制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 0163 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 杉江・藤田:フィードバック制御入門(コロナ社)
担当教員 濱住 啓之

到達目標

1.フィードバック制御系の定常偏差および過渡特性を求めることができる.
2.伝達関数が与えられたときにその周波数特性をベクトル軌跡およびボード線図で表すことができる.
3.ナイキストの安定判別法を理解し,それを応用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1フィードバック制御系の定常偏差および過渡特性を求めることができる.基本的なフィードバック制御系の定常偏差および過渡特性を求めることができる.基本的なフィードバック制御系の定常偏差および過渡特性を求めることがある程度できる.基本的なフィードバック制御系の定常偏差および過渡特性を求めることができない.
評価項目2伝達関数が与えられたときにその周波数特性をベクトル軌跡およびボード線図で表すことができる.基本的な伝達関数が与えられたときにその周波数特性をベクトル軌跡とボード線図で表すことができる.基本的な伝達関数が与えられたときにその周波数特性をベクトル軌跡とボード線図で表すことがある程度できる.基本的な伝達関数が与えられたときにその周波数特性をベクトル軌跡とボード線図で表すことができない.
評価項目3ナイキストの安定判別法を理解し,それを応用することができる.簡単化されたナイキストの安定判別法を理解し,それを基本的な制御系に応用することができる.簡単化されたナイキストの安定判別法を理解し,それを基本的な制御系に応用することがある程度できる.簡単化されたナイキストの安定判別法を理解し,それを基本的な制御系に応用することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 C6 説明 閉じる
JABEE (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エアコンなどの家電製品,自動車など,我々の身の回りにあるものに広く制御技術が使われている.本講義では伝達関数表現に基づいて動的システムを扱う古典制御と呼ばれる分野の基本事項を学ぶ.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を行う.また,理解を深めるための適宜,演習を行う.
注意点:
遅刻3回につき1回の欠席として扱うので注意すること.
単位の取得には予習・復習の自学自習が必須である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 フィードバック制御系の感度特性 フィードバック制御系のパラメータ変化および外乱に対する感度について理解する.
2週 フィードバック制御系の定常特性 フィードバック制御系の目標値および外乱に対する定常偏差について理解する.
3週 根軌跡 根軌跡とその性質について理解する.
4週 ベクトル軌跡 積分系,1次系,2次系のベクトル軌跡について理解する.
5週 ボード線図 積分系,1次系,2次系のボード線図について理解する.
6週 ボード線図の性質 ボード線図の性質とその利点を理解する.
7週 復習 これまでの内容を演習問題により復習する.
8週 中間試験
4thQ
9週 フィードバック制御系の内部安定性 フィードバック制御系の内部安定性について理解する.
10週 ナイキストの安定判別法 ナイキストの安定判別法について理解する.
11週 ゲイン余裕・位相余裕 ゲイン余裕・位相余裕について理解する.
12週 フィードバック制御系の設計手順と性能評価 フィードバック制御系の設計手順と性能評価について理解する.
13週 2自由度制御系の構造と設計法
PID補償による制御系設計
P(比例),I(積分),D(微分)補償の物理的意味を理解する.ループ整形による制御器調整法について理解する.
14週 2自由度制御系の構造と設計法
復習
フィードフォワードとフィードバック役割を理解する.
15週 全体のまとめの講義を行う。 全体のまとめを理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75250000100
基礎的能力5025000075
専門的能力250000025
分野横断的能力0000000