到達目標
本授業は,電子計測計器を取り扱う際に必要な単位,誤差の取り扱い,アナログ指示計器の基本構造および電気的前処理回路の知識の習得と活用する能力を習得することである.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて,電子計測機器の原理が説明でき,更には設計ができる. | オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて,電子計測機器の原理が説明できる. | オームの法則やキルヒホッフの法則を用いて,電子計測機器の原理が説明できない. |
評価項目2 | アナログ指示計器の構造が理解でき,その構造に応じた使い方が提案できる. | アナログ指示計器の構造が理解できている. | アナログ指示計器の構造が理解できない. |
評価項目3 | 電子計測計器の前処理回路(増幅,フィルタ)などの適切な用途が提案でき,設計ができる. | 電子計測計器の前処理回路(増幅,フィルタ)などの適切な用途が提案できる. | 電子計測計器の前処理回路(増幅,フィルタ)などの適切な用途が提案できない. |
評価項目4 | 計測値の組立単位や誤差の取り扱いなどが説明でき,基本問題を解くことができる. | 計測値の組立単位や誤差の取り扱いなどが説明できる. | 計測値の組立単位や誤差の取り扱いなどが説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電子計測機器を取り扱うための単位,計測誤差などを説明後,アナログ指示計器による計測計器の構造,内蔵してある電子回路特性について,オームの法則やキルヒホッフの法則など電子回路の基本原理を用いて解説を行い,それらの知識を応用できる能力を修得する.
授業の進め方・方法:
例題を提示しながら,各週の授業内容を進める.また,学習到達目標が実現できるように,レポートや定期試験を行う.
注意点:
電気電子序論Ⅰ,電気電子序論Ⅱ,電気回路Ⅰ,電気回路Ⅱ,電磁気学Ⅰ,電磁気学Ⅱを十分理解しておく必要がある.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
電子工学に関する学生実験や演習・講義を通して,これまで使用してきた計測機器の例をあげ,測定器と測定結果の関係を解説する. |
物理法則と組立単位の関係が理解できる.
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2週 |
計測値の誤差や精度などの発生する原因とその取扱を解説する. |
データの取扱が理解できる.
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3週 |
指示電気計器の構造,仕組み,精度を解説する. |
指示電気計器の構造が理解できる.
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4週 |
可動コイル形指示電気計器における電流計,電圧計の構造を解説する. |
分流計,分圧計の使い方が理解できる.
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5週 |
可動コイル型以外の指示電気計器の用途,特性などを解説する. |
たとえば,整流計器のダイオードブリッジ回路を用いた整流器を用いた交流の電圧・電流計測が理解できる.
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6週 |
オシロスコープの本体の構造とプローブの仕組みを解説する. |
たとえば,微小信号を計測するためのオシロスコープのプローブのCRの関係が理解できる.
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7週 |
中間試験 |
1~6週までの学習到達度の確認を行う.
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8週 |
電子素子における電源の直流,交流特性を再確認を行う. |
たとえば,RCの共振回路の理解度の確認.
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4thQ |
9週 |
直流および交流電圧,電流の測定方法を解説する. |
たとえば,直流電流計測では,回路を遮断することなく,間接的に電流を測定する方法が理解できる.
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10週 |
直流および交流電圧,電流の電力測定方法を解説する. |
たとえば,電流計と電圧計を用いた間接計測おける計測計器の内部抵抗の大きさと計器の接続方法が理解できる.
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11週 |
抵抗およびインピーダンス計測方法を解説する. |
たとえば,ケルビンダブルブリッジ法を用いた低抵抗計測の利点が理解できる.
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12週 |
工業量を計測するためのセンサの働きとその原理を解説する. |
長さ,圧力,流量などの計測原理が理解できる.
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13週 |
電子計測回路で用いるオペアンプを用いた増幅回路,フィルタ回路の原理を解説する. |
反転,非反転などの増幅回路やローパス,ハイパスフィルタなどのフィルタ回路の設計方法が理解できる.
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14週 |
電子計測回路の応用例として,微小信号を計測するための設計方法を解説する. |
微小信号計測に不可欠なインピーダンスマッチング,フィルタ特性などが理解できる.
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15週 |
期末試験 |
8~14週までの学習到達度の確認を行う.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 2 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 4 | |
自然科学 | 物理 | 力学 | 直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |