電気数学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気数学
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 過渡現象の基礎(吉岡・作道共著,森北出版)/適宜プリントを配付
担当教員 伊藤 浩

到達目標

1.各種電気回路に様々な入力がなされた系の状況を理解し、その様子を微分方程式で表現することが出来る。
2.到達目標1で得られた微分方程式を基本解と定常解を求めることにより、微分方程式の解を求めることが出来る。
3.ラプラス変換を理解し、到達目標1で得られた微分方程式の解をラプラス変換を用いた解析法により、微分方程式の解を求めることが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 各種電気回路に様々な入力がなされた系の状況を理解し、その様子を微分方程式で表現することが理解でき、説明することが出来る。 各種電気回路に様々な入力がなされた系の状況を理解し、その様子を微分方程式で表現することが理解出来る。 各種電気回路に様々な入力がなされた系の状況を理解し、その様子を微分方程式で表現することができる。各種電気回路に様々な入力がなされた系の状況を理解し、その様子を微分方程式で表現することが理解出来ない。
評価項目2 到達目標1で得られた微分方程式を基本解と定常解を求めることにより、微分方程式の解を求めることが理解でき、説明することが出来る。 到達目標1で得られた微分方程式を基本解と定常解を求めることにより、微分方程式の解を求めることが理解出来る。 到達目標1で得られた微分方程式を基本解と定常解を求めることにより、微分方程式の解を求めることができる。到達目標1で得られた微分方程式を基本解と定常解を求めることにより、微分方程式の解を求めることが理解出来ない。
評価項目3 ラプラス変換を理解し、到達目標1で得られた微分方程式の解をラプラス変換を用いた解析法により、微分方程式の解を求めることが理解出来、説明することが出来る。 ラプラス変換を理解し、到達目標1で得られた微分方程式の解をラプラス変換を用いた解析法により、微分方程式の解を求めることが理解出来る。 ラプラス変換を理解し、到達目標1で得られた微分方程式の解をラプラス変換を用いた解析法により、微分方程式の解を求めることができる。ラプラス変換を理解し、到達目標1で得られた微分方程式の解をラプラス変換を用いた解析法により、微分方程式の解を求めることが理解出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電気工学で学ぶ電気回路や制御工学などでは微分積分、ラプラス変換、フーリエ級数などの工学分野に特有な数学を用いて、解析等を行っている。そこで、そのような工業数学の基礎として、本講義では電気回路の過渡現象の解法を理解する上で必要となる微分方程式、ラプラス変換を中心に講義を行う。
授業の進め方・方法:
 本授業では、教科書、講義資料を中心に講義形式で進める。
講義時間だけでは理解することは難しいため、例題、演習問題を自分で解き、自主的に取組み理解を深める必要がある。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として、予習・復習を行うこと。また、自学自習の評価として課題を複数回出し、自学自習により取り組み提出すること。
注意点:
今までに学習した電気回路(交流回路)、数学(微分積分)を復習し、理解しておくこと。また授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
電気回路・数学の復習
電気回路素子の性質の理解と微分積分の基礎を理解する。
2週 微分方程式の立て方と解法(1) 微分方程式の特性方程式を用いた解法を理解している。R,L,Cを含む電気回路に関する微分方程式を立てることが出来る。微分方程式を解くための初期条件を与えることができる。
3週 微分方程式の解法(2)と直流RC回路の解法 直流電源のRC回路の過渡応答を求めることできる。過渡応答の時定数を求めることができる。
4週 直流RC回路の過渡応答と直流RL回路の解法 直流電源のRL回路の過渡応答を求めることできる。過渡応答の時定数を求めることができる。
5週 交流RC回路、RL回路の解法 交流電源のRC回路,RL回路の過渡応答を求めることができる。
6週 パルス回路と複エネルギー回路の過渡現象(1) 微分回路、積分回路の出力波形を求めることができる。複エネルギー回路のLC発振回路の過渡応答を求めることができる。
7週 複エネルギー回路の過渡現象(2)と演習 複エネルギー回路であるLCR発振回路の過渡応答を求めることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 ラプラス変換の概要 ラプラス変換法の概要を理解する。
10週 ラプラス変換の定理、逆変換 部分分数展開、逆変換などの定理を理解し、課題を解くことができる。
11週 ラプラス変換の演習、逆変換の演習 ラプラス変換法による演習により、解法の理解を深める
12週 ラプラス変換法による過渡現象解析(直流)
ラプラス変換法による過渡現象解析(直流)の課題を解き、問題を解くことができる。
13週 ラプラス変換法による過渡現象解析(交流) ラプラス変換法による過渡現象解析(交流)の課題を解き、問題を解くことができる。
14週 表回路、裏回路、回路関数 表回路、裏回路、回路関数の求め方を理解する。
15週 ラプラス変換の総合演習 ラプラス変換法を使って電気回路の過渡現象の演習を行い、理解を深める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。1
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。2
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前13,前14,前15
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前8,前9,前13,前14,前15

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000