国語総合III

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 国語総合III
科目番号 0056 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『精選現代文B』(東京書籍)/『セレクト漢字検定 5級―2級 確認と演習』(桐原書店)
担当教員 舩戸 美智子

到達目標

1.筆者の主張と例とを峻別し,要約文を作成することができる。
2.登場人物の心情について,根拠を示したうえで説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1筆者の主張を的確に捉えたうえで全文を要約できる。筆者の主張をおおよそ捉えることができる。筆者の主張がわからず,要約を作成できない。
評価項目2登場人物の心情がどのようなものか,根拠を示したうえで説明できる。登場人物の心情について,そのおおよそを説明できる。登場人物の心情を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前年度の「国語総合Ⅰ」を承けて,我が国の近現代を代表する評論や小説の読解と鑑賞とをとおして,論理的な思考法とはどのようなことなのかということ,また,豊かなものの見方を身につけていってもらいたい。
授業の進め方・方法:
主として講義形式で進めていくが,折に触れて演習問題をはじめとして,さまざまな課題に取り組んでもらうことになる。意欲的な参加を期待する。
注意点:
本文をよどみなく読めるようにし,難解な語句の意味調べを必ずおこなっておくこと。また,初回に配布する予定表にしたがって小テストを実施する。計画的に学習しておくこと。小テストは欠席すると0点となる。やむを得ず欠席した(する)場合は,その旨を書面に記したうえで申し出ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
清岡卓行「ミロのヴィーナス」1
・授業の進め方と成績評価の方法について理解する。
・ミロのヴィーナスの失われた両腕をめぐっての筆者の美意識について説明する。
2週 清岡卓行「ミロのヴィーナス」2 ・筆者の考える「芸術」とはどのようものかを説明する。
3週 中島敦「山月記」1 ・李徴が虎になるまでの経緯について,心情も含めて説明する。
4週 中島敦「山月記」2 ・「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」とはどのようなものかを理由を説明する。
5週 中島敦「山月記」3
・本教材の普遍的なテーマがどのようなものかを説明する。
6週 前期中間までのまとめ
・ここまでの学習をふりかえり,理解が十分でない箇所を見いだして復習する。
7週 前期中間試験 ・ここまでの学習をふまえ,設問に対して的確に答える。
8週 前期中間試験 返却・解説
評論の表現と文章展開とを学ぶ1
・前期中間試験の結果を承け,学年末試験に向けての目標を確立する。
2ndQ
9週 評論の表現と文章展開とを学ぶ2 ・論理的な文章展開とはどのようなものかを説明する。
10週 夏目漱石「こころ」1 ・人物・情景描写などから心の動きを読み取ることができる。
11週 夏目漱石「こころ」2
・人物・情景描写などから心の動きを読み取ることができる。
12週 夏目漱石「こころ」3
・人物・情景描写などから心の動きを読み取ることができる。
13週 夏目漱石「こころ」4
・人物・情景描写などから心の動きを読み取ることができる。
14週 夏目漱石「こころ」5
筆者の略歴をたどり、小説の意図を理解し、説明することができる。
15週 前期末試験 ・ここまでの学習をふまえ,設問に対して的確に答える。
16週 前期末試験 返却と解説 ・前期末試験の結果を承け,理解が不十分であった箇所を整理し,今後の国語学習に備える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。2
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。2
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。2
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。2
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。2
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000