電子工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子工学実験Ⅲ
科目番号 7798 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 電子工学実験III前期テキスト・後期テキスト
担当教員 一戸 隆久,小池 清之,水戸 慎一郎,加藤 格,安田 利貴

到達目標

電子工学の基幹となる回路、通信(レーダ、衛星通信を含む)、デバイス、物性の各分野の実験能力・実技能力の修得を目的に、実験実習を通じて座学で得た知識をより深く理解する。また、実験を通じ、各種測定機器の使用法を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電圧、電流、電量などの電気諸量を測定し、理論値と実験値との比較考察ができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができて、まとめることができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができる。電圧、電流、電量などの電気諸量の測定ができない。
評価項目2結果に対して考察したことをまとめ、課題等必要な事項を含めレポートを作成し、期限までに提出することができる。必要な事項をまとめ、レポートを作成し、提出することができる。レポートを作成し、提出することができる。レポートを作成し、提出することができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 C6 説明 閉じる
JABEE (d) 説明 閉じる
JABEE (e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子工学実験Ⅰ、電子工学実験Ⅱを発展させたもの。電子材料・物性、電子回路、回路理論・通信工学の各分野の代表的な実験テーマについて、各テーマごとに講義を交えて実験を行い、結果について考察する。
授業の進め方・方法:
電子材料・物性、電子回路、回路理論・通信工学の各分野の代表的な実験テーマについて、各テーマごとに講義を交えて実験を行い、結果について考察する。各テーマは別途定める班編成により、ローテーション方式で実施する。テーマによって、2週連続のテーマと1週のみのテーマとがある。
注意点:
・学生各自が低学年で購入したブレッドボード及びジャンパー線を持参すること。これらの物品を忘れた場合には実験できない場合がある。
・事前レポートを実験当日朝8:50までに提出すること。実験後の本レポートは原則として実験が終了した翌週の実験日の朝8:50を提出期限とする。また、再レポートの期限は原則として提出日の翌週実験日朝8:50とする。
・やむを得ず欠課する場合には担当教員に連絡すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方を理解し、実験を安全に行う基本知識を学ぶ。
2週 遅延回路/フィルタ回路 分布定数回路の遅延及びフィルタ回路について実験し、考察することができる
3週 遅延回路/フィルタ回路 分布定数回路の遅延及びフィルタ回路について実験し、考察することができる
4週 差動増幅回路 差動増幅回路の動作を理解し、特性評価実験を行い、理論値と比較し考察することができる。
5週 差動増幅回路 差動増幅回路の動作を理解し、特性評価実験を行い、理論値と比較し考察することができる。
6週 ウィーンブリッジ型発振回路 ウィーンブリッジ型発振回路についての動作を理解し、理論値と実験値を比較し考察することができる。
7週 ウィーンブリッジ型発振回路 ウィーンブリッジ型発振回路についての動作を理解し、理論値と実験値を比較し考察することができる。
8週 指導日 やむを得ず欠課したテーマについて実験することができる
2ndQ
9週 燃料電池 燃料電池の発電の仕組みを理解し、電源野特性について実験し考察することができる。
10週 オプトエレクトロニクス LEDの原理と分光器の仕組みを理解し、ダイオードの静特性と分光強度について実験し考察することができる。
11週 ホール効果 ホール効果を利用した材料特性評価技術を理解し、基本的な物理量を実験的に求めることができる。
12週 指導日 やむを得ず欠課したテーマについて実験することができる
13週 振返り 達成度を自分自身で把握できる。
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 授業の進め方を確認し、前期の反省点を理解する。実験を安全に行う基本知識を学ぶ。
2週 スペクトラムアナライザ スペクトラム・アナライザを用いた各種信号解析の手法を理解し、実験を通じて機器の取り扱い(高周波電力計などの計測機器の運用)を習得する。
3週 スペクトラムアナライザ スペクトラム・アナライザを用いた各種信号解析の手法を理解し、実験を通じて機器の取り扱い(高周波電力計などの計測機器の運用)を習得する。
4週 マイクロ波回路 分布定数回路の諸特性とマイクロ波機器の取り扱い(高周波電力計などの計測機器の運用)を習得する。
5週 マイクロ波回路 分布定数回路の諸特性とマイクロ波機器の取り扱い(高周波電力計などの計測機器の運用)を習得する。
6週 FPGAによる集積回路設計 論理回路のHDL言語による記述方法を習得し、論理回路設計と検証等、FPGA設計の基礎を習得する。
7週 FPGAによる集積回路設計 論理回路のHDL言語による記述方法を習得し、論理回路設計と検証等、FPGA設計の基礎を習得する。
8週 指導日 やむを得ず欠課したテーマについて実験することができる
4thQ
9週 回路シミュレーション 回路シミュレーションソフトを用いて、実験を通じて回路設計の基礎を習得する。
10週 回路シミュレーション 回路シミュレーションソフトを用いて、実験を通じて回路設計の基礎を習得する。
11週 MOS構造の製作と動作特性評価 MOS構造の原理を理解し、実習を通じて半導体素子の製作プロセスを習得する。
12週 MOS構造の製作と動作特性評価 MOS構造の原理を理解し、実習を通じて半導体素子の製作プロセスを習得する。
13週 指導日 やむを得ず欠課したテーマについて実験することができる
14週 振返り 達成度を自分自身で把握できる。
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,後2,後3,後4,後5,後11,後12
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後2,後3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前1,後1
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000