電磁気学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電磁気学演習Ⅱ
科目番号 0134 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (1)電気磁気学(石井良博、コロナ社出版) (2)よくわかる電気磁気学(石井良博、電気書院)
担当教員 伊藤 浩,新國 広幸

到達目標

【目的】
 電磁気学に関する現象・法則を理解し、基本的な計算ができるようになる。電磁気学Ⅰでは静電界について学ぶが、本講義では磁界に関する諸現象について学ぶ。

【到達目標】
1.電流が作る磁界をアンペアの周回積分の法則とビオサバールの法則に基づいて計算できる。
2.磁界中の電流に働く力について説明でき、基本的な計算ができる。
3.磁性体と磁化及び磁束密度を説明でき、基本的な計算ができる。
4.電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。
5.自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンスと相互インダクタンスの計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アンペアの周回積分の法則とビオサバールの法則を用いて応用問題を解くことができる。アンペアの周回積分の法則とビオサバールの法則を説明でき、基本的な問題を理解し解くことができる。アンペアの周回積分の法則とビオサバールの法則を説明できず、基本的な問題を解くことができる。アンペアの周回積分の法則とビオサバールの法則を説明できず、基本的な問題を解くことができない。
評価項目2磁界中の電流に働く力について理解し、諸量を導き出せる。磁界中の電流に働く力について説明でき、諸量を理解し計算できる。磁界中の電流に働く力について説明できず、諸量を計算できる。磁界中の電流に働く力について説明できず、諸量を計算できない。
評価項目3磁性体と磁化及び磁束密度を理解し、諸量を導き出せる。磁性体と磁化及び磁束密度を説明でき、諸量を理解し計算できる。磁性体と磁化及び磁束密度を説明できず、諸量を計算できる。磁性体と磁化及び磁束密度を説明できず、諸量を計算できない。
評価項目4電磁誘導を理解し、誘導起電力を導き出せる。電磁誘導を説明でき、誘導起電力を理解し計算できる。電磁誘導を説明できず、誘導起電力を計算できる。電磁誘導を説明できず、誘導起電力を計算できない。
評価項目5自己誘導と相互誘導を理解し、自己及び相互インダクタンスを導き出せる。自己誘導と相互誘導を説明でき、自己及び相互インダクタンスを理解し計算できる。自己誘導と相互誘導を説明できず、自己及び相互インダクタンスを計算できる。自己誘導と相互誘導を説明できず、自己及び相互インダクタンスを計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気工学科で学ぶ電磁気学Ⅱの演習科目であり、多くの問題を解いてもらう。授業課題を毎回提出してもらうとともに定期的に小テストを実施する。
授業の進め方・方法:
授業冒頭で課題が指示され、授業時間中に提出する。2名の教員がいるので、行き詰った際は適宜質問をするなどして、理解度を深めてもらう。
注意点:
授業を受ける上で、ベクトル、微分・積分学ならびに基礎電気回路の基礎事項を理解していることが重要である。4,5年での専門科目の多くはこの科目を基礎として授業を進めていくため、十分に理解することが重要である。教科書の課題などに対し、自学自習により取り組む必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 科目の概要、電磁気学Ⅱで必要な数学の演習 電磁気で必要な数学について基本的な計算ができる。
2週 クーロンの法則、磁界 説明でき、基本的な計算ができる。
3週 電流による磁界と磁束 説明でき、基本的な計算ができる。
4週 アンペアの周回積分の法則 電流が作る磁界を計算できる。
5週 ビオ・サバールの法則 電流が作る磁界を計算できる。
6週 磁性体・磁化・透磁率・磁化率 説明でき、基本的な計算ができる。
7週 磁気回路 説明でき、基本的な計算ができる。
8週 電磁力 説明でき、基本的な計算ができる。
4thQ
9週 中間試験の解説 中間試験で間違った問題の正解を解答できる。
10週 電磁誘導 説明でき、基本的な計算ができる。
11週 渦電流・表皮効果 説明でき、基本的な計算ができる。
12週 自己および相互インダクタンス  説明でき、基本的な計算ができる。
13週 コイルの接続、磁界のエネルギー 説明でき、基本的な計算ができる。
14週 インダクタンスの計算 基本的な計算ができる。
15週 インダクタンスの計算 基本的な計算ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4後5,後6,後7
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

試験課題小テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05050000100
基礎的能力0404000080
専門的能力0101000020
分野横断的能力0000000