電磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電磁気学Ⅱ
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 山口昌一郎著:基礎電磁気学(電気学会)
担当教員 大塚 友彦

到達目標

【目的】本授業の目的は、静電界(静電容量、コンデンサに蓄えられるエネルギー、誘電体中の静電界と電束密度)と静磁界(ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力)に関する基本概念を修得し、これらの知識を活用するスキルを身に付けることである。
【到達目標】
1. 静電容量、静電エネルギー、誘電体、電束密度、誘電体中の電界と電束密度の関係について基本的な考え方を説明できる。
2. 静電容量、静電エネルギー、誘電体、電束密度に関する問題を解くことができる。
3. ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力の基本的な考え方を説明することができる。
4. ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「1.電磁気学Ⅰの復習」として、典型的な問静電容量、静電エネルギー、誘電体、電束密度について考え方を説明でき、基本問題を解くことができる。静電容量、静電エネルギー、誘電体について基本的な考え方を説明できる。静電容量、誘電体、電束密度について基本的な考え方を説明できない。
評価項目2静電容量、静電エネルギー、誘電体、電束密度に関する応用問題を解ける。静電容量、静電エネルギー、誘電体、電束密度に関する基本問題を解ける。静電容量、静電エネルギー、電束密度に関する基本問題を解けない。
評価項目3ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力の考え方を説明でき、基本問題を解くことができる。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力の基本的な考え方を説明できる。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則の基本的な考え方を説明できない。
評価項目4ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する応用問題を解ける。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、電磁力に関する基本問題を解ける。ビオ・サバールの法則、アンペアの法則に関する基本問題を解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1. 電磁気学Ⅰの復習
 電荷・電界・電位、ガウスの法則の考え方を理解できる。
2. 静電容量
 電界・電位を求め、静電容量を計算する方法を理解できる。また、静電エネルギーやコンデンサの電極に働く力についての考え方を理解できる。
3. 誘電体
 誘電体における、誘電率の考え方、電束密度と電界の関係、静電容量の考え方を理解できる。
4. 真空中の静磁界学
 電流による磁界の発生についての各種法則(ビオ・サバールの法則、アンペアの法則)を理解し、磁界の大きさや電磁力の計算方法を理解できる。
授業の進め方・方法:
学生の事前学習と復習をサポートするため、授業ノート及び演習問題(解答・解説付)は、初回の授業にてプリントとして配布する。一人一人が到達目標を達成できることを念頭に、電磁気学の物理的な考え方を理解できるように説明する。本授業では、不定期に小テストや問題演習を行い、学生の自発的な学習を促す。また、事前学習や復習を前提とする。
注意点:
電磁気学Ⅰを履修しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 「1.電磁気学Ⅰの復習」として、典型的な問題を解きながら、基本概念を解説する。 電荷と電気力線の関係、電界と電気力線密度の関係、ガウスの法則の考え方を理解できる。
2週 「2.静電容量」として、静電容量の定義と計算方法を解説する。 静電容量の定義やその求め方を理解できる。
3週 「2.静電容量」として、様々な形状の導体(球、球殻)間の静電容量の求め方を解説する。 様々な形状の導体(球、球殻)間の静電容量を求めることができる。
4週 「2.静電容量」として、様々な形状の導体(円柱、円筒等)間の静電容量の求め方を解説する。 様々な形状の導体(円柱、円筒等)間の静電容量を求めることができる。
5週 「2.静電容量」として、静電エネルギーやコンデンサ電極に働く力の考え方を解説する。 静電エネルギーやコンデンサ電極に働く力の基本的な考え方を理解できる。
6週 「4.誘電体」として、誘電体の性質、誘電率の考え方、電界と電束密度の関係を解説する。 誘電体の性質、誘電率の考え方、誘電体中の電界と電束密度の関係を理解できる。
7週 中間試験を実施する。 中間試験問題の解き方を理解できる。
8週 「4.誘電体」として、誘電体を含むコンデンサの電界や電束密度の考え方を解説する。 誘電体を含むコンデンサの電極間の電界や電束密度の求め方を理解できる。
4thQ
9週 「5.真空中の静磁界学」として、磁界、磁束密度、ガウスの法則の考え方を解説する。 磁界、磁束密度、ガウスの法則の基本的な考え方を理解できる。
10週 「5.真空中の静磁界学」として、ビオ・サバールの法則の考え方を解説する。 ビオ・サバールの法則の基本的な考え方を理解できる。
11週 「5.真空中の静磁界学」として、アンペアの法則の考え方や問題への適用方法を解説する。 アンペアの法則の基本的な考え方を理解できる。
12週 「5.真空中の静磁界学」として、電磁力の考え方や問題への適用方法を解説する。 電磁力の求め方を理解できる。
13週 「5.真空中の静磁界学」として、総合演習を行う。 ビオ・サバールの法則、アンペアの法則を用いた磁界、磁束密度、電磁力の求め方を理解できる。
14週 期末試験を実施する。 期末試験問題の解き方を理解できる。
15週 期末試験の解説と授業の振り返りを行う。
目的や目標に対する到達度を自己点検できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。2
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。2
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。3
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000