経営工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 経営工学
科目番号 30170 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 詳細は講義の際に指示する.(適宜プリントを配布する.)
担当教員 角田 陽

到達目標


授業の目標と概要
「経営工学」とは,良い品質の製品やサービスを効率よく提供するシステムを設計するための学問である.製品やサービスがどのような過程を経て生み出されるかを,品質,コスト,納期といった直接製品やサービスを開発していく観点や,財務会計,知的財産,品質といった観点など幅広く扱う中で理解する.本講義では,広範囲に渡る経営工学の項目について現場事例を踏まえて説明を行い,今後エンジニアとしての活動場面において実践できる基本知識を身につけることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1経営工学の概要について理解し,人に説明でき,実際に運用に利用できる.経営工学の概要について理解し,人に説明できる.経営工学の概要について理解しているが,人には説明できない.経営工学の概要について理解していない.
評価項目2生産システム・財務会計について理解し,人に説明でき,実際に運用に利用できる。生産システム・財務会計について理解し,人に説明できる.生産システム・財務会計について理解しているが,人には説明できない.生産システム・財務会計について理解していない.
評価項目3知的財産・標準化・品質・人事労務について理解し,人に説明でき,実際に運用に利用できる。知的財産・標準化・品質・人事労務について理解し,人に説明できる.知的財産・標準化・品質・人事労務について理解しているが,人には説明できない.知的財産・標準化・品質・人事労務について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 「経営工学」とは,良い品質の製品やサービスを効率よく提供するシステムを設計するための学問である.学問の範囲は広範囲に及ぶが,今後エンジニアとして活動していく上で重要な事柄について,技術開発者であっても経営的視点に立って行動できるように、講師の現場における事例を交えながら講義形式で説明を行う.講義におけるキーワードとして,クオリティ,コスト,プロフィット,モチベーションなどが挙げられるが,それらは大企業からベンチャー企業いずれにおいても重要な要素である.経営工学の基本を習得することで,現場において実践できるような知識を習得して欲しい.講義の中盤でデザイン思考を用いた「ビジネスプランワークショップ」(状況によってはレポートで代替する)も織り交ぜる.
授業の進め方・方法:
 講義を基本とするが,理解を深めるために,課題レポートや演習を課す.
注意点:
 理解度を振り返り確認をするために,授業の冒頭に前回の復習を実施する.また,本科目の成績は,定期試験等の成績、レポート(演習)の内容で判断するが、授業の理解度についても考慮する。そのため、講義に積極的に参加することが必要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 経営工学の概要1 経営工学の定義・概要などを理解できる。
2週 経営工学の概要2 産業の歴史の理解と企業のプロセス全体像から、個別の販売、開発・製造プロセスなどを理解できる。
3週 企業に求められる活動 現在における日本の産業構造,それを取り巻く環境の変化,企業として今後求められることを理解できる。
4週 企業活動におけるシステム 企業活動を行うにあたり、企業内システムの位置づけを理解できる。
5週 販売管理 マーケティング、市場分析の概要について説明できる。
6週 生産管理 生産システムの全体像を説明できる。
7週 財務会計 企業における財務会計の基本について説明できる。
 
8週 中間テスト 課題レポート提出
4thQ
9週 「ビジネスプラン」ワークショップガイダンス ビジネスプランの概要を説明できる。
10週 「ビジネスプラン」ワークショップ1 演習を通じてビジネスプラン作成を学ぶ。(状況に応じてレポートに変更することも有り)
11週 「ビジネスプラン」ワークショップ2 演習を通じてビジネスプラン作成を学ぶ。(状況に応じてレポートに変更することも有り)
12週 標準化と知的財産権 国際標準の重要性や知的財産について説明できる。
13週 品質管理 品質管理の手法や、信頼性,安全性を説明できる。
14週 リスクマネジメント 企業におけるリスクマネジメントの概要を説明できる。
15週 人材マネジメント
企業における人材マネジメント(目標評価、働きがいなど)の概要について説明できる。
16週 学年末試験 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価小テストポートフォリオreport合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000