電磁気学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電磁気学演習Ⅰ
科目番号 0133 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 よくわかる電磁気学,石井良博 著(電気書院)
担当教員 玉田 耕治,濱住 啓之

到達目標

【目的】
 電気電子工学を履修するために必要な基礎学力を身につけるために、電磁気学に関する現象と法則を理解し、基本的な計算ができるようになる。電磁気学Ⅰでは、静電界について学習するが、後期に履修する電磁気学Ⅱでは、磁界に関する諸現象について学習する。
【到達目標】
1.クーロンの法則,電気力線とガウスの定理が理解できる
2.電界と電位の関係が理解できる
3.静電容量,誘電体の考え方が理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1クーロンの法則,電気力線とガウスの定理が正しく理解でき説明ができるクーロンの法則,電気力線とガウスの定理が正しく理解できるクーロンの法則,電気力線とガウスの定理が概ね理解できる左記に達していない
評価項目2電界と電位の関係が正しく理解でき説明ができる電界と電位の関係が正しく理解できる電界と電位の関係が概ね理解できる左記に達していない
評価項目3静電容量,誘電体の考え方が正しく理解でき説明ができる静電容量,誘電体の考え方が正しく理解できる静電容量,誘電体の考え方が概ね理解できる左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電磁気学における静電界について学習する。電磁気学は、電荷が引き起こす現象を解明する学問であり、電気現象と磁気現象の工学的応用を目的とする電気系学科の基礎科目である。本科目は、後期に履修する電磁気学Ⅱおよび電磁気学演習Ⅱと密接に関連している。
授業の進め方・方法:
 授業の理解度を確認するため教科書に沿って演習を行う、ノート提出を行わせる。
注意点:
 計算問題はもちろん、現象の把握にも2年次までの数学的基礎(微積分その他)が不可欠である。課題は指定された期日を守って提出すること。また小テストも実施予定である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容説明・電磁気学の歴史、電荷とクーロンの法則(1)、電荷とクーロンの法則(2) クーロンの法則を説明でき、点電荷間のクーロン力が計算できる
2週 演習(電荷)
電界と電荷に働く力,複数の点電荷による電界
電界の概念を説明でき、点電荷による電界が計算できる
3週 電気力線,電気力線とガウスの定理(1)
電気力線とガウスの定理(2),電界と電位
電気力線とガウスの定理、電界と電位の関係を説明でき、基本的な計算ができる
4週 まとめ(1) 教科書の演習問題が計算できる
5週 中間試験の返却・解説、復習
点電荷のまわりの電位,帯電導体の電界と電位(1)
点電荷の電位、帯電導体の電界と電位について説明でき、基本的な計算ができる
6週 帯電導体の電界と電位(2)
静電しゃへい,電気影像法
帯電導体の電界と電位、静電しゃへい、電気影像法について説明でき、基本的な計算ができる
7週 一様でない電界と電位 一様でない電界と電位について説明できる。
教科書の演習問題が計算できる
8週 まとめ(2)
2ndQ
9週 前半学習の復習、静電容量
静電容量に関する演習、コンデンサの接続
静電容量、コンデンサの接続について説明でき、基本的な計算ができる
10週 コンデンサに蓄えられるエネルギー、静電容量の計算、演習(真空中の導体系と静電容量)(1) コンデンサに蓄積されるエネルギーについて説明でき、種々のモデルの静電容量が計算できる
11週 演習(真空中の導体系と静電容量)(2) 教科書の演習問題が計算できる
(中間試験対策)
12週 誘電体と誘電率,電気双極子と分極 誘電体の誘電率、分極の概念が説明できる
13週 分極と電束密度、誘電体の境界面における電界及び電束密度の条件 分極、電束密度、電界の関係について説明でき、基本的な計算ができる
14週 静電エネルギー、演習(誘電体)(1)
演習(誘電体)(2)、電流
静電エネルギーについての説明、教科書の演習問題の計算ができ、電流の定義について説明できる
15週 まとめ(3)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度小テストノート提出合計
総合評価割合00003070100
基礎的能力0000305080
専門的能力000002020
分野横断的能力0000000