線形代数学II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 線形代数学II
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 新線形代数(大日本図書)/ 新線形代数問題集(大日本図書)、新編 高専の数学3(第2版)(森北出版)/高専の数学 3 問題集 (第2版)(森北出版)
担当教員 市川 裕子

到達目標

1.行列式の定義と性質を理解し、行列式が求められる。
2.線形変換の意味を理解し、変換による象、逆象などが求められる。
3.行列の固有値、固有ベクトルを求め、行列の対角化ができる。
4.直行変換により、二次曲線の象を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
行列式 行列式の定義や性質を用いて行列式の計算ができる。行列式の性質を用いて行列式の計算ができる。行列式が求められない。
線形変換線形変換により空間がどのように変換されるかを説明することができる。線形変換による図形の象や逆象を求めることができる。線形変換による象が求められない。
行列の対角化 行列の固有値、固有ベクトルを求め対角化ができる。また、対角化可能性を調べることができる。行列の固有値、固有ベクトルを求め対角化ができる。行列の対角化ができない。
対角化の応用 行列の対角化を応用して、行列のべき乗を求めたり、二次曲線の概形を描くことができる。行列の対角化を応用して、二次曲線の概形を描くことができる。行列の対角化ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
行列式の定義と性質、行列式の応用、線形変換、行
列の固有値と固有ベクトルの概念、行列の対角化、対称行列の対角化、行列の対角化の応用を理解を学習し、これらに関連
する基本的な計算能力を修得する。ベクトル空間と線形写像の一般論についても触れる。後期には1-3年の数学の総復習を行う。
授業の進め方・方法:
 教科書を中心に学習し、教科書や演習書の演習問題に取り組むことで学習内容の定着をはかる。各自が到達目標を達成できるよう、課題等を課す。事前学習および復習を自発的に行うことを期待する。
注意点:
 授業で学習した単元はコツコツと復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、復習 ベクトルの内積、掃き出し法などの確認を行う
2週 行列式の定義 サラスの方法を用いて、3次の行列式を求めることができる。行列式の定義に従って、簡単な4次行列の行列式を求めることができる。
3週 行列式の性質 行列式の性質を用いて、簡単な行列式を求めることができる。
4週 行列式の性質2 行列式の性質を用いて、いろいろな行列式を求めることができる。
5週 行列式の展開 行列式の展開を用いて、行列式を求めることができる。
6週 行列と逆行列 余因子行列を用いて逆行列を求めることができる。
7週 連立方程式と行列式 クラメルの公式を用いて連立一次方程式を解くことができる。係数行列の行列式から斉次方程式の解の状態を判断できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 行列式の幾何的意味 行列式の幾何的意味から、平行四辺形、平行六面体の体積を求めることができる。
10週 外積 外積ベクトルを求めることができる。外積ベクトルの意味から、平行四辺形の面積を求めることができる。
11週 線形変換の定義 線形変換を理解し、簡単な変換を行列で表すことができる。
12週 線形変換の基本性質 線形変換の性質を用いて、直線の像を求めることができる。
13週 合成変換・逆変換 合成変換による図形の像を求めることができる。線形変換の逆像を求めることができる。
14週 回転を表す線形変換 回転を表す行列を用いて、回転による像を求めることができる。
15週 演習
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 直交行列と直交変換 直交行列であるかどうかの判定ができる。
2週 固有値と固有ベクトル 2次の行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。
3週 固有値と固有ベクトル2 3次の行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。
4週 行列の対角化 固有値固有ベクトルを用いて、行列の対角化ができる。
5週 対角化可能の条件 行列が対角化可能であるかどうかの判断ができる。
6週 対称行列の対角化 対称行列を直交行列により対角化できる。
7週 後期中間試験
8週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
4thQ
9週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
10週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
11週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
12週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
13週 学習到達度試験対策 1-3年の総復習を行う
14週 対角化の応用1 2次形式の標準形を求めることができる。
15週 対角化の応用2 2次形式の標準形を求め、2次曲線の概形を図示することができる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000