デジタル画像処理概論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 デジタル画像処理概論
科目番号 0077 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 酒井著:ディジタル画像処理入門(コロナ社)
担当教員 大塚 友彦

到達目標

【目的】デジタル画像処理は、工場における良品検査、ロボット制御、高度道路情報システム等への応用が期待される重要な技術である。本授業の目的は、デジタル画像の成立ち、画像の表現や処理に関する基本原理について解説する。デジタル画像の基礎知識から、画像フィルタリング、直交変換、2値画像処理などに関する基本原理を理解することにある。
【到達目標】
1. 画像変換の基本原理を説明することができる。
2. 空間フィルタの基本原理を説明することができる。
3. 2値画像処理の基本原理を説明することができる。
4. 2次元フーリエ変換の基本原理を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1濃度変換や幾何変換の事例を示し、画像変換の基本原理を説明できる。画像変換の基本原理を説明できる。画像変換の基本原理を説明することができない。
評価項目2LPFやHPFの事例を示し、空間フィルタの基本原理を説明できる。空間フィルタの基本原理を説明できる。空間フィルタの基本原理を説明することができない。
評価項目3膨張・収縮、ラベリング、細線化等の具体的なアルゴリズムを示し、2値画像処理の基本原理を説明できる。2値画像処理の基本原理を説明できる。2値画像処理の基本原理を説明することができない。
評価項目42次元フーリエ変換の基本原理を説明し、簡単な実際例に適用できる。 2次元フーリエ変換の基本原理を説明できる。2次元フーリエ変換の基本原理を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる
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学習・教育目標 C6 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1. 画像処理の概念
デジタル画像、並びにコンピュータによる画像処理の考え方を理解できる。
2. 画像の変換
濃度変換、幾何変換の基礎を理解できる。
3. 空間フィルタ
空間フィルタリングの手法、平滑化フィルタ、特徴抽出フィルタ、ラプラシアン、鮮鋭化の基礎を理解で
きる。
4. 2値画像処理
2値化処理、膨張と収縮、2値化図形の表現、線図形化処理の基礎を理解できる。
5. 画像の直交変換
1次元フーリエ変換、直交変換、空間周波数とスペクトル、2次元フーリエ変換の基礎を理解できる。
6. 応用事例
授業の進め方・方法:
教科書に沿って、各種画像処理の基本原理を解説する。
注意点:
この科目は、コース制科目【ロボティックスコース」の科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 「1.画像処理の概念」として、画像の取得方法、デジタル化手法、表色系を解説する。 画像の取得方法、デジタル化、表色系の基礎を説明できる。
2週 「2.画像の変換」として、画像の濃度変換の基本原理を解説する。 画像の濃度変換の基本原理を説明できる。
3週 「2.画像の変換」として、画像の平行移動と回転を解説する。 画像の平行移動と回転の基本原理を説明できる。
4週 「2.画像の変換」として、アフィン変換や投影変換の基本原理を解説する。 画像のアフィン変換や投影変換の基本原理を説明できる。
5週 「3.空間フィルタ」として、低域通過形フィルタや広域通過形フィルタを解説する。 画像の低域通過形フィルタや広域通過形フィルタの基本原理を説明できる。
6週 「3.空間フィルタ」として、エッジ(輪郭)検出手法について解説する。 エッジ(輪郭)検出手法の基本原理を説明することができる。
7週 「4.2値画像処理」として、画像の2値化手法の基本原理について解説する。 画像の2値化手法の基本原理を説明することができる。
8週 これまでの授業の振り返りを行う。 これまで学んだ内容について理解を深める。
2ndQ
9週 「4.2値画像処理」として、2値画像の膨張操作と収縮操作の基本原理を解説する。 2値画像の膨張操作と収縮操作の基本原理を説明できる。
10週 「4.2値画像処理」として、2値画像のラベリング処理の基本原理を解説する。 2値画像のラベリング処理の基本原理を説明できる。
11週 「4.2値画像処理」として、2値画像の細線化処理の基本原理を解説する。 2値画像の細線化処理の基本原理を説明できる。
12週 「5.画像の直交変換」として、画像の2次元離散フーリエ変換の基本原理を解説する。 画像の2次元離散フーリエ変換の基本原理を説明できる。
13週 「6.応用事例」として、差分画像による侵入物体検出の基本原理を解説する。 差分画像による侵入物体検出の基本原理を説明できる。
14週 期末試験を実施する。 期末試験問題の解き方を理解できる。
15週 期末試験の解説と授業の振り返りを行う。 目的や目標に対する到達度を自己点検できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。3
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート等合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000