。
評価項目2現代日本語の特徴について,種々の観点から例を挙げながら説明できる。現代日本語の特徴について,(たとえば敬語など)特定の観点から説明できる。現代日本語の特徴について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 現代社会は,インターネット環境の整備・普及以来,誰もが日常的に自分の意見を自在に書き,発表することが可能となった。しかし,改まった場でどう振る舞えばよいのか,誰もが一度は当惑するように,改まった文書を書く必要に迫られたとき,どのようなことばを使えばよいのか,誰もが一度は悩んだことがあると思われる。たとえば,「ようこそおいで『ください』ました」と「ようこそおいで『いただき』ました」の「いただく」と「くださる」とのあいだには,どのような違いがあるのだろうか。
 この授業では,以上のような問題意識のもと,受講生諸君とともに文章・表現について議論を深めていくことにしたい。
授業の進め方・方法:
 教員からの解説を中心に進めていくが,トピックによっては受講生諸君の発表によって進行していくこともある。臆することなく,積極的に参加してほしい。
注意点:
 小テストは欠席すると0点となるので注意すること。いかんともしがたい事情があって追試験を希望する場合は,その旨を書面などに記したうえで申し出ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
授業の進め方と成績評価の方法を理解する。
2週 待遇表現1「敬語の分類とはたらき」
敬語を意味用法に応じて3分類できる。
3週 待遇表現2「適切な敬語表現とメールの文章」 敬語と円滑なコミュニケーションとの関係を理解する。
4週 国語の表記1「日本語表記の歴史的変遷」 漢字と仮名の歴史的関係を説明できる。
5週 国語の表記2「現代日本語の表記」 現代日本語の表記の特徴を理解する。
6週 文語と口語「書きことばと話しことばの違い・若者ことば」 書きことばと話しことばの違いについて具体例を挙げて説明できる。
7週 後期中間試験 ここまでの学習をふまえ,設問に対して的確に回答する。
8週 後期中間試験 返却・解説 試験の成果を振り返り,今後の学習に備える。
4thQ
9週 よりよい文章を書くために1「文章の構成・補助記号」等 文章を書くときの基本的な規則を身に付ける。
10週 よりよい文章を書くために2「日本語の特徴・文法」等 文章を書くときの基本的な規則を身に付ける。
11週 要約1「要約作成のポイント」
文章中の主張と例とを峻別し,制限字数内で要約を作成できる。
12週 要約2「要約作成」 文章中の主張と例とを峻別し,制限字数内で要約を作成できる。
13週 レポート作成1「構成・参考文献・引用」等
レポート執筆に際しての基本的な姿勢を身に付ける。
14週 レポート作成2「構成・参考文献・引用」等
レポート執筆に際しての基本的な姿勢を身に付ける。
15週 学年末試験(レポート提出・相互評価等) ここまでの学習をふまえ,レポートを執筆する。
16週 レポート返却・一年間のまとめ 一年間の学習を振り返り,2年生以降の学習に備える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。1
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。1
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。1
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。1
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。1
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。1
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000