電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校	東京工業高等専門学校	開講年度	令和05年度 (2023年度)
授業科目	電気回路Ⅱ
科目番号	30200	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	電子工学科	対象学年	2
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	電気回路教本　橋本洋志（著）　オーム社
担当教員	新田 武父

到達目標

１．抵抗，コイル，コンデンサにおける電圧と電流の関係を理解し，基本交流回路の計算に用いることができる．
２．瞬時値，フェーザ，複素数表示を理解し，これらを正弦波交流回路の計算に用いることができる．
３．基本交流回路の計算が記号法を用いて行うことができる．
４．基本交流回路に関する電力の計算ができる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安(可)	未到達レベルの目安
評価項目1 基本素子の性質	抵抗，コイル，コンデンサにおける電圧と電流の関係を理解し，電気回路の計算が自在にできる．	抵抗，コイル，コンデンサにおける電圧と電流の関係を理解し，電気回路の基本的な計算ができる．	抵抗，コイル，コンデンサにおける電圧と電流の関係を理解し，電気回路の簡単な計算ができる。	抵抗，コイル，コンデンサにおける電圧と電流の関係を理解し，電気回路の簡単な計算をすることができない。
評価項目2 キルヒホッフの法則と重ねの理	キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し，電気回路の計算が自在にできる．	キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し，電気回路の基本的な計算ができる．	キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し，電気回路の簡単な計算ができる．	キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し，電気回路の簡単な計算ができない．
評価項目3 瞬時値，フェーザ，複素数表示	瞬時値，実効値，フェーザ，複素数表示を理解し，正弦波交流回路の計算が自在にできる．	瞬時値，実効値，フェーザ，複素数表示を理解し，正弦波交流回路の基本的な計算ができる．	瞬時値，実効値，フェーザ，複素数表示を理解し，正弦波交流回路の簡単な計算ができる．	瞬時値，実効値，フェーザ，複素数表示を理解し，正弦波交流回路の簡単な計算ができない．
評価項目4 回路の電圧，電流，インピーダンス，アドミタンス等の計算	回路の電圧，電流，インピーダンス，アドミタンス等の計算が自在にできる。	回路の電圧，電流，インピーダンス，アドミタンス等の基本的な計算ができる。	回路の電圧，電流，インピーダンス，アドミタンス等の簡単な計算ができる。	回路の電圧，電流，インピーダンス，アドミタンス等の簡単な計算ができない。
評価項目5 交流電力	交流電力の計算が自在にできる．	交流電力の基本的な計算ができる．	交流電力の簡単な計算ができる．	交流電力の簡単な計算ができない。

教育方法等

概要:

基本交流回路を習得し，電気・電子工学を履修するのに必要な基本的な能力を養う．

授業の進め方・方法:

例題や問を題材として，基本交流回路の基礎事項，ポイント，注意点などを解説しながら講義を進める．
また，電気回路演習Ⅱと連携し，演習科目で基本的な演習問題を解き，考え方を身につけ，計算能力を養う．

注意点:

（１）電気回路は演習問題を自分で解くことにより基本的な考え方が身につく．講義を受けるだけではなく，自学自習（主に復習）をしっかり行い，教科書や配布プリントなどの演習問題を自分で解くことが重要である．
（２）提出期限までに課題提出すること．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	ガイダンスと本科目の概要・位置付け 正弦波交流の取り扱い	これから何を学んでいくかが理解できる． 瞬時値，周期，周波数，位相等について理解し計算ができる．
		2週	正弦波交流の取り扱い 正弦波交流と複素ベクトル表現	瞬時値，周期，周波数，位相等について理解し計算ができる． 正弦波を複素ベクトルで表現することができる．
		3週	正弦波交流と複素ベクトル表現	正弦波をベクトルで表現することができる．
		4週	Ｒ，Ｌ，Ｃの性質	交流回路における各素子の性質を理解し，電圧と電流の関係について数式を用いて説明できる．
		5週	Ｒ，Ｌ，Ｃの性質 直列回路	交流回路における各素子の性質を理解し，電圧と電流の関係について数式を用いて説明できる． 電圧，電流，インピーダンスを理解し，計算できる．
		6週	直列回路	電圧，電流，インピーダンスを理解し，計算できる．
		7週	直列回路 並列回路	電圧，電流，インピーダンスを理解し，計算できる． 電圧，電流，インピーダンス，アドミタンスを理解し，計算できる．
		8週	並列回路	電圧，電流，インピーダンス，アドミタンスを理解し，計算できる．
	4thQ
		9週	並列回路	電圧，電流，インピーダンス，アドミタンスを理解し，計算できる．
		10週	記号法による交流回路の計算１	記号法による基本交流回路の計算ができる．
		11週	記号法による交流回路の計算２	記号法による基本交流回路の計算ができる．
		12週	共振回路	直列共振現象を理解し，計算ができる．
		13週	共振回路	並列共振現象を理解し，計算ができる．
		14週	交流電力	有効電力，無効電力，皮相電力を理解し，計算ができる．
		15週	演習	基本交流回路の問題を解くことができる．
		16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	電気・電子系分野	電気回路	電荷と電流、電圧を説明できる。	3
				オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。	3
				正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。	3
				平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。	3
				正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。	3	後9
				R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。	3
				瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。	3
				フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。	3
				インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。	3
				キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。	3
				合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。	2
				直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。	3
				交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。	3

評価割合

	試験	課題・小テスト	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	20	0	0	0	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	80	20	0	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0