電気電子工学実験Ⅴ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気電子工学実験Ⅴ
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 電子工学実験V テキスト
担当教員 姜 玄浩,安田 利貴

到達目標

電子工学の基幹となる回路、デバイスの実験能力・実技能力の修得を目的に、実験実習を通じて座学で得た知識をより深く理解する。また、実験を通じ、各種測定機器の使用法を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電圧、電流、電量などの電気諸量を測定し、理論値と実験値との比較考察ができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができて、まとめることができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができない。
評価項目2結果に対して考察したことをまとめ、課題等必要な事項を含めレポートを作成し、期限までに提出することができる。必要な事項をまとめ、レポートを作成し、提出することができる。レポートを作成し、提出することができる。レポートを作成し、提出することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学実験Ⅰ~IVを発展させたもの。電子回路の実験テーマについて、各テーマごとに回路作製および評価実験を行い、実験結果について考察する。また、回路シミュレーションを行い、実験結果と比較考察する。
授業の進め方・方法:
回路製作実習により自分で回路図通りの回路を組み、測定結果について考察し、レポートを作成する。また、回路シミュレーションの結果と実験結果とを比較考察し、レポートを作成する。
注意点:
・学生各自が低学年で購入したブレッドボード及びジャンパー線を持参すること。これらの物品を忘れた場合には実験できない場合がある。
・事前レポートを各テーマ1週目の実験当日朝8:50までに提出すること。実験後の本レポートは原則として実験が終了した翌週の実験日の朝8:50を提出期限とする。また、再レポートの期限は原則として提出日の翌週実験日朝8:50とする。
・やむを得ず欠課する場合には担当教員に連絡すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方を理解し、実験を安全に行う基本知識を学ぶ。
2週 1.数値解析プログラミング(微分方程式の解法:Mathematica) Mathematicaが使用できるようになる.
3週 2.情報セキュリティプログラミング                     2.1 Octaveの入門 Octaveが使用できるようになる.
4週 2.2 画像電子透かし技術(Octave) Octaveを用いて画像電子透かし技術の基礎を理解する.
5週 2.3 音響解析実験(Octave) Octaveを用いて音響解析技術の基礎を理解する.
6週 3.人工知能プログラミング                              (機械学習による音声信号の解析からPUFの研究まで:Python) 機械学習による音声信号の解析からPUFの研究についてPythonで学習し,基礎を理解する.
7週 4.電子CAD/CAE(電子回路シミュレーションと設計:LTSpice) LTSpiceを用いて,各種回路シミュレーションの方法を理解する.
8週 5.電力回路設計(B級電力増幅回路)1回目 B級電力増幅回路について,トランジスタの特性を踏まえて理解する.
2ndQ
9週 5.電力回路設計(B級電力増幅回路)2回目 B級電力増幅回路について,トランジスタの特性を踏まえて理解する.
10週 6.音声信号処理回路設計(シミュレーテッドインダクタ回路)1回目 シミュレーテッドインダクタ回路について理解する.
11週 6.音声信号処理回路設計(シミュレーテッドインダクタ回路) 2回目 シミュレーテッドインダクタ回路について理解する.
12週 3.人工知能プログラミング                              (機械学習による音声信号の解析からPUFの研究まで:Python) 音声信号処理回路設計の課題で計測した音声データを用いて特徴解析行い,実際の信号処理方法を理解する.
13週 7.DCモータ駆動回路設計(PWM発振回路)1回目 オペアンプのコンパレータ機能を用いてPWM信号を生成し,DCモータの回転数制御方法を理解する.
14週 7.DCモータ駆動回路設計(PWM発振回路)2回目 オペアンプのコンパレータ機能を用いてPWM信号を生成し,DCモータの回転数制御方法を理解する.
15週 実験内容の振り返り 実験内容について自分で達成度を評価できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,後2,後3,後4,後5,後11,後12
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,後2,後3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前1,後1
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4前5,前6,前7,後9,後10
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000