情報通信工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報通信工学Ⅲ
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:情報セキュリティ教科書 著者高田伸彦,南俊博 発行所:東京電機大学出版局
担当教員 土居 信数

到達目標

【目的】インターネットやコンピュータを安心して利用できるための情報セキュリティ技術について学ぶ。
【到達目標】1.平文を共通鍵暗号(DES暗号)で暗号化できる。
2.平文を公開鍵暗号(RSA暗号)で暗号化できる。
3.RSA暗号を利用したディジタル署名を計算できる。
4.ネットワークセキュリティの脅威と対策について具体的に上げることができる。
5.認証技術及びその応用技術について具体的に上げることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1DES暗号の原理を理解し、自分でプログラムを作成して平文を暗号化できる。DES暗号の原理を理解し、他人の作ったプログラムを利用し、平文を暗号化できる。DES暗号の大まかな原理を理解できない。
評価項目2RSA暗号の原理を理解し、自分でプログラムを作成して平文を暗号化できる。RSA暗号の原理を理解し、他人の作ったプログラムを利用し、平文を暗号化できる。RSA暗号の大まかな原理を理解できない。
評価項目3ディジタル署名の原理を理解し、自分でプログラムを作成してディジタル署名できる。ディジタル署名の原理を理解し、他人の作ったプログラムを利用しディジタル署名できる。RSA暗号を利用したディジタル署名の大まかな原理を理解できない。
評価項目4ネットワークセキュリティの脅威と対策について具体的に上げることができる。ネットワークセキュリティの脅威と対策について主要なものを上げることができる。ネットワークセキュリティの脅威と対策について具体的に上げることができない。
評価項目5認証・応用技術について具体的に上げることができる。認証・応用技術について主要なものを上げることができる。認証・応用技術術について具体的に上げることができない。
評価項目6正しい情報通信倫理を身に着けることができる。正しい情報通信倫理を理解すことができる。正しい情報通信倫理を理解すことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
サイバー攻撃による情報漏えいやサービス停止等が大きな社会問題となっている。本科目はこれらを含む情報セキュリティに関連する暗号、ディジタル署名、ネットワーク基盤技術等について学習する。暗号技術については講義と演習と組み合わせることで理解を深める。ネットワーク基盤技術については、グループワークを通じてネットワークセキュリティに関する解説論文について討論し、内容を発表する。
授業の進め方・方法:
授業は、まず教員による教科書と板書を中心にした説明を行う。その後、理解を深めるために演習を行う。演習は配布資料を使用して課題を提示する。
注意点:
問題の解き方を覚えるのではなく、授業で学んだ内容を理解することが大切である。演習は必ず自分で解いてみる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報セキュリティの概要・暗号1 情報セキュリティの目標・脅威について説明できる。平文を単一シーザー暗号で暗号化できる。
2週 暗号2 共通鍵暗号(DES暗号)の原理を説明できる。
3週 暗号3 公開鍵暗号(RSA暗号)の原理を説明できる。
4週 演習 DES暗号・RSA暗号のプログラムを自分で作成して平文を暗号化できる。
5週 量子暗号・ディジタル署名 量子暗号・ディジタル署名の原理を説明できる。
6週 ブラインド署名・演習 ブラインド署名の原理を説明できる。自分でプログラムを作成してディジタル署名できる。
7週 認証技術・応用技術 認証・応用技術について具体的に上げることができる。
8週 これまでの学習の復習(中間試験なし)
2ndQ
9週 ネットワーク基盤技術(PKI) 認証技術の特徴について説明できる.
10週 不正アクセス1 コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する代表的な対策について説明できる。
11週 不正アクセス2 同上
12週 グループ学習1(討論) ネットワークセキュリティの最新動向について、解説論文の内容を説明できる。
13週 グループ学習2(発表) 他グループの発表内容を説明できる。
14週 情報通信倫理・これまでの学習の復習 正しい情報通信倫理を身に付けることができる。
15週 期末試験の返却と解答
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3前8,前11
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。3前8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602000020100
基礎的能力40100001060
専門的能力20100001040