電磁気学演習

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電磁気学演習
科目番号 30270 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学 【第2版・新装版】 森北出版
担当教員 加藤 格

到達目標

[目的]
電磁気学は電気電子工学分野の基礎をなす基幹科目であり、これから幅広く専門を学んでいくうえで必要となる基礎学力を身に付け定着させるために演習科目がある。
[到達目標]
1.クーロンの法則を理解し説明することができ、点電荷に働く力を計算して求めることができる。
2.電場や電気力線、電位といった概念を理解し、重ね合わせの法則を用いて複数の点電荷による電場や電位の様子を計算して求めることができる。
3.ガウスの法則を理解し説明することができ、電荷を帯びた物体により生じる電場や電位を計算して求めることができる。
4.静電容量について説明することができ、基本的な場合の静電容量を計算して求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1 クーロンの法則を説明でき、自在に活用できる。クーロンの法則について基本的な計算ができる。クーロンの法則について初歩的な場合の計算ができる。クーロンの法則についての初歩的な計算ができない。
評価項目2 電場、電気力線、電位の説明ができ、応用問題が計算できる電場、電気力線、電位についての基本的な計算ができる。電場、電気力線、電位についての初歩的な計算ができる。電場、電気力線、電位についての初歩的な計算ができない。
評価項目3 ガウスの法則を説明でき、自在に活用できる。ガウスの法則を用いた基本的な計算ができる。ガウスの法則を用いた初歩的な計算ができる。ガウスの法則を用いた初歩的な計算ができない。
評価項目4 基本的な形状の場合の静電容量を説明でき、応用問題が計算できる。静電容量についての基本的な計算ができる。静電容量についての初歩的な計算ができる。静電容量についての初歩的な計算ができない。
評価項目5 静電容量、静電エネルギーに関する応用問題を解くことができる。静電容量、静電エネルギーに関する基本的な問題を解くことができる。静電容量、静電エネルギーに関する初歩的な問題を解くことができる。静電容量、静電エネルギーに関する初歩的な問題を解くことができない。
評価項目6 誘電体中の電界と電束密度に関する応用問題を解くことができる。誘電体中の電界と電束密度に関する基本的な問題を解くことができる。誘電体中の電界と電束密度に関する初歩的な問題を解くことができる。誘電体中の電界と電束密度に関する初歩的な問題を解くことができない。
評価項目7 ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する応用問題を解くことができる。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する基本的な問題を解くことができる。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する初歩的な問題を解くことができる。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する初歩的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの身の回りにある静電気現象は電荷に注目することから話が始まる。まずは、電荷間に働く力として「クーロンの法則」を学び、更に「ガウスの法則」といわれる重要な法則を学習する。その過程で電場や電気力線、電位という抽象的な概念を学習する。それらの基本的な計算ができるように演習問題を自ら解く必要がある。
授業の進め方・方法:
授業時間の前半で演習問題を自分でノートに解くこと。分からない部分は教科書や授業ノートを見ても良い。授業時間の後半は指名された学生が黒板に解答を書き、採点とともに解説する。また,定期的にノート提出で学習の様子をチェックする。
注意点:
演習科目専用のノートを用意すること。自学自習を基本とするためノート提出により、学習の様子をチェックする。また、定期的に小テストを行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電荷 クーロンの法則について基本的な計算ができる。
2週 真空中の静電界 電界と電気力線についての基本的な問題が計算できる。
3週 真空中の静電界 ガウスの法則を適用した基本的な問題が計算できる。
4週 導体系と静電容量 導体の静電容量についての基本的な問題が計算できる。
5週 導体系と静電容量 コンデンサーの接続についての基本的な問題が計算できる。
6週 誘電体 誘電体の誘電率、誘電体中の電界と電束密度についての基本的な問題を解くことができる。
7週 誘電体 誘電体を含むコンデンサーの電極間の電界や電荷密度についての基本的な問題を解くことができる。
8週 真空中の静磁界 ビオ・サバールの法則を適用した基本的な問題を解くことができる。
4thQ
9週 真空中の静磁界 アンペールの法則を適用した基本的な問題を解くことができる。
10週 磁性体 磁界や磁束密度についての基本的な問題を解くことができる。
11週 磁性体 磁界や磁束密度についての基本的な問題を解くことができる。
12週 電磁誘導 電磁力、電磁誘導についての基本的な問題を解くことができる。
13週 インダクタンス インダクタンスについての基本的な問題を解くことができる。
14週 インダクタンス インダクタンスについての基本的な問題を解くことができる。
15週 まとめ 総合的なテストを行い理解度を確認する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。3
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。3
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3
ローレンツ力を説明できる。3
磁気エネルギーを説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
自己誘導と相互誘導を説明できる。3
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。3

評価割合

小テスト発表相互評価態度ポートフォリオノート提出合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000002080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000