回路網理論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 回路網理論
科目番号 0155 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 電気回路(2)回路網・過渡現象編,著者:阿部,柏谷,亀田,中場,発行所:コロナ社
担当教員 木村 知彦

到達目標

二端子回路網及び4端子回路網において,行列・パラメータ表示,フィルタの設計などを通して,回路網の解析(analysis)と合成(synthesis)ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1二端子回路網の特性ついて解析でき,所望の特性を持つ回路網を合成出来る.二端子回路網の解析・合成について理解でき、問題が解ける.二端子回路網の解析・合成について理解できる.二端子回路網の解析・合成について理解できない.
評価項目2二端子対回路網の各種パラメータを計算により求められる,またその意味について説明できる.二端子対回路網の各種パラメータを計算により求められる.二端子対回路網の各種パラメータの解き方を理解できる.二端子対回路網の各種パラメータを計算により求められない.
評価項目3各種定K型フィルタの設計及び解析が十分にできる.各種定K型フィルタの設計及び解析ができる.各種定K型フィルタの設計,解析方法を理解している.各種定K型フィルタの設計及び解析ができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
回路網理論の授業内容は,回路網の解析(analysis)と合成(synthesis)である.二端子回路網では関数論的な取り扱いによって回路網の解析と合成を行う.また,四端子回路網(二端子対回路網)では回路網の行列・パラメータ表示によって回路網を解析し,合成問題としてはリアクタンスフィルタの設計を行う.
授業の進め方・方法:
講義,演習,小テスト,レポート等により進めていく.
注意点:
有理関数,行列,複素関数,微分方程式の基礎事項を理解していること.また交流理論の複素記号法によって基礎的な電気回路が取扱えること.授業の予習,復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること.成績は,自学自習の実施状況も考慮して判断される.したがって,自学自習の習慣を身に着けることが必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 二端子回路網とインピーダンス 回路網から取り出した2端子にかかる電圧、電流、抵抗等を行列を用いて計算する方法を理解する。
2週 リアクタンス二端子回路網 受動素子、特にコイル、コンデンサからなるリアクタンス回路網について理解する。
3週 二端子回路網と逆回路、定抵抗回路 フィルタを設計する際に必要な逆回路、定抵抗回路を理解する。
4週 二端子対回路網 入力端子対における電圧、電流と、出力端子対における電圧、電流との関係式を記述できる。
5週 二端子対回路網の計算に必要な行列 二端子対回路網の計算に必要な行列の基本を復習し、計算できるようにする。
6週 二端子対回路網のパラメータ(Z,Y) インピーダンスおよびアドミタンスによる入出力関係式を記述し各パラメータを計算できる。
7週 二端子対回路のパラメータ(F,G,H) F、G、Hパラメータについて理解し、各パラメータを入出力関係式から計算できる。
8週 中間テスト
4thQ
9週 二端子対回路のパラメータ(影像パラメータ) 影像パラメータについて理解し、各パラメータを入出力関係式から計算できる(1)。
10週 二端子対回路のパラメータ(影像パラメータ) 影像パラメータについて理解し、各パラメータを入出力関係式から計算できる(2)。
11週 二端子対回路のパラメータ(反復パラメータ) 反復パラメータについて理解し、各パラメータを入出力関係式から計算できる。
12週 二端子対回路と等価回路 複雑な二端子対回路の基本であるL形、Γ形、T形、Π形、格子形の各種パラメータを導出できる。
13週 二端子対回路と抵抗減衰器 伝送回路のレベル調整や減衰量を測定できる二端子対回路網(減衰器)について理解し設計できる。
14週 定K形フィルタ 定K形低域フィルタおよび定K形高域フィルタを遮断周波数等の条件により設計できる。
15週 定K形フィルタ 定K形帯域フィルタおよび定K形帯域消去フィルタを遮断周波数等の条件により設計できる。
16週 期末テスト

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75250000100
基礎的能力3510000045
専門的能力4015000055
分野横断的能力0000000