電気電子工学実験I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気電子工学実験I
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 学科で作成した実験テキスト
担当教員 小池 清之,新田 武父

到達目標

事前学習・講義・実験を総合的に実施し,電気電子工学の基礎習得を目標とする.ここでは,講義形式実験により,電気理論の基礎,電磁気の基礎,電子計測技術の基礎,報告書作成等の基礎を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電気回路の代表的な原理が説明でき,問題を解くことができる.電気回路の代表的な原理が説明でき,基本的な問題を解くことができる.電気回路の代表的な原理が説明できる.電気回路の代表的な原理が説明できない.
評価項目2電子計測機器の使い方が説明でき,正しく使用することができる.電子計測機器の使い方が説明でき,正しく使用することができる.電子計測機器の使い方が説明できる.電子計測機器の使い方が説明できない.
評価項目3報告書の書き方が説明できて,その書き方通りに報告書を作成することができる.報告書の書き方が説明できて,報告書を作成することができる.報告書の書き方が説明できる.報告書の書き方が説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義形式実験により,電気理論の基礎,電磁気の基礎,電子計測技術の基礎,報告書作成等の基礎を習得する.
授業の進め方・方法:
事前レポートには,課題問題,実験内容の記述を行う.実験前に課題の説明を行う.また,必要に応じて機材の説明・演習を行う.実験レポートは実験日,当日に実験担当教員のチェックを受けて提出を行う.必要に応じて再提出を行うことがある.
注意点:
注意 直流回路の基礎,静電気・静磁気の基礎,テスターによる電気計測の基礎を習得していること.
実験ノートA4・グラフ用紙A4・電卓などが必要である.事前事後のレポートの提出必須である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス.
直流回路の実験手順,実験の諸注意.レポートの書き方を解説する.
実験手順,レポートの書き方が理解できる.
2週 実験装置の使い方.
電源,ブレットボードなど実験に必要な機材の使用方法を解説する.
電源,ブレットボードなど実験に必要な機材の使用方法が理解できる.
3週 オームの法則による電圧測定.
抵抗に電圧を加え,電流,電圧の実測値と理論値について実際の検証を行う.
オームの法則による電圧測定が理解できる.
4週 オームの法則による電流測定.抵抗に電圧を加え,電流,電圧の実測値と理論値について実際の検証を行う. オームの法則による電流測定が理解できる.
5週 キルヒホッフの法則と分流回路.
複数の抵抗を用いて回路を作り,実測値と理論値の検証を行う.
キルヒホッフの法則について理解ができる.
6週 倍率器,分流器の設計.
抵抗を用いた分圧,分流についてオームの法則を用いて解説する.実験でアナログテスタを用いて,倍率器,分流器の設計方法を確認する.
抵抗を用いた分圧,分流のと,オームの法則の関係が理解できる.実験でアナログテスタを用いて,倍率器,分流器の設計方法を理解する.
7週 今までの実験の振り返り これまでの実験内容の不明な点を自己点検する.必要に応じて,再実験を各自行い,実験内容の理解を高める.
8週 キルヒホッフの法則による回路網計算.実際の抵抗を用いたキルヒホッフの法則による回路網の実装方法と計算について解説を行う.実験を通して,理論値と実測値の検証を行う.
キルヒホッフの法則が理解ができる.
2ndQ
9週 基本ブリッジ回路.
基本ブリッジ回路についての実装方法を解説する.実験を通して,理論値と実測値の検証を行う.
基本ブリッジ回路が理解できる.
10週 Δ-Y変換.
Δ-Y,Y-Δ回路の関係について解説を行う.また,各回路の実装方法を解説する.
Δ-Y変換の関係が理解できる.
11週 最大電力.
直列に接続した固定抵抗と可変抵抗において,可変抵抗で消費される電流が最大になる条件を解説する.
直列に接続した固定抵抗と可変抵抗における可変抵抗での最大電力となる抵抗の大きさが理解できる.
12週 諸定理.
重ね合わせの定理とテブナンの定理について解説を行う.また,各回路の実装方法を解説する.
諸定理が理解できる.
13週 基板作成(はんだ付け).
ハンダづけの手順を解説する.また,抵抗を用いて実装を行い,これまで学んだオームの法則の再確認を行う.
回路設計の基礎が理解できる.
14週 今までの実験の振り返り これまでの実験内容の不明な点を自己点検する.必要に応じて,再実験を各自行い,実験内容の理解を高める.
15週 前期実験の自習日 必要に応じて,再実験を各自行い,実験内容の理解を高める.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2前5,前8,前12,前13
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2前3,前4,前6,前10,前12,前13
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2前9
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2前11
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前13
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前13
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2前1
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前13
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3前5,前8,前13
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3前3,前4,前6,前8,前9,前13
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3前9,前13
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000