電子物性Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子物性Ⅱ
科目番号 0157 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電子物性 / 松澤剛雄、高橋 清、他 / 森北出版
担当教員 伊藤 浩

到達目標

1.半導体の基本的な電子物性と電子デバイスについて説明できる。
2.半導体の光学的性質ついて概要を説明できる。
3.誘電体の基礎的な物性を説明できる。
4.磁性体の基礎的な物性を説明できる。
5.超伝導体の基礎的な物性を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1半導体の種類、P型、N型、PN接合について説明ができる。半導体の種類、P型、N型、PN接合について基本的な説明ができる。半導体の概要を6割程度知っている。半導体の概要を説明できない。
評価項目2半導体の光吸収、受光、発光デバイスの仕組みについて説明できる。半導体の光吸収について説明できる。半導体の光吸収の基礎について6割程度知っている。半導体の光吸収が説明できない。
評価項目3誘電現象を電子物性の視点から説明できる。誘電体の基本的な物性を説明できる。誘電体現象の基礎について6割程度知っている。誘電体現象について説明できない。
評価項目4磁性体の磁性の根源、応用について説明できる。磁性体材料の基本的な物性を説明できる。磁性現象の基礎について6割程度知っている。磁性現象を説明できない。
評価項目5超伝導現象について、電子物性の視点から説明できる。超伝導現象の基本的な性質を説明できる。超伝導現象の基礎について6割程度知っている。超伝導現象を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電子物性は物質や固体の電子の働きを解明・利用することによる電子デバイス等への応用技術を学ぶ学問である。
電子物性Ⅱでは半導体の種類、不純物半導体、PN接合、電子デバイスについて学習し、誘電体、磁性体、超伝導体の性質を電子物性の視点から理解を深める 。
授業の進め方・方法:
本授業は、基本的に教科書の内容に沿って進めていく。適宜 重要な項目に絞り、深く説明していく。
注意点:
電磁気学、物理、基礎電子量子工学で学んだ基礎事項を十分に理解していること。授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 真性半導体の性質 真性半導体の基本的な物性を理解する
2週 不純物半導体の性質 P型半導体、N型半導体の物性を理解する
3週 PN接合、ダイオード特性 PN接合の仕組みと、ダイオード特性について理解する
4週 電子デバイスの動作、特性 バイポーラトランジスタの動作、増幅回路について理解する
5週 電子デバイスの動作、特性 MOS型トランジスタの動作、スイッチング動作について理解する
6週 半導体と光吸収 半導体が光を吸収する仕組みを理解する
7週 受光、発光デバイス 光導電効果、光起電効果の仕組みを理解する
8週 受光、発光デバイス LED、レーザの仕組みを理解する
4thQ
9週 中間試験
10週 誘電体の概要 誘電現象を電子物性の視点から理解する
11週 誘電体の仕組み 電子分極、イオン分極、双極子分極について理解する
12週 磁性体の概要 磁性現象の電子物性の視点から理解する
13週 磁性体の分類 磁性体の分類、温度特性について理解する
14週 超伝導体の概要 超伝導現象を電子物性の視点から理解する
15週 超伝導体の応用 超伝導マグネットやジョセフソン効果について理解する
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
電子工学真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力500000050
分野横断的能力200000020