パルス回路

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 パルス回路
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 授業中の板書
担当教員 姜 玄浩

到達目標

目的】本授業の目的は、ICを用いた設計のための基礎となる、トランジスタやコンデンサ及び抵抗を用いたパルス回路の基礎として波形操作や発振回路の基礎を修得し、これらの知識を活用するスキルを身に付けることである。
【到達目標】
1. パルス波の基本的な取り扱いができる。
2. CR回路のパルス波に関する問題を解くことができる。
3. パルス波発振回路の基本的な考え方を説明することができる。
4. パルス波発振回路に関する問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1パルス波形にについてカットオフ周波数や立ち上がり時間の考え方を説明できる。パルス波形にについてカットオフ周波数の考え方を説明できる。パルス波形について基本的な考え方を説明できる。パルス波形について基本的な考え方を説明できない。
評価項目2積分及び微分回路の入出力特性について、計算により求めることができる。積分回路の入出力特性について、計算により求めることができる。積分及び微分回路の入出力特性について、説明することができる。積分及び微分回路の入出力特性について、説明することができない。
評価項目3波形整形回路に対する様々な入力波形に対する出力特性を求めることができる。波形整形回路に対する矩形波入力波形に対する出力特性を求めることができる。クランプ回路における入出力特性を求めることができる。クランプ回路における入出力特性を求めることができない。
評価項目4マルチバイブレータ回路の基本的な回路設計ができる。マルチバイブレータ回路の各部分の波形が説明でき、発振周波数を求めることができる。 マルチバイブレータ回路の各部分の波形と発振周波数の原理が説明できる。マルチバイブレータ回路の各部分の波形と発振周波数の原理が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる
JABEE (e) 説明 閉じる
学習・教育目標 C6 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1. パルス波形
 パルス波形の扱いを理解して、遮断周波数やチルトの考えが理解できる。
2. CR回路
 時定数を理解し、微分及び積分回路の入力波形に対する出力波形が求めることができる。
3. 波形整形
 クリップ及びクランプ回路の動作原理を理解でき、入力波形から出力波形を求めることができる。
4. 発振回路
 マルチバイブレータ回路の動作原理を理解し、その発振周波数等の計算方法を理解できる。
授業の進め方・方法:
学生の事前学習と復習をサポートするため、配布資料及び講義用PDFファイルを、授業の進度に合わせて適宜プリントなどとして配布する。一人一人が到達目標を達成できることを念頭に、パルス回路の基本的な考え方を理解できるように説明する。本授業では、頻繁に小テストや問題演習を行い、学生の自発的な学習を促す。また、事前学習や復習を前提とする。
注意点:
電気回路及びアナログ回路を履修しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 パルスとして、パルス基本概念を解説しながら基礎的な計算方法を解説する。 パルスの立ち上がり及び立下り、歪みの考え方を理解できる.
2週 波形整形回路(Clipping 回路) Clipping回路の入出力応答を理解できる.シミュレーションで理解を深める.
3週 波形整形回路(Clamping回路) Clamping回路の入出力応答を理解できる.シミュレーションで理解を深める.
4週 ラプラス変換の復習 RC回路の応答解析に必要なラプラス変換が理解できる.
5週 RC回路の応答(1) パルス回路を学ぶ上で最も基本的で重要なRC回路の応答について詳細に解析できる.先ず,Natural responseについて詳細に解析できる.
6週 RC回路の応答(2) Forced responseについて詳細に解析できる.
7週 RC回路の応答(3) 全体のComplete responseについて詳細に解析できる.
8週 中間試験期間 中間試験は行わない.
4thQ
9週 RC回路の応答(4) Complete responseの例題,直観的な解き方が理解できる.シミュレーションで全体のRC回路の理解を深める.
10週 RL回路の応答 Natural responseについて詳細に解析できる.シミュレーションで理解を深める.
11週 最新の関連研究紹介 回路遅延を利用した最新の研究例を把握することで,実世界への応用力を高める.
12週 オペアンプを使った1次回路 RC微分回路,RC積分回路について詳細に解析できる.
13週 RC回路の応答について,例題で総合演習を行う. RC回路の応答解析の理解を深める.
14週 RC回路の応答について,例題で総合演習を行う. RC回路の応答解析の理解を深める.
15週 「発振回路」として、マルチバイブレータ(双安定,無安定,単安定) マルチバイブレータ回路の動作原理を理解できる.シミュレーションで理解を深める.
16週 期末試験を実施する。 期末試験問題の解き方を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。2
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。2

評価割合

試験課題授業参加合計
総合評価割合65350100
基礎的能力010010
専門的能力6525090
分野横断的能力0000