社会実装プロジェクトⅡ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 社会実装プロジェクトⅡ
科目番号 30100 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 一戸 隆久,小池 清之,安田 利貴,姜 玄浩,永井 翠,新田 武父,加藤 格

到達目標

(1)相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ,
社会におけるテーマに対し,課題を発見し,具体的かつ論理的な実効策を提案できる汎用的能力を習得する。
(2)チームワーク力を有した上でリーダーシップをとる,或いは,他者と協調して行動することができ,
倫理観を持って工学に取り組むことができる態度・志向性を習得する。
(3)クライアントの要求を解決するためのプロセスを理解し,複合的な工学的課題や需要に適合したシステム・構成要素・工程を設計ることができる創造的思考力を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1円滑なコミュニケーションを通じて課題を発見し、具体的かつ論理的な解決策を提案できる。円滑なコミュニケーションを通じて課題を発見し、具体的な解決策を提案できる。コミュニケーションを通じて課題を発見することができる。満足なコミュニケーションをとることができない。
評価項目2リーダーシップを発揮し、他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に導くこ とができる 他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に至ることができる。 他者と共同しながら、意見を交わし、ともに行動することができる。他者と共同することができない。
評価項目3主体的に情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加え、他者に説明することができる。 情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加えることができる。 他者の助言を受け、情報収集し 、それらを整理しまとめることができる。十分な情報収集をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力の習得を目的とし,社会におけるテーマに対してチームのメンバーと協働して解決をしていく学習活動を実施する。特に社会実装Ⅱでは、前期の社会実装Ⅰで学んだことを基に、学生が主体的に課題に取り組んでいく。学生は課題解決のために実際にモノを創り、当事者(ユーザー)との意見交換を通じたブラシュアップを重ねる中で、プロジェクトマネージメント力を身につけることができる。
授業の進め方・方法:
 本科目は、社会におけるテーマに対して学生がチームのメンバーと協働して主体的に課題解決に取り組む学習活動を実施、ユーザーとの意見交換を通じてブラッシュアップを図る中でプロジェクトマネジメント力を身に着ける科目である。社会実装Ⅱでは、4,5名程度のチームで課題解決に向けた提案,計画,役割分担,実践がメインとなる。中間報告・最終報告では、教員や学外の連携者(企業等で設計、開発、評価等を担当している技術者など)を交えて、各チームがプロジェクト成果についてプレゼンテーションを行い、課題への取組みについてディスカッションする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オープニング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
2週 アイスブレイク・課題の共有 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
3週 プロジェクトプラン構築・マイルストーンの設定 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
4週 プロトタイピング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
5週 プロトタイピング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
6週 プロトタイピング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
7週 プロトタイピング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
8週 プロトタイピング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
4thQ
9週 中間報告(各学科) 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
10週 ブラシュアップ 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
11週 ブラシュアップ 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
12週 プレゼン準備 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
13週 成果報告会(各学科) 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
14週 成果報告会(全体共通) 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
15週 社会実装プロジェクトⅡの振り返りと社会実装Ⅲに向けて 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後3,後4,後9,後10,後14
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後3,後4,後9,後10,後14
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後3,後4,後9,後10,後14
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後3,後4,後9,後10,後14
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後2,後3,後4,後9,後10,後14
複数の情報を整理・構造化できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
目標の実現に向けて計画ができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後2,後3,後4,後9,後10,後14
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後2,後3,後4,後9,後10,後14
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後2,後3,後4,後9,後10,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力05000500100
専門的能力0000000