化学IV

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学IV
科目番号 0055 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (数研出版)改訂版化学・リードα化学基礎+化学・(東京書籍)図説化学
担当教員 中川 修,山科 雅裕

到達目標

前半は化学平衡の概念について学び電離平衡や緩衝溶液など関連する単元を学習する。後半は代表的な無機物質の性質の分類と性質の概略を学ぶ。これらについて、高校化学の教科書レベルの基礎知識を習得し、基礎的な問題が解けるようになることを到達目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
化学反応の速さ化学反応速度に関する計算ができる。反応速度式を反応式の係数や次数を考慮して記述できる。化学反応式について基本的な内容を理解し、反応速度式を記述できる。化学反応式について基本的な内容を理解できす、反応速度式を記述できない。
化学平衡化学平衡・電離平衡・緩衝溶液に関する計算ができる。ルシャトリエの原理の骨子が理解できる平衡移動について説明ができる。平衡移動について、基本的な内容を理解していない。
無機物質(典型元素)典型元素の特徴を理解しており、物質の工業的・実験室的製法、金属の定性分析について説明できる。典型元素の特徴、および、いくつかの物質の工業的・実験室的製法について説明できる。典型元素の特徴、および、無機物質の工業的・実験室的製法について概略は説明できる。典型元素の特徴、および、無機物質の工業的・実験室的製法について何も説明できない。
無機物質(遷移元素)遷移元素の特徴を理解しており、工業的製錬方法、および、金属の定性分析について説明できる。遷移元素の特徴を理解しており、工業的製錬方法について説明できる。遷移元素の特徴として、典型元素との違いについては説明できる。遷移元素の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
これまでに学習した化学I、化学Ⅱ、化学Ⅲ、ものづくり基礎工学とともに、化学および工学の基礎科目として位置づけられる。
授業の進め方・方法:
高校の検定教科書を使用して内容を説明していく。問題集は復習に役立てること。各学科の授業で扱う基礎的な内容は同じであり、下記の授業計画に示している。さらに発展的な内容を学科の専門性に応じて付け加えることもある。
注意点:
化学 I 、化学Ⅱ、化学Ⅲの内容を理解しておくこと。毎授業の予習・復習を通して、自学自習の習慣を確立することが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学反応の速さとしくみ(1) 化学反応の反応速度式を記述し、化学反応速度に関する計算ができる。
2週 化学反応の速さとしくみ(2) 化学反応のしくみを理解し、活性化状態および活性化エネルギーが説明できる。
3週 化学平衡(1) 可逆反応と化学平衡を説明できる。
4週 化学平衡(2) 平衡の移動(ルシャトリエの原理)を説明できる。
5週 化学平衡(3) 電離平衡を説明し、それに関する計算ができる。
6週 化学平衡(4) 緩衝溶液について説明し、関連する計算ができる。溶解度積の考え方を理解し、関連する計算ができる。
7週 周期表と元素・典型元素(1) 周期表を原子の電子配置と関連づけて説明できる。また、水素、希ガスについて、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
8週 中間試験 前半の学習内容を確認する。
4thQ
9週 中間試験返却と解説 中間試験を返却し、解説するので、前半の学習内容の理解度を確認する。
10週 無機物質・典型元素(2) ハロゲン、酸素、硫黄について、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
11週 無機物質・典型元素(3) 窒素、リン、炭素、ケイ素について、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
12週 無機物質・典型元素(4) 典型金属元素の単体と化合物の特徴を説明できる。
13週 無機物質・遷移元素(1) 遷移元素の特徴および錯イオンについて説明できるようになる。また、鉄の単体および化合物の特徴を理解する。
14週 無機物質・遷移元素(2) 銅、銀の単体および化合物の特徴を説明できる。
15週 金属イオンの分離・確認 金属イオンの定性分析の手順および特徴的な反応について説明できる。
16週 学年末試験返却 中間試験後の学習内容の定着度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3後7
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3後7
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3後7
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3後3,後4,後5,後6
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3後5,後6
酸化還元反応について説明できる。3後13
イオン化傾向について説明できる。3後11
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100