電子物性工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子物性工学
科目番号 0162 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配付プリント
担当教員 玉田 耕治

到達目標

 物性工学は新機能デバイスや新製品開発において極めて重要な分野である。電子デバイス動作の基礎となる固体内での電子の振る舞いを学ぶ。一昨年度カリキュラムが一斉に変更になり、過渡的な状況であるので、電子物性に加えて電子デバイスの基礎的な内容も盛り込む。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1半導体中の電子の振る舞いを理解し電気伝導機構を正しく説明することが出来る。半導体中の電子の振る舞いを理解し電気伝導機構を正しく理解することができる。半導体中の電子の振る舞いを理解し電気伝導機構を概ね理解することができる。半導体中の電子の振る舞いを理解し、電気伝導機構を理解することができない。
評価項目2種々の物性効果を理解し半導体評価について正しく説明することができる。種々の物性効果を理解し半導体評価について正しく理解することができる。種々の物性効果を理解し半導体評価について概ね理解することができる。種々の物性効果を理解し、半導体評価について理解することができない。
評価項目3電子物性に基づくデバイスの機能を正しく説明することができる。電子物性に基づくデバイスの機能を正しく理解することができる。電子物性に基づくデバイスの機能を概ね理解することができる。電子物性に基づくデバイスの機能を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
 物性工学は新機能デバイスや新製品開発において極めて重要な分野である。電子デバイス動作の基礎となる固体内での電子の振る舞いを学ぶ。一昨年度カリキュラムが一斉に変更になり、過渡的な状況であるので、電子物性に加えて電子デバイスの基礎的な内容も盛り込む。
授業の進め方・方法:
 本学科のカリキュラムは情報・通信、電子物性・デバイス、エネルギー・制御の3分野で構成されており、本科目は電子物性・デバイス分野に位置している。電子物性の基礎的な科目を理解した上で、固体内の電子の振る舞いを学ぶ。
注意点:
電磁気学,応用物理,電子物性の基礎的な事項を理解して受講すること。
教科書は指定しないものの、半導体工学(コロナ社,渡辺英夫著)を参考書として推薦する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスおよびイントロダクション 授業の進め方および評価方法を理解する
2週 真空の電子
粒子としての電子,電子の波動性
真空中の電子の振る舞いを理解する
3週 固体中の電子
原子のエネルギー準位,固体中の価電子の振る舞い
固体中の電子の振る舞いを理解する
4週 電気伝導度と伝導体の種類
電気伝導のメカニズム,絶縁体,半導体,移動度
バンド理論と伝道機構を理解する
5週 半導体中のキャリア濃度
フェルミ準位,真性半導体,不純物半導体,ホール効果
半導体中のキャリア濃度を理解する
6週 pn接合の電気的特性
pn接合の物理,pn接合を流れる電流,逆方向飽和電流
pn接合およびpn接合面における電流特性を理解する
7週 バイポーラトランジスタ1
基本構造,トランジスタの作用,電気的特性
バイポーラトランジスタの基本構造と動作原理を理解する
8週 バイポーラトランジスタ2
基本構造,トランジスタの作用,電気的特性
バイポーラトランジスタの基本構造と動作原理を理解する
2ndQ
9週 電界効果トランジスタ1
基本構造,動作メカニズム,電気的特性
電界効果トランジスタの基本構造と動作原理を理解する
10週 電界効果トランジスタ2
基本構造,動作メカニズム,電気的特性
電界効果トランジスタの基本構造と動作原理を理解する
11週 集積回路
集積回路の意義,回路素子の実現方法,具体例
集積回路の意義と実現方法を理解する
12週 オプトエレクトロニクス1
化合物半導体,光・電気変換素子,電気・光変換素子
オプトエレクトロニクス素子の構造と動作原理を理解する
13週 オプトエレクトロニクス2
化合物半導体,光・電気変換素子,電気・光変換素子
オプトエレクトロニクス素子の構造と動作原理を理解する
14週 プロセス技術
プレーナプロセスの特徴,前工程,後工程,周辺技術
プレーナプロセスの特徴と工程を理解する
15週 前期末試験 100点満点の試験において60点以上の理解ができる
16週 試験返却および解説
総まとめ
試験内容の不明な点を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力200000020
分野横断的能力200000020