半導体物性

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 半導体物性
科目番号 0194 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 半導体工学 /高橋 清、山田陽一 / 森北出版
担当教員 伊藤 浩

到達目標

半導体物性の構造、電気的性質、光学的性質、熱的性質の基礎を学習し、半導体を利用した各種デバイスの動作原理等を理解でき、説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1半導体の結晶構造とエネルギーバンド構造を理解し説明できる。半導体の結晶構造とエネルギーバンド構造の基礎的な部分を説明できる。半導体の結晶構造とエネルギーバンド構造について6割程度知っている。半導体の結晶構造とエネルギーバンド構造を説明できない。
評価項目2半導体の電気物性について理解し説明できる。半導体の電気物性について基礎的な内容を説明できる。半導体の電気物性についてについて6割程度知っている。半導体の電気物性について説明できない。
評価項目3半導体の光物性について理解し説明できる。半導体の光物性について基礎的な内容を説明できる。半導体の光物性についてについて6割程度知っている。半導体の光物性について説明でない。
評価項目4半導体の熱電物性について理解し説明できる。半導体の熱電物性について基礎的内容を説明できる。半導体の熱電物性についてについて6割程度知っている。半導体の熱電物性について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、半導体の結晶構造からバンド構造などの基本的な固体物理、さらには半導体の電気的・光学的性質について理論的に学ぶ。半導体特有の現象を定性的に理解した上で、定量的に捕らえる基礎理論を学ぶことを目的にする。
授業の進め方・方法:
本講義では、教科書と配布プリントを中心に講義を進める。
注意点:
電子物性I,IIの内容を復習しておくこと。また,授業で理解できなかった内容については自学自習により学習しつつ講義に挑むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義の内容説明
電子物性基礎の復習
2週 半導体の結合と結晶構造 半導体の結合を結晶構造を理解する
3週 半導体のエネルギーバンド構造
半導体のエネルギーバンド構造を理解する
4週 半導体のキャリア、不純物 電子、正孔のキャリア密度について理解する
5週 半導体の電気伝導理論 半導体の電気伝導モデルを理解する
6週 PN接合の理論 PN接合の理論を理解する
7週 PN接合容量とデバイス
グループ学習
PN接合を応用したデバイスを理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 金属半導体接触の理論 金属半導体接触の物理について理解する
10週 MIS構造の理論と応用
 
MIS構造の理論を理解し、応用デバイスの動作を理解する
11週 半導体の光学的性質 半導体の光吸収過程と現象を理解する
12週 光学デバイス 半導体を用いた光デバイスの動作を理解する
13週 半導体の熱的性質1 ゼーベック効果、熱発電について理解する
14週 半導体の熱的性質2 ペルチェ効果、電子冷凍について理解する
15週 半導体物性のまとめと復習
グループ学習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。2
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。2
原子の構造を説明できる。2
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。2
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。2
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。2
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000