化学IV

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学IV
科目番号 0068 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (東京書籍)化学、(森北出版)例題で学ぶ基礎化学
担当教員 小野 勇

到達目標

前半は化学平衡の概念について学び電離平衡や緩衝溶液など関連する単元を学習する。後半は代表的な無機物質の性質の分類と性質の概略を学ぶ。
これらについて、高校化学の教科書レベルの基礎知識を習得し、基礎的な問題が解けるようになることを到達目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
化学平衡化学平衡、電離平衡、緩衝溶液に関する計算ができる。平衡移動について説明ができる。平衡移動について、基本的なことがらを理解していない。
無機物質(典型元素)典型元素の特徴を理解しており、いくつかの物質の工業的・実験室的製法、および、金属の定性分析について説明できる。典型元素の特徴、および、いくつかの物質の工業的・実験室的製法について説明できる。典型元素の特徴、および、無機物質の工業的・実験室的製法について何も説明できない。
無機物質(遷移元素)遷移元素の特徴を理解しており、工業的製錬方法、および、金属の定性分析について説明できる。遷移元素の特徴を理解しており、工業的製錬方法について説明できる。遷移元素の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
JABEE (d) 説明 閉じる
学習・教育目標 C4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまでに学習した化学I、化学Ⅱ、化学Ⅲ、ものづくり基礎工学とともに、化学および工学の基礎科目として位置づけられる。工業材料や環境問題の理解に不可欠な内容を扱う。3年生の化学Ⅴおよび化学Ⅵにつながる科目である。
授業の進め方・方法:
高校の検定教科書を中心に、現代工学につながる化学の基礎知識を説明していく。
注意点:
化学 I 、化学Ⅱ、化学Ⅲの内容を理解しておくこと。
また、講義用ノートを準備すること。毎回、前回の内容について小テストを実施するので、予復習を欠かさないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学平衡(1) 可逆反応と化学平衡を説明できる。
2週 化学平衡(2) 平衡の移動(ルシャトリエの原理)を説明できる。
3週 化学平衡(3) 電離平衡を説明し、それに関する計算ができる。
4週 化学平衡(4) 緩衝溶液について説明し、それに関する計算ができる。
5週 周期表と元素 周期表を原子の電子配置と関連づけて説明できる。
6週 無機物質・典型元素(1) 水素、希ガス、ハロゲンについて、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
7週 無機物質・典型元素(2) 酸素、硫黄、窒素、リンについて、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
8週 無機物質・典型元素(3) 炭素、ケイ素について、元素、単体、化合物の特徴を説明できる。
4thQ
9週 中間試験 後期前半の学習内容を確認する。
10週 無機物質・典型金属元素(1) 1族、2族の金属元素の単体および化合物の特徴を説明できる。
11週 無機物質・典型金属元素(2) 1族、2族以外の典型金属元素の単体および化合物の特徴を説明できる。
12週 無機物質・遷移元素(1) 遷移元素の特徴および錯イオンについて説明できるようになる。また、鉄の単体および化合物の特徴を理解する。
13週 無機物質・遷移元素(2) 銅、銀の単体および化合物の特徴を説明できる。
14週 金属イオンの分離・確認 金属イオンの定性分析の手順および特徴的な反応について説明できる。
15週 学年末試験 後期後半の学習内容を確認する。
16週 後期まとめ 学年末試験をふりかえり、定着度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。3
分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。3
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。3
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。3
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。3
物理化学平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。3
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。3

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000